安保法案問題の本質  憲法違反かを議論する前に国民が自覚しなければならない事 | リアルを語るコラムニスト

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今日は、最近ニュースなどで話題の安保法案について書きたいと思います。
巷では「集団的自衛権は憲法違反だ!!」と多くの方が国会前でデモをしています。

世間では、若者から年配の方、著名な作家や元国会議員など、多くの人が「戦争法案、絶対反対!!」などと声をあげています。
そしてマスコミもそのような声を連日報道している状態です。

しかし、いつものように問題の本質を誰も理解していないので、ここで明らかにしてみようと思います。


安保法案についての問題の本質。
それは、多くの国民は日本の安全保障について真剣に考えていない、という事実です。
それをこれから説明していきます。

まず、安倍総理が憲法解釈を変更し、限定的な集団的自衛権を行使する意向を発表したのは2014年7月1日です。
そして今後、安保法制の法案を今後の国会で審議していくと報じられています。
※そして今の国会(2015年8月28日現在)で審議されているという事ですね。
http://www.huffingtonpost.jp/2014/07/01/right-of-collective-self-defense_n_5546885.html


さて、2014年7月1日の憲法解釈変更の後、国民の真意を問う大きなイベントがありました。
それが2014年12月14日に行われた衆議院議員総選挙です。

選挙の結果はご存じのように自民党の圧勝でした。
475議席中、326議席を自民と公明で獲得しました。

憲法解釈を変更してから5か月半後に実施された選挙で、国民は自民党と公明党を選んだ訳です。

この時の選挙は消費増税を延期することが話題になった選挙ではありますが、自民党のマニフェスト(重点政策)には「7月1日の閣議決定に基づき、安保法制を速やかに整備します」と書かれています。
そして、くどいようですが7月1日の憲法解釈変更後の選挙で自民、公明が勝ったのです。

自民党や安倍総理が選挙後に突然、憲法解釈を変更したなら問題ですが、選挙前に政府の意向を示した後で選挙を実施し、そして勝ったのです。

ちゃんと順序を踏んでいますよね。

しかし、今(2015年8月)になって、「安保法案は憲法違反だ!!」と国民はデモをし、マスコミも大きく報道しています。

今、デモをやっている人たちに私は聞きたいです。
「あなたは2014年12月14日の衆議院選挙で、誰に投票したのですか?」、と。

そしてマスコミにはこう聞きたいです。
「なぜ2014年12月14日の衆議院選挙の時に、この安保法案について、なぜもっと話題にしなかったのですか?」、と。


ただ、上記の質問をしたところで答えは見えています。
多くの国民が、この選挙の時、安保法案については忘れていたのです(笑)
みんな、消費増税延期のことばかり考えていたのです。

つまり、国民にとって安保法案の問題は選挙の時には忘れてしまうほど小さな問題だったのです。
選挙の5か月半前に憲法解釈が変更され、今後、安保法案が国会で議論されるのは分かっていたにも関わらず、選挙の時、多くの国民は安保については無関心で、自民と公明を選んだのです。


もし、あなたが本当に安保法案に反対なのであれば、
そして、報道各社は安保法案に反対の報道をしたいのであれば、

2014年12月14日、衆議院総選挙での己の行動を反省すべきです。
真剣に日本の安全保障について考えていなかった自分をまずは責めるべきです。
確実に安保法案を廃案にするチャンスが、2014年12月14日にあったのです。

安保法案に賛成の方、反対の方。
この事実をどう思いますか?