マニアックな読者の皆様、お早うございます。

さて、米国第一四半期GDPの伸びが予想以下であった為に、円高に振れています。
大きな影響はないものの連休明けの日本市場は低調に推移すると考えられます。
また、欧州も相変わらずスペインの火種が燻り、金融危機の再燃が避けられないでしょう。

     参照:Bloomberg

NY外為:ドル下落、米GDPが予想下回る伸び-円は上昇

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  4月26日(ブルームバーグ):26日のニューヨーク外国為替市場ではドルが主要16通貨の過半数に対して下落。第1四半期の米実質国内総生産(GDP)が予想を下回る伸びとなったことから、米経済が伸び悩んでいるとの懸念が広がった。

円は対ドルで上昇。週間ベースでは3月以来初めての上昇となった。投資家が円に安全性を求めたほか、日本銀行が新たな緩和措置に踏み出さなかったことも影響した。米GDP統計の発表を受け、米金融当局が緩和ペースを減速させるとの見方が後退した。

トロント・ドミニオン銀行のチーフ通貨ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「軟調な米経済統計を受けて、今後の緩和策の運用についてさらに議論することになるだろう」と述べ、「米金融当局は緩和策の縮小についてはそれほど議論せず、継続的な景気支援が議論の中心になるだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時、ドルは対円で1.2%下げて1ドル=98円05銭。週間ベースでは1.5%下げた。円は対ユーロで前日比1.1%上昇して1ユーロ=127円73銭。ドルは対ユーロで0.2%下落して1ユーロ=1.3030ドル。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、先物トレーダーは、円が対ドルで下落するとの見方を弱めた。ヘッジファンドや大口投資家による円のネットショート (売り越し)は23日時点で7万9730枚と、前週の9万3411枚から減少した。 

予想下回ったGDP

商務省が発表した第1四半期のGDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比2.5%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は3%増だった。昨年第4四半期は0.4%増だった。個人消費は2010年第4四半期以降で最も伸びた。GDP発表後、ドルは対円で一段安となった。  

ブルームバーグがまとめた予想によると、第2四半期の米経済成長率は1.6%に減速する。給与税の増税や自動的な歳出削減の影響がGDPに表れるとみられている。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は「投資家は経済統計にかなり注目している。政府部門が景気の足を引っ張っていることが裏付けられている」と述べた上で、「しかし、安全資産への逃避を促すほど極めて弱い水準ではない」と続けた。  

日銀が政策維持

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ドルは過去3カ月間で2.5%上昇。一方、円は5.7%下落。 

日本銀行は26日開いた金融政策決定会合で政策の現状維持を全員一致で決定した。日銀の決定後、円は上昇した。日銀の黒田東彦総裁は会見で、追加緩和の必要性について「今の時点で何か追加的な措置が必要だという意見はなかった」と述べた。

日銀は4日の決定会合で「量的・質的金融緩和」を導入。消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定目標」を2年程度を念頭に置き、できるだけ早期に実現すると表明した。その手段として、市場調節の操作目標を無担保コール翌日物金利から、マネタリーベースに変更し、2年間で約2倍に拡大することを決定した。  

原題:Dollar Slides as U.S. Growth Falls Short of Forecast; YenClimbs(抜粋)


そんな中でのTPP参加…

個人的にはTPP参加に賛成と言うよりもそうせざるを得ない状況と言うのが本音です。

正直なところ、農業や乳業に関わる畜産は大きな打撃が起こるのは必至。
また、簡保ががん保険や医療保険を売れないなどの制約を掛けられたり、複雑なハイリスクデリバティブ商品の解禁で金融機関も相当な競争を強いられるでしょう。

元来、日本は閉鎖的な貿易ではなく一部農業や医療、金融以外は開放的な経済でトータルで見れば貿易ではメリットの方が圧倒的に大きい。TPPによって、お互いの需要拡大で相乗効果は大きくなり、GDPは上昇する。

但し、先述した様に大打撃を受ける農産畜産業は放置できないので、財政出動による補填を強いられて、赤字国債の増発は避けられなくなり財政は益々圧迫されて数年で借金が1200兆位まで膨らむであろう。

本来ならこの様な財政難の中、雁字搦めで出口の見えないTPPに参加しなくていいのなら、しない方がいいに決まっている。
然し、少子高齢化や国家債務を20年間も放置した為に、内需拡大と言う路線は完全に閉ざされたのでネガティブチョイスでTPPに参加せざるを得ない状況に追い込まれている格好である。
決して、自民党が言うような明るい未来を齎す前途洋々な選択ではなく、袋小路に追い込まれた結果の参加である。

詰まり、悪の根源は取りも直さず少子高齢化の放置と赤字国債乱発を際限なく続けてきた自民党自身であり、マスコミも自民党のやけくそ政策であるアベノミクスを持ち上げて浮かれている場合ではない。

甘利大臣は、如何にも民主党がTPPに消極であった事がTPP参加を遅らせた原因で日本に不利に働くと言った詭弁を披露しているが責任転嫁の恥さらしである。それだけ、自信があるなら日本経済を立て直して見せればいい。
但し、彼の様な経済音痴が自民党の経済財政の要職を務めている限りに於いて日本経済に明るい未来はないであろう。

TPP参加は余りにも米国のイニシアティブが強くて日本は不利な条件を呑み込まなければならない可能性が高く本当は避けたいが、最早グローバリゼーションの津波に巻き込まれた現状では仕掛けられた戦争に戦わずして死を待つよりも反撃して僅かな勝算に掛けるしかない。

ここで重要なポイントはTPP参加の是非よりも自民党によって齎された失われた20年の計り知れないダメージであり、今更アベノミクスや異次元の金融政策にTPP参加と言われても余りにもタイミングが遅すぎで成功する可能性は1%にも満たないであろう。                         naniwa335