万葉集 1−33
32に引き続き荒れた京を見て悲しんでいる歌に仕上がっています。
樂浪乃 國都美神乃 浦佐備而 荒有京 見者悲・毛
ささなみの 國つみかみの 心(うら)さびて 荒れたる京(みやこ) 見れば悲しき
〈大意〉
ささなみの国をまもる神の心がすさんだために、荒れ果ててしまった京を見ればうら悲しい。
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〈宮古訳〉
樂浪乃=楼蘭(ローラン)
國都美神乃=国主甕野= 甕の原(みかのはら)とは日立市の泉が森付近から久慈町、留町方面までの真弓山麓一帯の平原
國都=国主(くず)=大和王朝より葛と呼ばれたアヅマ人、倭人、倭族(大和王朝より古くから日本に住んでいる)
浦佐備而=オサ星=織女星(琴座)
浦佐=オサ=筬(織機の縦糸を通し形を整える道具)
筬は櫛や竪琴と形が同じです。
○八岐大蛇とスサノオが戦った時に櫛名田比売が櫛になった神話。
○竹内宿禰が琴を引いた話。
これらの話しは機織りと関係していることを示唆しているのではないかと推察しています。
とくに木綿を隠すための隠蔽物語です。
*京都に「ホサビ山」がある。
「ホサビ山」の語源はこの歌の浦佐備而=筬星=琴座だと思います。
筬星を観察した山だった。
おそらく京都の人には「ホサビ山」の語源はわからないだろう。
琴座は機織りの棚機(たなばた)に似ている。
荒有京=アララト山の麓の宮殿=アルメニア
見者悲・毛=気配も=思い出す
甕の原から琴座のベガを見ると故郷アルメニア(アナトリア=トルコ)のアララト山麓の都や隊商都市楼蘭を思い出す。
日立市の大甕神社に祀られている甕星香々背男命は大悪神として甕の原で退治された伝承があります。
幻の大和王朝からすると自分達より古くから住んでいる人達は全て敵だったのでしょう。
地元民からすると幻の大和王朝は侵略者と言うことになりますね。
追記
甕原(みかのはら)地名は京都府相楽郡加茂町北部。
元明天皇の頃からあると言う甕原離宮。
こちらも京都府木津川市加茂町法花野里です。
聖武天皇の恭仁京に隣接していたけど発掘しても何も出ませんでした。
甕の原と言えばやはり甕星香々背男命です。
京都には甕星香々背男命はいなかったようです。
それでは。
はじめての本です。よろしくお願いします。