マニアックな読者の皆様、お早う御座います。
2014年一月は、個人的に予想していた通り悲惨な幕開けとなりました。
経験則では、大半の市場関係者や証券アナリストが上昇の年と予想した年はその真逆を辿る確率が80%とデータにも出ている様に早ければ2月に14000円割れ、それ以降の閑散期である8月(盆休み)には12000円近辺までの大きな調整(暴落)は避けられないという最悪のシナリオも念頭に入れて然るべきです。
さて、メッセージボックスを開くと読者の皆様の中でもNISA口座を開いて既に枠一杯購入している人も散見されますが、残念ながら時既に遅しで対処のしようがありません。
NISA口座二つの大きな落とし穴
1:一度購入したらその金額枠は年内は使えないので損切りが難しくなり殆どの場合は塩漬けになる。
例えば、京セラを年初めにNISA口座預かりで5000円で100株購入していたとします。
昨日の引けが4651円なので約35000円の含み損。
仮に週明けに4500まで下落して決めていたルールの10%で損切りした場合、特定口座(現物:信用)なら50000円の損失確定で、傷口を広げずに再スタートできる。
ところが、NISA口座の場合は購入額の50万が、その時点で確定してしまい残された枠は50万しか残らないので譲渡益非課税の恩恵を受けるにはホールドし続けて回復を待つしかないと判断して損切り時期を失って塩漬けになる訳である。
恐らく、大半の購入者は先週の暴落でこのパターンに入っているのは容易に推察出来る。
2:非課税枠が100万と言う極めて小さい金額である為にナンピン出来る銘柄が限られてしまい、大型の優良株が買えない。
例えばソフトバンク株(優良株かどうかは疑問だが…)を年初に9000円で購入した場合はそれだけで90万の枠を使ってしまい、残り10万なので10万の株を選ぶ方が難しい。(ミニ株等の購入は可能だが、手数料や流動性の問題があり事実上はメリットはない)
また、ソフトバンクをナンピンしようと思ったら1000円以下にならないと出来ないので、現実的には不可能である。
そう言った意味で、小型株に集中するのだがその様な株に限ってボラティリティーが高く今回の暴落で大きく下げている。
上手くナンピン出来ればいいが、誰が考えてもデメリットの大きいNISA口座を敢えて活用する様な俄か投資家では「下手なナンピン、素寒貧」という格言がある様に更に傷口を広げるのが落ちである。
また、特定口座や一般口座預かりとの互換性がないので損益の通算も出来ない融通の全く利かない口座であるのも頂けない。
この様にNISA口座のメリットは儲かった時の譲渡益非課税だけであり、それ以外は全く持って利用価値が無い様に思いますが、これから購入を考えている人、若しくは30万位までしか利用していない人は何とか有効に使えるかも知れません。
証券会社勤務の時からよく聞かれる質問の中に「商社株は純資産倍率も低く、予想PERも低いのにどうして株価は低いのですか?」と言うものが非常に多かった。
確かに三菱商事や三井物産などは総じて財務は健全で安定した業績を維持している。
また、円安円高に関係なく貿易中心の業務形態は世界マクロ経済が成長している過程では確実に利益を確保できるので投資対象としてはリスクの少ない稀有な業種である。
ところが、これが業界の七不思議で総じて適正株価の25%位低い水準で推移している。
恐らく、商社株は押し並べて配当性向が高く、配当利回りは3~4%と高水準で、債券に近い対象になっているのだろう。
株価が上昇すれば当然配当利回りは反比例して下落するので、一定の水準から買い上がる妙味がないと言うのが通説であるが納得させるのに十分な説明にはならない。
三井物産の株価推移を見てみよう。
直近5年チャート

リーマンショック後の推移であるが多少の上下はあるものの一定のボックスレンジ(1000~1500円)で推移している。
昨日の終値は1385円で、PBRは0.75倍、PERは6.67倍…日経ダウにおける平均的な適正株価に換算すれば1800~2000円が妥当であるが、アベノミクス効果も薄く低迷している。
NISA口座を配当狙いの長期保有と割り切って、購入最低金額が小さい商社株を購入する投資家も多い様で上位にランクされているが、1月中に10%も下げている。これでは、配当が高くても殆ど妙味がない。
また、配当が高くても配当落ちがあるので、配当落ち日から株価が戻るまで一定の期間を要す為にその分株価の上昇を抑える傾向もある。
詰まり、株式投資に於いてベテランの投資家は高配当と言うのものは殆ど吟味しない。
安定した配当や利回りを重視するなら債券を購入するのが常識的である。
無論、株価が一定のレンジで安定しているのでリスクは低く長期投資対象として投資経験の少ない投資家には向いているが、長期保有が前提なら何も譲渡益非課税のNISA口座で保有する必要はなく、特定口座で充分な訳である。
新規参入者はキャピタルゲインとインカムゲインの本質を取り違えてはならない。
更なる悪材料として制度信用取引の信用倍率が10倍を超えている事で、期限が迫れば必ず決済しなければならないので常に売り圧力が掛かっていると言うのも上昇しない大きな要因である。
株式投資に於いて信用倍率は最も重要視する判断材料の一つである事は言うまでもない。
結論としては、商社株は株式投資としては極めて面白くない業種なのでNISA口座に於いても対象とはなり得ない。
それでは、何が適当なのか?
