山口駅前を再スタートし竪小路を北上します。国道を横切り2km進むと瑠璃光寺参道にぶつかり、ここからは65kmや33kmの戻りランナー・ウオーカーとスライドすることになります。65kmのトップクラスは既に通り過ぎていると思いますが、大半のランナーとは会えるはずです。昔から萩往還の大会はこのスライド区間の存在が特徴的で、大きな応援の声に励まされ走らせてもらえます。今日も東京から来ているランナー仲間のマユちゃんとどこで会えるか、そして最近は膝痛で苦しんでいる37eちゃんとどこですれ違うか楽しみです。

早速、65kmのランナーが続々と現れます。参道を過ぎてすぐに前から声がかかりました。北海道から来ている札幌の『姫』さんでした。過去にもいろいろなレースでお会いしている方で、昨年もオロロンラインでご一緒しました。今日はかなり速いペースで走って来た様です。一の坂ダムに向かって登って行くと、今度は防府市のSさんにお会いしてエール交換です。実力者だけあってかなり前のポジションです。更に天花畑では東広島のNさん(トランスエゾ仲間)にお会いし、石畳に入った途端にマユちゃんにも会えて大いに元気をもらいました。身体はかなり疲れが出ているのですが、お陰で気持ちだけは強く前向きになって来ました。絶対に諦めないで完走するぞと。



石畳に入り『つづら折り』を登って行きます。45km走って来てからこの急坂は本当に足にも心肺にも相当な負荷ですが、前からの盛んな声援で何とか進ませてもらえます。次に声が掛かったのは昔周南市の職場で私の部下だったFさんと娘さんでした。彼女は毎年、選手としてに出場するかスタッフでお手伝いするかで、このレースに関わっているようです。その次はかなり昔からの知り合いで島根県安来市の元副市長のAさんでした。未だにお元気でランや山登りを楽しまれているようです。Aさんから「ミーさんは今日はコース短縮になって物足りないでしょう。」と突っ込まれたので「いえいえ、最近は歳のせいかメッキリ力が落ちたので短縮でちょうど良かったです。」と答えておきました😅

そして、登り坂の後半で遂に37eちゃんがやって来ました。「遅いのでドンドン抜かれて後ろの方になってしまいました。」と言っていましたが、膝痛の中で良く頑張っています。更にその後、峠の頂上近くなった所で33kmランのクミちゃん(自治会でいつもお手伝いいただいている)にお会いし大激励を受けました。結局この登り坂では次から次に皆さんの声援をいただき何とか板堂峠(545m)の頂上をクリアー出来ました。



下り坂で萩市に入り、すぐに夏木原エイド(48.3 km)に到着です。相変わらず強い雨が降り続け、寒さも感じていましたが、簡易カッパの内側は汗で濡れているのです。リュックに入れてある着替えを使ってもすぐに汗で濡れ同じことになるので、ここは我慢してそのまま進むことにしました。ここから数kmは下り坂が続きます。


ところがここからが地獄を見ました。下り坂にも関わらず走りが続かないのです。理由は背中の痛みです。背中右側の縦方向の筋が激しく痛み始めたのです。原因は判りませんがリュックを担いで前傾姿勢を続けていたので筋が吊ったのかもしれません。歩くと痛みが弱まるので時々は歩きを入れて進むことになります。折角の下り坂なのに残念です。51.8km地点の首切れ地蔵前にある休憩所のトイレに入って小休止してからは少し痛みが弱まったようで再び走り始めました。国道に出る直前で前からの走って来た女性ランナーが私に声を掛けるので誰かな?と見たら、私の近所に住んでおられるカヨちゃん(クミちゃんや37eちゃん達の走り仲間で、一緒に萩往還の練習走をしたことがある方)でした。それにしても随分速く、私より1時間半以上先行していると思われました。そして最後にぬかるみの農道を降りて行き、折り返し点の佐々並エイド(55.7km)に到着しました。時刻は11時46分で、関門時間の12時30分には何とか間に合いました。




エイドで給水していると、スタッフの方から「ゴール制限時間は一応15時30分頃になったそうです。但し15時30分を少し過ぎてもゴール出来ると言っています。」との情報をもらいました。実はこの佐々並までの関門時間は当初のままと決まっていたのですが、この先(萩までの往復)が無くなったので、最終ゴール時間や途中の関門時間などはこの時まで全く決まっていなかった(知らなかった)のです。最終ゴール時間が決まったのでここからの目標時間(3時間半位)も見えて来ました。
このエイドには着替えの荷物を預けていましたが、着替えてもすぐに雨や汗で濡れるので、荷物の中に入れておいた食料(濡れ煎餅とサンドイッチ)だけを取り出して、すぐに再スタートしました。ここで休憩してグズグズしていると、気力が萎えるかもしれないと思い、佐々並に着いたらすぐに引き返して走り出そうと思っていたのです。最後の18.4kmを走り始めました。