6月末に突然発症した複視(急性斜視)は,期待したようには改善せず,医者からは手術を勧められたが,調べれば調べるほど躊躇してしまい,結局は教え子の勧める眼鏡店で「プリズムレンズ」で矯正することにした。

 

ところが,日によってどころか1日のうちでも眼の状態が変わり,特に悪い方の右目がぼやけたり滲んだりするので困っている。

もっとも一応像が重なっているだけでも,クルマの運転が可能なので助かってはいるが。

 

眼が悪くなったからといってI-Padmini6を見る時間が減ったかというと,全くそんなことはなく,かえって見る時間が増えてしまった感がする。こりゃ良くならないわけだわ😰

 

 

 

7月

⒈ボタニカ     ・朝井まかて ・祥伝社

⒉水中の哲学者たち ・永井玲衣  ・晶文社

 
8月

⒊地図と拳  ・小川哲  ・集英社

⒋湖の女たち ・吉田修一 ・新潮文庫

⒌ウナギが故郷に帰るとき ・パトリック・スベンソン 大沢章子訳 ・新潮文庫

 

9月

⒍夜明け前(が一番暗い)  ・内田樹   ・朝日新聞出版

⒎新訂 牧野富太郎自叙伝  ・牧野富太郎 ・三四郎書館

⒏この世の喜びよ      ・井戸川射子 ・講談社

⒐ハンチバック       ・市川沙央  ・文藝春秋

 

10月

⒑ 八月の御所グランド ・万城目学 ・文藝春秋

11 この夏の星を見る  ・辻村深月 ・角川書店

12 ピアノへの旅    ・阪本龍一 ・アルテスパブリッシング

13 一人称単数     ・村上春樹 ・文藝春秋

 

11月

14 獅子吼       ・浅田次郎 ・文藝春秋

15 木漏れ日に泳ぐ魚  ・恩田陸  ・文藝春秋

16 父からの手紙    ・小杉健治 ・光文社文庫

17 涅槃の雪      ・西條奈加 ・光文社文庫

18 サファイア     ・湊かなえ ・ハルキ文庫

 

12月

19 ボクはあと何回、満月を見るだろう ・阪本龍一 ・新潮社

20 真田三代(上)          ・火坂雅志 ・文藝春秋

21 真田三代(下)          ・火坂雅志 ・文藝春秋

22 口訳古事記            ・町田康  ・講談社

 

今年は上半期の20 冊と合わせても42冊に終わった。まあ,複視になった当初はすぐに良くなることを期待して,スマホも読書も控えていたからなあ。

 

2024年が自分にとってどういう年になるのかは,それほど重要でないというかなんとかなるだろうと楽観視している。それよりも,いまだに長引くロシアとウクライナやイスラエルとパレスチナの紛争が終結し,犠牲者がなくなることを祈るばかりなり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 先月末より突然に「複視」という神経系?の病気になり,両目の像が完全に二つに分かれて見える。このままじゃあ,とてもじゃないけどフラフラするし生活に支障きたすので,悪い方の眼を眼帯で覆って片眼で行動している。当然距離感が分かりにくいし,モノの微妙な状態もわか利にくい。

 

 データによると半年か1年くらいで治っていることが多いし,脳のMRIでは異常が見られないということなので,脳卒中やくも膜下出血などで命を失うということもなかろう。血液検査も特に問題がないようなので,甲状腺や高血糖症から来たものでもなさそうだ。

 まあ,運が良ければそのうち治るだろうから,しばらくの間は少しぐらいの不便な生活を味わってみるのもいいかなと気楽に考えている。

 

 そもそも夜中に長い時間i-padでYouTubeを見すぎたのが原因の一つかなあと思っているので,それを控える分以前のように紙の本を読むことにした。読みづらいけど。

 

1月

1.自分の中に毒を持て 岡本太郎 思春文庫

2.奇縁曼荼羅     瀬戸内寂聴 日本経済新聞出版

3.ラーゲリより愛を込めて 辺見じゅん 文春文庫

 

2月

1.子供達は夜と遊ぶ 辻村深月 角川文庫

2.仮面家族 悠木しゅん 双葉社

3.言の葉は,残りて 佐藤雫 集英社

4.風神雷神(上) 原田マハ php文芸文庫

5.風神雷神(下) 原田マハ php文芸文庫

 

3月

1.永遠についての証明 岩井圭也 角川文庫

2.ブロードキャスト 湊かなえ 角川書店

3.流人道中記(上) 浅田次郎 中公文庫

4.流人道中記(下) 浅田次郎 中公文庫

 

4月

1.ぼくのメジャースプーン 辻村深月 角川文庫

2.コーリング・ユー  永原皓 集英社

3.しゃもぬまの島 上畠奈緒 集英社

4.本を守ろうとする猫の話 夏川草介 小学館

 

5月

1.香君(上)西から来た少女 上橋菜穂子 文藝春秋

2.香君(下)遥かな道 上橋菜穂子 文藝春秋

 

6月

1.音楽と生命 阪本龍一・福岡伸一 集英社

2.しろがねの葉 千早茜 新潮社

 