正直なところ、余り妙案は思い付かないが、IPO株を根気よく申込み、当選したら直ぐに売って利益を確保するというのは悪くはないが、サントリーの様な大型株で簡単に当選する様な新規上場銘柄であれば公募割れも有り得るのでそう簡単にはいかない。
また、昨年は全体の相場の地合いが良かったので偶々どんなIPO株でも上昇したが、今年は公募割れする銘柄も少なくないであろう。
結論としてはIPO株の活用も窮屈になるので、余り推奨できない。
最も、有益なのは海外株であろう。
特に米国株は新興国リスクで若干の調整が入っているが、未だに上昇トレンドにあり、割安な優良銘柄を購入するのは賢い選択かも知れない。
但し、為替手数料や売買手数料が割高になるので、それを埋める為には長期間保有する必要がある。
例えば、海外株式で人気のあるSEA DRILL…ネーミングで分かる様に石油採掘企業である。
本社バミューダの多国籍企業で、NISEに上場している。
シードリル(ティッカー:SDRL)一年チャート

この銘柄の魅力は、高配当…日本では配当利回りが5%等は有り得ないが、この企業の一株当たりの配当は3.59ドルであり、現在の株価は35.9ドル…驚くなかれ10%の配当利回りである。
昨今は、新興国リスクが燻り昨年四月以来の水準まで下落しているが、下値は限定的(30ドル程度)なので今の水準なら購入してもリスクは少ない。
また、現状は為替が調整段階であるが、原発稼働を停止している中で日本の貿易赤字は数年間は免れない事を考えれば年内にも110円/$まで円安が進行する可能性が高く、為替益も狙える。
他にも手堅いエクセロン(米国ガス会社)なども、投資妙味があると言える。
要は日本株に固執するなという事で、NISA対象の銘柄は海外株でも見つけられるという事だ。
少子高齢化と天文学的国家債務を抱えて絶対に成長など見込めない日本に対して、人口が未だ増加傾向にあり、シェールガス革命に湧く米国。
冷静且つ常識的に考えれば、どちらに投資するのが賢い選択なのか一目瞭然である。 naniwa335
2014年一月は、個人的に予想していた通り悲惨な幕開けとなりました。
経験則では、大半の市場関係者や証券アナリストが上昇の年と予想した年はその真逆を辿る確率が80%とデータにも出ている様に早ければ2月に14000円割れ、それ以降の閑散期である8月(盆休み)には12000円近辺までの大きな調整(暴落)は避けられないという最悪のシナリオも念頭に入れて然るべきです。
さて、メッセージボックスを開くと読者の皆様の中でもNISA口座を開いて既に枠一杯購入している人も散見されますが、残念ながら時既に遅しで対処のしようがありません。
NISA口座二つの大きな落とし穴
1:一度購入したらその金額枠は年内は使えないので損切りが難しくなり殆どの場合は塩漬けになる。
例えば、京セラを年初めにNISA口座預かりで5000円で100株購入していたとします。
昨日の引けが4651円なので約35000円の含み損。
仮に週明けに4500まで下落して決めていたルールの10%で損切りした場合、特定口座(現物:信用)なら50000円の損失確定で、傷口を広げずに再スタートできる。
ところが、NISA口座の場合は購入額の50万が、その時点で確定してしまい残された枠は50万しか残らないので譲渡益非課税の恩恵を受けるにはホールドし続けて回復を待つしかないと判断して損切り時期を失って塩漬けになる訳である。
恐らく、大半の購入者は先週の暴落でこのパターンに入っているのは容易に推察出来る。
2:非課税枠が100万と言う極めて小さい金額である為にナンピン出来る銘柄が限られてしまい、大型の優良株が買えない。
例えばソフトバンク株(優良株かどうかは疑問だが…)を年初に9000円で購入した場合はそれだけで90万の枠を使ってしまい、残り10万なので10万の株を選ぶ方が難しい。(ミニ株等の購入は可能だが、手数料や流動性の問題があり事実上はメリットはない)
また、ソフトバンクをナンピンしようと思ったら1000円以下にならないと出来ないので、現実的には不可能である。
そう言った意味で、小型株に集中するのだがその様な株に限ってボラティリティーが高く今回の暴落で大きく下げている。
上手くナンピン出来ればいいが、誰が考えてもデメリットの大きいNISA口座を敢えて活用する様な俄か投資家では「下手なナンピン、素寒貧」という格言がある様に更に傷口を広げるのが落ちである。
また、特定口座や一般口座預かりとの互換性がないので損益の通算も出来ない融通の全く利かない口座であるのも頂けない。
この様にNISA口座のメリットは儲かった時の譲渡益非課税だけであり、それ以外は全く持って利用価値が無い様に思いますが、これから購入を考えている人、若しくは30万位までしか利用していない人は何とか有効に使えるかも知れません。
