米国の司法制度は不思議 | なのはな22のふたり言

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本・テレビ・映画の感想が多くなると思います。たまにフィギユアスケート。
ミステリーや時代劇、ビジネスドラマが好きです。

水原一平容疑者がどの程度の刑罰を受けるのか、メディアや一般の人がさまざまに推測していますが、米国って弁護士次第だなと思う事が多いです。

 

あのО・J・シンプソンでさえ刑事事件では無罪(民事では有罪)になり、自由の身になりましたからね。

陪審制度というものは民主的なように見えて実はかなり危なっかしい制度なんだけど、旧い映画「十二人の怒れる男」(シドニー・ルメット監督、1957)の刷り込みが強いせいか、素晴らしいものだと思い込んでいる人がいるんですね。

 

水原の裁判が陪審員を入れたものになるかどうかはまだわかりませんが、弁護士がどういう論法で検察をやり込めようとするのか、まだまだ予断を許しません。

彼にはしっかり刑務所で服役してほしいものです。

 

(それにしても今回の件、大谷選手のエージェント、ネズ・バレロ氏への批判があるのは当然だ。水原一人にコントロールされた、などという状態を放置していてはいけなかった。なぜ自前の通訳者を用意していなかったのか。外国人選手と契約する場合はダブルチェックとして、自前の通訳者に本人の意思確認をさせるのが当たりまえではないかと思うのだ。高い契約料を取っているエージェントとして無責任過ぎる)

 

 

 

ところで、ここしばらくはマイクル・コナリー(1956~ )の警察小説を聴いている。

ロス市警刑事ハリー・ボッシュのシリーズは数年前に2作、この数か月では9作聴いたが、ロサンゼルスが舞台なのでドジャースの話題も時々出てくる。

ボッシュの相棒は時々変わるが、ルシア・ソトというメキシコ系の若い女性刑事が、ドジャースなんか応援したら父(祖父だったか)に殺されるわ、みたいな事を言うのが面白い。

 

ドジャーススタジアムが建設された経緯には、そこに住んでいたメキシコ系移民を立ち退かせた歴史があるのだが、拙いのは市が代替案の約束を履行しなかった事らしい。

なのでメキシコ系の市民はドジャースのアンチが多いそうだが、「若い人には昔の話。地元の球団を応援するわ」とルシアの言うように、ドジャースを応援する地元民が増えるとしたら微笑ましい事だ。

 

ボッシュシリーズばかりでもなんだから、彼の出てこない「レイトショー」を聴く。ハワイ出身のレネイ・バラードという30代半ばの女性刑事が主人公で、これもとても面白かった。

レイトショーとは本来は夜遅い時間帯の演劇や映画の興行の事だが、警察では深夜勤の事。

元々ロス市警強盗殺人課の刑事だったバラードは上司のセクハラを告発したため、逆にハリウッド分署の深夜勤に左遷される。そこではありとあらゆる犯罪の初動捜査に取り組むが、クロージングは昼勤の刑事に任せなければならないので、達成感を求める彼女にはフラストレーションが溜まる状況。

 

「レイトショー」の中では本筋ではないが興味深い話があった。

クラブで射殺された5人のうちの1人が違法賭博の胴元で、競馬からドジャースの試合までスポーツ賭博ならなんでもやる男で、過去に4回有罪になりながらも1度も州刑務所に入らず、郡の拘置所に週単位や月単位入っただけ、という話である。

違法賭博だけなら、そんな事もありうるのかもしれない。

 

 

 

ただ、水原容疑者は銀行詐欺をしているので、刑務所は確実と思われます。

 

大谷選手のメンタルを心配する人が多いのは当然ですが、彼はそんなに神経の細い人だとは思えません。

結婚したり、生活環境が変われば少しリズムが狂うのは誰にでもある事。

大谷選手は大丈夫、と信じています。

 

 

 

 

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。