スサノオが詠んだとされるとても有名な歌です。
実は以前にも訳しています。
その時は書き下し文でやってみたので今回は原文で訳しました。
それなので内容はかなり違ってます。
悪しからず・・・です。
八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を
夜久毛多都 伊豆毛夜幣賀岐 都麻碁微爾
夜幣賀岐都久流 曾能夜幣賀岐袁
通説の大意
雲が幾重にも湧く出雲の地で、妻との新居によい場所を見つけた。妻のために垣根を幾重にも造ろう。
出雲の斐伊川で八岐大蛇とスサノオが戦ってクシナダ姫を守った時の歌らしいです。
では、早速訳してみます。
○夜久毛多都
焼く気(やくけ)立つ=噴煙が立つ
○伊豆毛
出ずる気(噴火寸前)
○夜幣
あぴ、よび、よへい、よへほ=燃える
○賀岐
かけ、がけ=ぼっけ、ばっけ=火山
前掛山と言う名称があります。
○都麻碁微爾
(あ)つま君に=噴火を女王に
○夜幣賀岐都久流
噴火しそうな燃える火山を告ぐる
○曾能夜幣賀岐袁
その噴火しそうな火山を女王様に報告する
意味
噴煙も立ち 噴火する寸前 燃える火山を女王様に報告する
アヅマはアソ山、ウス山と同じ火山を表す言葉です。
もちろん浅間も火山と言う意味です。
福島県の磐梯吾妻は今日でも噴煙をあげる活火山です。
この歌はおそらく浅間山の噴煙をみて報告しているのだと思います。
常に観察していたでしょう。
浅間山は活火山で行く度も噴火を繰り返しています。
危険な火山のまわりにいるわけはたくさんの鉱物が採取できるからです。
出雲の斐伊川でやスサノオが妻に対して歌った歌では無さそうです。
もう一つの有力な理由は夜幣(よへい)でした。
私は夜幣(よへい)と読んだ時にある奇祭を思い出しました。
よへほ節で踊る山鹿灯籠まつりです。
熊本県山鹿市で催されるこの灯籠まつりはるか古代から連綿と続くらいしいのです。
「よへほ」の意味は「祭りやお酒にお酔いなさいよ、ホラッ」だそうです。
頭に灯籠を乗せて踊りますが、元々は松明を灯籠に変えたとか…
残念ですが「よへほ」の意味は違います。
「よへほ」の元はインドネシア語の
berapi =燃えるような
api=火、火災
↓
a=oに変換
↓
オッピ、ヨオッヒ
↓
夜幣とフリガナ
↓
ヤヘイとは火のことだ
↓
ヤヘイヒ
↓
ヨヘヒ
インドネシアは火山島なので火と言えば火山です。
なぜインドネシア語がと思うでしょう。
嬬恋村から長野の上田はすぐ近くです。
上田と言えば真田家なんですが、真田家のルーツはインドネシアを経由して紀元前に日本に渡ってきています。
灯籠まつりの頭の上の灯籠は人を山と見立てて灯籠が噴火する火山を表しているのだと思います。
「やへほ」が長野か群馬から伝わった言葉だとしたら古来から伝わるまつりではありません。
阿日彦のルーツも火山彦と言う意味かもしれません。
千葉県我孫子の我孫子も阿日彦が元かもしれません。
それについてはより深い千葉調査が必要です。
ではまた。
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初めての書籍です。
よろしくお願いします。
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かなり面白いです。
川崎真治著