20冊に終わってしまった。今年は4月に買ったブロンプトン(自転車)や陸上競技のYouTubeをよく見たし,「香君」2冊がすごく分厚くて時間がかかってしまった。

 

いつものことながら,読み終えた本の中身はあまり覚えていないが,最近のものは比較的記憶があるのか,「音楽と生命」で語られる,阪本龍一氏と福岡伸一氏の考えには大いに共感するものがあった。それだけに阪本氏の早すぎる死去は痛恨の極みと言わざるを得ない。

あけましておめでとうございます絵馬

 

2022年はほぼ陸上競技🏃を中心に過ごしてしまった感じです。コロナ🦠には幸い罹らなかったのですが,調子のよい時に限って無理しすぎたのでしょうか,この歳になってはもう起こさないだろうと思っていた腓腹筋の肉離れを経験しました。人生2度目です。自慢していいのかバカなのか💦

それと,相変わらず坐骨神経痛には悩まされました。下半身の筋トレをやっても痛くなりますし、シーズン後半のレースに至っては、ウオーミングアップの段階で痛みが出て,思い切り走れませんでした。

 

今年は10月に行われる全日本マスターズに合わせて,ゆっくりと調子を上げて行こうかなと思っています。もしかしたら奇跡的に,日本選手権のマスターズ部門に選ばれるなんてこともあるかもしれませんので,怪我だけはしないように気をつけようと思います。

 

言い訳っぽい話が長くなりました。早速本題に入りますね。

 

上半期は何故か読書数が伸びず,16冊に終わってしまいました。毎年50冊を目標にしているので,今年はもはや無理だわと諦めていましたわ笑い泣き

 

7月

・きらきらひかる 江口 香織 新潮文庫

・何もの 朝井りょう 新潮文庫

・ミッキーマウスの憂鬱 松岡 圭祐 新潮文庫

・恐竜博士のめまぐるしくも愉快な日常 真鍋 真 ブックマン社

・あの夏の正解 早見和真 新潮社

 

8月

・ののはな通信 三浦しおん 角川文庫

・名前探しの放課後(上) 辻村深月 講談社

・名前探しの放課後(下)

・図書館の神様 瀬尾まいこ マガジンハウス

・そしてバトンは渡された 瀬尾まいこ 文藝春秋 *2度目

 

9月

・僕の明日を照らして 瀬尾まいこ 筑摩書房

・卵の緒 瀬尾まいこ マガジンハウス *2度目

・温室デイズ 瀬尾まいこ 角川書店

・強運の持ち主 瀬尾まいこ 文藝春秋

・元彼の遺言状 新川帆立 宝島文庫

・彼女は頭が悪いから 姫野カオルコ 文春文庫

・ドミノ 恩田陸 角川文庫

 

10月

・四畳半神話大系 森見登美彦 角川文庫

・四畳半タイムマシンブルース 森見登美彦 角川文庫

・同志少女よ,敵を撃て 逢坂冬馬 早川書房

・リボルバー 原田マハ 幻冬社

・夜に星を放つ 窪美澄 文藝春秋

・ミチクサ先生(上)伊集院静 講談社

・ミチクサ先生(下)            ← 40冊目

 

11月

・雨滴は続く 西村賢太 文藝春秋

・希望の糸 東野圭吾 講談社

 

12月

・苦役列車 西村賢太 新潮文庫

・ゆく川の流れは,動的平衡 福岡伸一 朝日新聞出版

 

「読書の秋」というのでしょうか,9月10月は頑張りましたねえ。面白い本も多かったです。

 

「同志少女〜」は独ソ戦争における女性スナイパーの話なのですが、モデルとなった人がいたようなんですが,あまりに生々しすぎて読むのが辛く,さらに興奮のあまり寝付けなくなってしまいました。

 

「リボルバー」はゴッホの拳銃自殺について,史実に基づきながらも世間の噂や独自の視点などを交えて再考察し直したというのでしょうか,まるでこれが事実だ!と言わんばかりの筆力で書かれており,たいへん興味深く読めました。

 

そして何と言っても僕の一番のお気に入りとなった「ミチクサ先生」・・・インスタ&FBにもあげたので多くは語りませんが,一芸に優れるってことはやっぱり,それなりの下地あってのものだと痛感しました。たとえそれが遊びや良くないことであっても。

そしてその結果生まれた芸そのものに惹かれるのではなく,そういう魅力ある人生を送った故の深い人間性が,多くの仲間を呼び寄せることになるんだろうとあらためて思い知らされました。

 

その後がいけません。11月12月と雑念が多く,読書よりもMacBookやiPadで動画を見る時間が読書時間を大きく削り取ってしまいましたとさ(笑)

結果的には44冊に終わってしまいましたえーん

 

 

 

 

 

 

 

 最近はInstaやfbに投稿することが多くなり,ブログに長い文章を綴るのは久しぶりだ。

 

 今年もはや半分終わってしまった。中学の時に習った法則に従えば,ぼくの体感的寿命はあとわずかということになってしまうが,過ぎ去ったことを出来るだけリセットするようにして,いつもフレッシュな気持ちでワクワクする自分を楽しみたいと思っている。

