おはようございます。

 

美しい週末の朝、いかがおすごしでしょうか。

 

こんな朝にぴったりの曲をどうぞ。

 

サイモン&ガーファンクルのArt Garfunkel が歌う、スコットランド民謡です。

足踏みオルガン、管弦楽オーケストラとリコーダーともに歌うBarbara Allen

哀愁が漂います。でも、そこがなんとも美しい。ドキがむねむねです。

いいえ、胸がきゅんとします。(笑)

 

 

 

 

In Scarlet town where I was born,
There was a fair maid dwellin'
Made every youth cry Well-a-day,
Her name was Barb'ra Allen.

私の故郷 スカーレットの町
そこには美しい女性が住んでいた
若者みんな泣いていた
彼女の名前はバーバラ・アレン

 

All in the merry month of May,
When green buds they were swellin'
Young William Grove on his death-bed lay,
For love of Barb'ra Allen.

陽気な5月 緑の芽が膨らむ頃
死の床に伏す若いウィリアム・グローヴ
バーバラ・アレンを愛していた

 

He sent his servant to her door
To the town where he was dwellin'
Haste ye come, to my master's call,
If your name be be Barb'ra Allen.

彼は召使をバーバラ・アレンの家に使わした
そこは彼が住んでいた町
「急いで来てください 私のご主人様がお呼びです」
「もし貴方がバーバラ・アレンなら」

 

So slowly, slowly got she up,
And slowly she drew nigh him,
And all she said when there she came:
"Young man, I think you're dying!"

ゆっくりと彼女は彼に近づき
彼女が彼に言った言葉は
「若いお人よ、貴方はもう長くはないわ」

 

He turned his face unto the wall
And death was drawing nigh him.
Good bye, Good bye to dear friends all,
Be kind to Bar'bra Allen

彼は顔を背けた
死が彼に近づいていた
「さようなら さようなら 親しい友人達よ
バーバラ・アレンに優しくしてあげておくれ」

 

When he was dead and laid in grave,
She heard the death bell knelling.
And every note, did seem to say
Oh, cruel Barb'ra Allen

彼が亡くなり 埋葬され
弔いの鐘が彼女に死を知らせた
鐘の音はこう言っているようだ
「おお 残酷なバーバラ・アレン」

 

"Oh mother, mother, make my bed
Make it soft and narrow
Sweet William died, for love of me,
And I shall of sorrow."

おお お母さん ベッドを用意してください
柔らかく細いベッドを
私への愛を捧げた 愛しいウィリアムの死
悲しまずにいられようか 

 

They buried her in the old churchyard
Sweet William's grave was neigh hers
And from his grave grew a red, red rose
From hers a cruel briar

町の人々は彼女を古い教会の庭に埋めた
愛しいウィリアムの墓の近くに
彼の墓からは赤い赤いバラが咲き
彼女の墓からはイバラが伸びた

 

They grew and grew up the old church spire
Until they could grow no higher
And there they twined, in a true love knot,
The red, red rose and the briar.

バラは古い教会の壁を伝って伸び
一番上まで届いた
絡み合う二人のバラは 真実の愛の結び目
赤い 赤いバラとイバラ

 

「世界の民謡・童謡」HPより、歌詞を引用させていただきました。ありがとうございます。

 

rose バラは若さ、肉体的愛、精神的愛を象徴します。ローマでは、死者の額と墓にバラをそなえられることから、永遠の愛を表します。

 

briar イバラは愛や孤独、死や悲しみを象徴しています。バラッドでは恋人達の墓にイバラが巻きつくさまを良く歌われていることもあり、恋人達の象徴でもあります。

 

こういった象徴は西洋社会では言わずとも共有されているイメージですが、日本人である私たちは調べないと歌詞にダブルミーニングを持たせていることに気付けないです。

 

そんなときに役立つのが大修館書房の『イメージ・シンボル事典』

大学生のころからこの事典を愛用しています。

 

 

 

そして、これはジョン・バエズが歌ったBarbara Allenです。

名画とともに動画を編集してあり、バエズの発声はクラシカルなのでとても美しいですね。

 

 

 

象徴的なバラとイバラが絡み合う墓をイメージしながら聴くと、よりこの物語の美しさがメロディーとともに心に沁みます。

 

愛する恋人の死の悲しみに臥せて亡くなったバーバラ・アレン😭

豊かな時間が流れていきます。