マニアックな読者の皆様、ご無沙汰しておりました…

長期間の出張でしたが、漸くシンガポールから昨日帰国しました。正直、疲れております。

午前中に記事を書き上げようと思っていたのですが、パソコンの調子が頗る悪く(ファンの経年劣化で熱暴走?)、サブのポンコツPCから投稿しております。

そういや、余談になりますが先程確認したら3/3まで17000円で指値売り注文を200株出していたそーせいが、出張中にまさかの急騰で良いのか悪いのか約定していました。
4日には18900円まで高値更新していますが、何か理由があったのでしょうか?
こういう事もあるので、妙に注文を出さずに残りの300株はホールドしておきます。

さて、実りある出張にはなりましたが、世界経済に暗雲が立ち込めている状況に変わりは無く、残念ながら明るい見通しは誰の口からも聞かれませんでした。

昨年から今年に掛けての参加者平均の各ファンドの業績は総じて芳しくない事もあり、冴えない表情での情報交換に終始したと言うのが実感です。この状況下では致し方ないですね。
集まったファンドマネージャーが運用するのは、健全な中長期保有型のファンドであり、ヘッジファンド等の投機筋ではないので、基本的に下落時には評価損が発生するし、解約も相当額あった模様です。

出張中の1週間で、株式市場は極端な悲観からは脱したように見えますが、実体経済を鑑みれば売り方投機筋の(利益確定の為の)短期的な巻き戻しにしか過ぎないのは確かです。

売り方は今年に入ってからの世界市場の暴落で莫大な利益を上げた事で、暫くは世界中央銀行の動き等を静観しつつ様子見と言った所でしょうが、再度市場が強気に傾いて過大評価の水準に到達すれば売り仕掛けに動くのは確実で有り、特に日本市場は決算(配当権利落ち)後の4月が要注意である。

主な意見交換の概要を下記に示します。


世界市場を掻き乱すアルゴリズム売買 ( image )




Main summary

1:今年の相場の乱高下(大幅下落)の要因は、アルゴリズム自動売買を駆使する売りに傾いたヘッジファンドの規模(資金や法人数)が拡大している事にある。They say that ‘Out of control !’

2:実体経済が悪化する状況下では、売り方が圧倒的に有利なゼロサムゲームになりやすく、世界株式市場は乱高下を繰り返しながら徐々に下値を切り下げて行く。
言うまでもないが、中央銀行の暴走が際立つ日本株式市場は、格好の標的になっている。
特にアマチュア集団の年金基金(GPIF)の莫大なマネーがヘッジファンドの美味しい果実(カモネギ)になっている事実をどれだけの安倍政権の経済ブレインが認識しているのか甚だ疑わしい。

3:ロングが基本のファンドにとっては、彼ら(空売り機関)の存在が非常に目障りである。
どんな優良企業でも業績云々は関係なく、機械的に売られるので対処のしようがないのは規制の緩い日本株式市場だけでなく世界中(先進国や新興国を問わず)で起こっていると言う共通認識に到った。

4:投資顧問業やファンドマネージャーは、どこかに資金を充てなければならない訳だが、混沌とする世界経済状況下で底が見えない株式に投資するのは傷口を広げるばかりであるし、だからと言って先進国の国債もバブル(低金利=価格上昇)で、いつ下落するか分からない為に比率を上げにくい…

5:今年は、ファンドマネージャーにとってはリーマンショック以来の大きな受難の年になる。
金融緩和政策に頼る経済政策は、最早限界に達していて、これ以上の出口戦略なき金融緩和は、逆に格差社会を増長して実体経済に悪影響を与えるだけである。
中央銀行に金融緩和を催促するウォール街やシティーは、最早麻薬中毒患者と同じである。

6:超低金利の資金を調達しレバレッジを利かせてプログラム売買で市場を掻き乱すヘッジファンドの規制を強化しない限り、買持ちの投資は有効な手段にはならないのだが、現実的に彼等を排除してしまうと皮肉にも市場参加者が激減して市場が低迷を余儀なくされると言うパラドックスに陥ってしまう。

7:結局のところ、やはり世界経済を牽引するのは米国であるという参加者全員の共通認識に達した。
無論、トランプ氏が大統領になった場合には世界経済にとって大きな懸念材料になるし、地政学的リスクが高まるのも必至であるが、賢明な米国民は最終的には無難なヒラリー氏を選択するであろう。

8:今回のFMにアンケートを行った結果、著名な投資家で最も評価が高いのはカリスマ投資家ジョージソロス、次いで債券王ビルグロースであるが、意外にも(欧州人のプライドもあるのか)オマハの賢人と称賛されるウォーレンバフェットに傾倒するファンドマネージャーは皆無である。
何故なら、彼の論理は間違ってはいないが富裕層にしか通用しない戦略でしかない事と生まれ持った運(経済成長下に乗れたと言う幸運)が強かっただけじゃないかという論調が多いからだ。

然しながら、運も実力の内でありある意味真似が出来ないので嫉妬もある様に思える。
皮肉な事に、仲間内では最も評価の低い彼(ウォーレンバフェット氏)が言う様に(米国内の格差は拡大するだろうが)経済的に最も明るい未来があるのは米国だけなのかも知れない。

9新興国(特にブラジルやロシア)に関しては、金融緩和マネーが引き揚げられる現状では、通貨安が加速してリセッション入りは避けられない。
また、資本主義を理解出来ない中国の金融当局の為替管理が、再び金融市場の混乱を招くリスクが高いので、昨年8月や年初に見られたように世界市場に負の連鎖が波及する可能性は極めて大きい。
AIIB…中国主導の投資銀行の運用が上手く行く確率は、宝くじに当たるより低いと言った手厳しい見解が大半を占めた事からも中国に対するリーマンショック後の様な過度な期待は消失してしまった。

10:経済成長など有り得ない日本市場に付いては、殆ど関心を示していなかった。(無視?)
何故なら、政府の言いなりで株式市場を買い支える日銀とその悪の根源であるアベノミクスが砂上の楼閣であった事を賢明な彼らは昨年の春には既に察知しており、その時点で見切っていたからである。
また、(放置していた少子高齢化は日本国家に取って致命的であり、回復は不可能だと明言していた。

11:マイナス金利を打ち出したことによって日本円は110円程度まで対ドルで上昇するであろうが、その後は国債バブルが限界に到達して、(日銀も袋小路に陥って)買い手が不在となり、銀行が一気に売りに出る公算が大きいと踏んでいる。
そうなれば、投機筋の円買いポジションの(利益確定の)巻き戻しが瞬時に発生して150円~180円程度まで円が暴落すると言った最悪のシナリオも考えられるだろうと言う声もあがっていた位だ。


結論としては、前向きな議論は皆無に近かった訳だが、瞬時に負の連鎖が世界を駆け巡る昨今に於いては長期投資や分散投資がリスクヘッジと言う側面で有効である時代は終焉を迎え、ピンポイントで投資対象を絞る判断を迫られる資産運用者も(僕も含み)少なくないだろう。

上記の会議での情報や意見交換の内容から鑑みれば、現状では米国株式と米ドルへの金融資産配分を一気に(50%程度)増やす事が、(明言は避けるが)最も賢明な選択肢ではないだろうか?naniwa335