マニアックな読者の皆様、お早う御座います。

一息ついたので常連の客先のオフィスをお借りしてkeyboardを叩いております。

さて、本日の日経ダウは昨日予想していた通りで面白い様に下げてますね。
その最大の要因はスイス中央銀行の政策変更による為替市場の大混乱です。

金融戦争勃発…最早コントロール不可能の世界金融市場。
日米欧の中銀が札を刷り捲ったせいで、スイスフランまでが巻き添えを食らった格好である。

比較的安全資産である(中央銀行が防御策として取っていた)スイスフランの無制限介入終了発表で、スイスフランは急上昇…再び対スイスフラン及び対ドルでユーロは大幅下落。
スイスフランの次に安全な通貨とされている円も買われ、未明には対ドルでも久々に115円台に突入したが、対ユーロでは135円を割れる展開。
為替市場は制御不可能になって、世界中の中央銀行はあたふたしている様子が窺える。

以下の記事は、多少London inter bank offered rate等の専門知識がないと理解が難しいが、投資に携わろうと思うのであれば基礎知識なのでこの程度の内容は行間を読んで解釈して貰いたい。

スイス中銀、フラン高抑制・経済防衛の主要手段を放棄

  (ブルームバーグ):スイス国立銀行(中央銀行)は15日、1ユーロ=1.20スイス・フランに設定していたフラン相場の上限を撤廃すると突然発表した。経済を守るための3年越しの政策を放棄した。

中銀はまた、市中銀行が中銀に預ける要求払い預金の一定額を超える残高に適用する金利をマイナス0.75%と、昨年12月に発表したマイナス0.25%からマイナス幅を拡大させた。さらに、政策金利であるフラン建て3カ月物ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)誘導目標レンジもマイナス1.25%-マイナス0.25%に引き下げた。

欧州中央銀行(ECB)が近く国債購入を開始すればフランの上限維持が立ち行かなくなる恐れがあり、スイス中銀は経済防衛の別の方法を模索している。同国最大の銀行UBSグループなどの株価は下落。腕時計メーカー、スウォッチ・グループの最高経営責任者(CEO)は輸出業者への打撃を懸念した。ヨルダン中銀総裁は、驚きの要素が必要だったと、突然の行動を擁護した。

ドイツ銀行のエコノミスト、ジョージ・バックリー氏は「こんなストイックな中銀が、長く維持した政策をこれほど突然に撤回するとは驚きだ」と述べた。

ブルームバーグ・ニュースが9-14日にエコノミスト22人を対象に実施した調査で、今年中のフラン上限撤廃を予想したエコノミストはいなかった。

フランはユーロに対して一時41%上昇し、1ユーロ=0.8517フランの過去最高値を付けた。チューリヒ時間午後4時5分現在は1.03782フラン。対ドルは13%高の1ドル=0.8885フラン。

ヨルダン総裁は15日チューリヒで記者団に「決定は市場を驚かせたが、ほかのやり方はできなかった」と述べた。フランの上限維持は「持続可能な政策ではないとの結論に達した」と説明した。

ECBはちょうど1週間後の政策委員会で量的緩和(QE)などの政策を協議する。QEが導入されればフランの上昇圧力は強まる。

スイス中銀は2011年9月にフランに上限を設けて以降、これを維持するため巨額の資金を費やしてきた。ヨルダン総裁はこの日、今後も介入する可能性はあると述べた。フランの過大評価は弱まったものの、相場は依然として高いと指摘し、水準を注視し続けると言明した。

スイスは1970年代にもフラン高に悩まされたが、その際は外国人の資産に対してマイナス金利を課す政策を取った。しかし奏功せず、当時のドイツ通貨マルクに対しフラン相場の上限を設定した経緯がある。

原題:SNB Abandons Key Policy Tool as Jordan Goes for Shock Factor (1)(抜粋) SNB’s Jordan Says Franc Still High, Overvaluation Decreased SNB Unexpectedly Gives Up Cap on Franc, Lowers Deposit Rate(抜粋)