証券会社勤務の時からよく聞かれる質問の中に「商社株は純資産倍率も低く、予想PERも低いのにどうして株価は低いのですか?」と言うものが非常に多かった。
確かに三菱商事や三井物産などは総じて財務は健全で安定した業績を維持している。
また、円安円高に関係なく貿易中心の業務形態は世界マクロ経済が成長している過程では確実に利益を確保できるので投資対象としてはリスクの少ない稀有な業種である。
ところが、これが業界の七不思議で総じて適正株価の25%位低い水準で推移している。
恐らく、商社株は押し並べて配当性向が高く、配当利回りは3~4%と高水準で、債券に近い対象になっているのだろう。
株価が上昇すれば当然配当利回りは反比例して下落するので、一定の水準から買い上がる妙味がないと言うのが通説であるが納得させるのに十分な説明にはならない。
三井物産の株価推移を見てみよう。
直近5年チャート

リーマンショック後の推移であるが多少の上下はあるものの一定のボックスレンジ(1000~1500円)で推移している。
昨日の終値は1385円で、PBRは0.75倍、PERは6.67倍…日経ダウにおける平均的な適正株価に換算すれば1800~2000円が妥当であるが、アベノミクス効果も薄く低迷している。
NISA口座を配当狙いの長期保有と割り切って、購入最低金額が小さい商社株を購入する投資家も多い様で上位にランクされているが、1月中に10%も下げている。これでは、配当が高くても殆ど妙味がない。
また、配当が高くても配当落ちがあるので、配当落ち日から株価が戻るまで一定の期間を要す為にその分株価の上昇を抑える傾向もある。
詰まり、株式投資に於いてベテランの投資家は高配当と言うのものは殆ど吟味しない。
安定した配当や利回りを重視するなら債券を購入するのが常識的である。
無論、株価が一定のレンジで安定しているのでリスクは低く長期投資対象として投資経験の少ない投資家には向いているが、長期保有が前提なら何も譲渡益非課税のNISA口座で保有する必要はなく、特定口座で充分な訳である。
新規参入者はキャピタルゲインとインカムゲインの本質を取り違えてはならない。
更なる悪材料として制度信用取引の信用倍率が10倍を超えている事で、期限が迫れば必ず決済しなければならないので常に売り圧力が掛かっていると言うのも上昇しない大きな要因である。
株式投資に於いて信用倍率は最も重要視する判断材料の一つである事は言うまでもない。
結論としては、商社株は株式投資としては極めて面白くない業種なのでNISA口座に於いても対象とはなり得ない。
それでは、何が適当なのか?
正直なところ、余り妙案は思い付かないが、IPO株を根気よく申込み、当選したら直ぐに売って利益を確保するというのは悪くはないが、サントリーの様な大型株で簡単に当選する様な新規上場銘柄であれば公募割れも有り得るのでそう簡単にはいかない。
また、昨年は全体の相場の地合いが良かったので偶々どんなIPO株でも上昇したが、今年は公募割れする銘柄も少なくないであろう。
結論としてはIPO株の活用も窮屈になるので、余り推奨できない。
最も、有益なのは海外株であろう。
特に米国株は新興国リスクで若干の調整が入っているが、未だに上昇トレンドにあり、割安な優良銘柄を購入するのは賢い選択かも知れない。
但し、為替手数料や売買手数料が割高になるので、それを埋める為には長期間保有する必要がある。
例えば、海外株式で人気のあるSEA DRILL…ネーミングで分かる様に石油採掘企業である。
本社バミューダの多国籍企業で、NISEに上場している。
シードリル(ティッカー:SDRL)一年チャート
この銘柄の魅力は、高配当…日本では配当利回りが5%等は有り得ないが、この企業の一株当たりの配当は3.59ドルであり、現在の株価は35.9ドル…驚くなかれ10%の配当利回りである。
昨今は、新興国リスクが燻り昨年四月以来の水準まで下落しているが、下値は限定的(30ドル程度)なので今の水準なら購入してもリスクは少ない。
また、現状は為替が調整段階であるが、原発稼働を停止している中で日本の貿易赤字は数年間は免れない事を考えれば年内にも110円/$まで円安が進行する可能性が高く、為替益も狙える。
他にも手堅いエクセロン(米国ガス会社)なども、投資妙味があると言える。
要は日本株に固執するなという事で、NISA対象の銘柄は海外株でも見つけられるという事だ。
少子高齢化と天文学的国家債務を抱えて絶対に成長など見込めない日本に対して、人口が未だ増加傾向にあり、シェールガス革命に湧く米国。
冷静且つ常識的に考えれば、どちらに投資するのが賢い選択なのか一目瞭然である。 naniwa335