 

 コロナ禍で自宅でゴロゴロしてると,本を読む時間が増えるかと思ったが,案外そうでもないようだ。昨年は43冊に終わったし,今年はもっと減っている。他に楽しめることがあれば別に構わないが,やっぱりYouTubeに就寝前の読書時間を喰われているのは間違いない。

 

1月

1.デザインのめざめ 腹研哉 河出文庫

2.コロナ後の世界  内田樹 文藝春秋

3.結        大島真寿美 文藝春秋

4.鴨川ホルモー   万城目学 KADOKAWA

 

2月

5.ホルモー六景   万城目学 角川書店

6.満願       米澤穂信 新潮社

7.ブラックボックス 砂川文次 講談社

8.貝に続く場所にて 石沢麻依 講談社

9.夜が明ける    西加奈子 新潮社

 

3月

10. ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2 ブレディみかこ 新潮社

11.女のいない男たち 村上春樹 文春文庫

 

4月

12. ナチュラリスト〜生命を愛でる人 福岡伸一 新潮文庫

13. 彼岸花が咲く島 李琴峰 文藝春秋

 

5月

14. げんじものがたり いしいしんじ 講談社

 

6月

15. マリス博士の奇想天外な人生 キャリー・マリス 早川書房

16.    夏の体温           瀬尾まいこ    双葉社

 

 

 3月以降の減速ぶりが甚だしい。コロナ禍で多くのイベントができなかった状況がやや回復し,ボクが参戦しているマスターズ陸上もレースが行えることに。

 

 坐骨神経痛でまともな練習ができない期間が長く続いた反動で,今シーズンはトレーニングの成果もあってか4月の記録会でいきなりの自己ベスト!

 調子に乗って日本選手権に選ばれるくらいのタイムを出そうと意気込みすぎ,それを呆れた神さんが「肉離れ」というきつめのお仕置きでブレーキをかけたのかな。

 

 また振り出しに戻ってしまった。

 

 いま読んでいる本は,久しぶりに「続きが早く読みたくなる」良書だ。

 

 「タラント」角田光代 中央公論新社

 

 読み終えていたら(これを書いているうちに読み終えちゃった),これがボクの「The book of the half year」だったな。

 

 

 評判の映画「ドライブ・マイ・カー」を観てきた。

 

 アカデミー賞4部門にノミネートされて初めてこの映画のことを知ったぐらい,いわゆる映画通ではない。

 でもまあ,映画も,小説と同じく好きなものとそうでないものがある。その点では「好きな」映画だったかもしれない。

 基準がだいたい不純で,小説や映画に登場する女性が魅力的かどうかなのである。

 

 その基準でいうと,残念ながら途中で亡くなってしまう霧島れいかさんは,SEXの最中でないと脚本のストーリーが浮かんで来ないという困った性格。当然夫以外の男性ともしてしまうのだが,美魔女であるのですわ。

 

 それから,意外と言っては失礼なのだが,聴覚障害を持つユナさん役を演じていたパク・ユリムさんがとても清楚で可愛かったです。

 

 映画の内容そのものではないが,作品の大きな要素といえばサーブ900 turbo 16Sだろう。スエーデン製のこのカッコいいクルマだからこそ,この映画が成り立ったといえる。

 

 1974年から94年まで生産された(情報元に信頼性がないが)初代900シリーズの中でも,最高の160psを誇り,航空機メーカーの設計を生かした空力特性とスタイルで,一時期はすごく人気があった(お金がなかったボクでも安いモデルを検討したくらいだ)。

 

 真っ赤なサーブを大事に乗り続けている西島秀俊扮する家福と,演劇祭で専属ドライバーとして雇われ,黙々と丁寧な運転を続ける三浦透子扮するみさきが,そのサーブを通じて,互いに目を背けてきた過去をさらけ出し,しっかりと正しく向き合うことの大切さに気づく。

 

 果たしてその判断は正しいのだろうか。

 

 この映画に共感する多くの大人は,自分の人生を振り返って,同じような葛藤があったはずである。例えば夫婦なんて,お互い秘密を持ちつつ,そしてそれを知りつつ,あえて暴露したり非難せずに見て見ぬふりをしていることもあるのではないだろうか。まさに映画の家福のように。

 

 以前見たクローサーという映画では,美しいストリッパー(ナタリーポートマン)を取り合う二人の男のうち,結局最後に彼女を射止めたのが,冷静沈着にことを進めたというか,感情を剥き出しに自分に正直に生きた破滅型の男(しかも若くてかっこいい方)ではない方の医者だったのだ。

 ボクにとって,この映画こそ,人生を特に女性との関係をうまくやっていくテキストのような,強く影響を受けた映画だった。

 

 だからこそ,この映画の最後に家福が言った「ボクは正しく傷つくべきだった」というセリフは,ちょっと危険な気がする。皆が皆そんなに逞しくないんだよ。

 

 それにしても,ほとんど喜怒哀楽を感じないまま3時間もスクリーンに惹きつけられるって,やっぱりすごい映画なんだ!