この様に、金融と言った麻薬を打ち続けていると、世界中の各市場は金融依存と言うシャブ中になって、イレギュラーな事象が発生するといとも簡単に激しい禁断症状に悩まされ立ち行かなくなる。

こうなるとアベノミクスも糞もない…再三再四に渡って警鐘を鳴らしてきた様に未だに高水準(過大評価)である日本株式市場は、崩壊して春先には日経ダウは15000円を容易に割って来るだろう。

引け後雑感

スイスフランショックを餌に、ザラ場では投機筋の先物主導でオプション行使価格16750円を簡単に割ってしまったようです。
日経ダウの上昇位しか結果を出していないアベノミクス…株価連動政権の最後の砦である株式市場を崩壊させる訳にはいかないので政権の圧力で日銀も必死に買い支えた様子が窺えます。

東証大引け、反落 円高や米景気の不透明感で、下げ幅244円

 16日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比244円54銭(1.43%)安の1万6864円16銭で終えた。外国為替市場でスイスフランの急騰を背景に円相場が上昇。日本企業の輸出採算が悪化するとの懸念が浮上した。米景気の先行きに対する警戒感も広がり、利益確定売りが出た。

 スイスフランの急上昇を受け、同様に「安全通貨」とされる円にも連想買いが波及。円相場は一時1ドル=115円台まで上昇した。投資家心理を冷やし、日経平均は下げ幅を500円超まで拡大する場面もあった。

不安定な相場が続くなか、投資家の懸念は来週以降の重要日程に向き始めている=ロイター

 
米国は大手金融機関のバンク・オブ・アメリカが減益決算を発表した。15日夕に四半期決算を発表した半導体大手のインテルは時間外取引で一段安。低調な結果となった生産関連の経済指標も相まって、米景気の先行きに慎重な見方が出た。米国での販売を収益源とする日本企業が多いだけに、東京市場でも運用リスクを回避する動きにつながった。

 JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比105.60ポイント(0.85%)安の1万2377.59だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、12.87ポイント(0.93%)安の1363.73で終えた。

 東証1部の売買代金は概算で2兆7143億円。売買高は27億1228万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1615と、全体の9割近くを占めた。値上がりは206、変わらずは39銘柄だった。


それにしてもこのまま日経ダウが崩落した場合には日銀やGPIFも大きな含み損を抱える事になり、実体経済は最悪の中で頼みの金融資産までもが崩壊するリスクも有り得る。

一旦は、115円/$近辺では為替ディーラーの持ち高調整と利益確定でドルの買戻しがあるだろうが、欧州情勢がこのまま沈静化するとはとても考えられない中では、更なるスイスフラン及び円キャリーの巻き戻しも考えられ、最悪の場合には110円/$まで円買いが進む可能性も否めない。

そうなれば、僕の予想通り日経ダウ15000円割れも現実の物になって、計画通り(リスクオフ)の資産運用が効力(本領)を発揮してくれるので有り難い。

無論、スイスフランを保有する顧客には嬉しい誤算で大きな含み益が出たので本日一旦保有分の半分程度を利食っては貰ったが、125円/swiss₣を割った際には、買い戻す様に助言している。

それにしても、株式市場やハイイールド債券、原油先物等の商品市場に限らず、為替に於いてもこれだけボラタイルな相場が続けば、大きなレバレッジを掛けて対スイスフランで逆張りをしていた投資家は強制ロスカットで吹っ飛んでしまった事は想像に難くない。

どちらにしても、昨年の10月前後から口を酸っぱくして(一貫して)言い続けている様に世界中が不確定要素に包まれている状況では、リスク資産に偏る様な投資スタンスは自殺行為になるので、一旦はリスクオフ全開でキャッシュポジションや基軸通貨であるドル、安全通貨であるスイスフランやデフォルトのない金やプラチナ等のコモディティーにポジションをシフトさせるのが賢明である。       naniwa335