去年の夏、長男の中学最後の大阪大会は
並みいる強敵を相手に、破竹の快進撃を続け、
優勝という最高の栄誉で幕を閉じた。
そして迎えた近畿大会。
3位入賞が全国大会への条件。
その初戦。相手は地元和歌山の第二代表。
大阪大会中、持病の腰痛がかつてないほどに悪化し、
痛みをこらえながらの出場に
随分と心配し、できる手段は限りなく尽くして
試合に臨んでいた。
当日の試合は第4試合で、そもそもの開始時間が遅く
加えて、前の試合が延長、延長でずれこんだため、
確かゲーム開始が4時頃になったと記憶している。
そして始まった試合は、
相手も好投手で序盤打ちあぐねていたが、
長男のタイムリーを皮切りに、打線が奮起し、
最大5点のリードを奪う展開。
ようやく安心しかけていたところ、
味方エースが崩れ、突如としてストライクが
入らなくなる。連戦の疲れだろうか、
フォームもいつもと違い、
応援団にも不安が見え始めた。
なおも四球が続き、1 点差まで詰め寄られ、
一死満塁。
ここで投手交代で長男がマウンドに。
イニングは確か5回。
あたりは薄暗くなり、今にも雨の降り出しそうな空模様。
プレーは再開し、2球を投げて、いずれもボールの
大ピンチ。
その瞬間、突如として雨が降り出し試合は一時中断。
さらに日没となり、なんとそこでサスペンデッドで
続きは翌日に。
その夜は、和歌山から遅く帰った長男の腰をマッサージしながら
翌日の試合を思うと、本当に落ち着かない夜だった。
そして迎えた翌朝の再試合。
満塁の2ボールからの再開。
更にボールが2つ続き、押し出しでゲームは振り出し。
その後、後続は打ち取り、ようやくチェンジで同点。
そして次の回にエラーと牽制悪送球が重なり、内野ゴロの間に、
1点を取られ、これが決勝点となりここで終了。
かつて、ほとんど涙を流したことのない長男が、
試合終了の挨拶の後、泣き崩れていた姿を見て、
僕もかける言葉を失った。
最後の夏、やはり特別な思いがあったに違いない。
そして最後のマウンドを託された、
その期待に十分応えられなかった、
そんな悔しさもあったのだろう。
こうして幕を閉じた、彼の中学野球は、
僕の心にとても強く、いつまでも残像として焼きついているのだ。
シーズンⅢにつづく。