家の中がだいぶ散らかってきたから
普段は見ないふりしてる所まで片付けたら
すっかり忘れてた物が出てきたんです
だいぶ傷だらけになってるし
落書きもされちゃってるし
色も剥げてきているこちら
実は
10数年前に亡くなった父の手作りの
ガラケースタンド？なんです
当時は二つ折りのガラケーが主流だったから
それに合わせたサイズのこのスタンド
まだ幼かった長女ちゃん宛に
ベビーブックを毎月送ってくれていて
他にもお菓子等をたくさん詰めて
宅急便で送られてきていたんです
だから
「携帯置き場」と説明があったものの
長女ちゃんは自分の物だと勘違いして
おままごとに使ったりしてたのです
久々に見て
懐かしくなってスマホを載せたくなったけど
ガラケーとは大きさも重さも全然違うので
残念ながらスタンドとして使う事ができません
今では当たり前に存在するスマホだけど
それを知らずに亡くなったんだと思うと
父親がいなくなってからだいぶ経つんだなと
改めて実感してちょっと寂しくなりました
そして
父親を思い出したついでに
もう1つ気になってた品をチェック
これは
私がまだ20歳くらいだった頃に
父親からもらった誕生日プレゼントなんですよ
当時
バイトや遊びに夢中になっていて
家に帰ったり帰らなかったりで
父親と顔を合わす時間が激減してて
そんな生活してるから
自分の誕生日だって外で祝ってもらってて
父親と会ったのは誕生日を随分過ぎてたんです
「誕生日おめでとう」とちょっと照れながら
「欲しい物が分からなくて」と言い訳しつつ
嬉しそうに渡してくれたのを今でも覚えてます
あの頃は
親の気持ちなんて全然分からなくて
「ありがとう」と受け取りはしたものの
箱を開けタオルハンカチが入ってるのを見て
「あんまり好みじゃないや」と思って
使わずにそのまましまってあったんです
それでも
1人暮らしをする時に持って引っ越して
結婚して長野に来る時も持ってきて
正直どうしていいか分からず
クローゼットに眠っていたけど
心のどこかにはずっとあったんです
今日
10年ぶり位で箱を開けた時に
初めてタオルを出してみたんです
箱から出しもしないって…
そうしたら
今までは箱を開けてチラッと覗いて
「ワンコのタオルだな」と思ってたのに
なんとっ
タオルハンカチの下にもう1枚
普通のハンカチが入っていたんです
もらってから20数年気がつかないなんて
今更ながら申し訳ない気持ちになりました
当時
遊び歩いてなかなか顔を見せない娘に
どんな気持ちで選んでくれたんでしょうね
実家暮らししてるのに会えないって…
家の近所に4階建てのヨーカ堂があって
普段の買い物はほぼそこでしてたんだけど
たまたま買い物に出かけた時に
私の誕生日を思い出してくれたのかしら
それとも
プレゼントを選びに行ったけど
欲しい物が分からずこれにしたのかしら
もっと早くにこの気持ちになって
父親に直接お礼が言えたらよかったと
かなり後悔してる自分がいるものの
おそらく
長女ちゃんが絶賛反抗中だったり
親としての苦労を重ねてなかったら
気がつけなかったと思う私もいて
複雑な心境になっています
「使ってみようかな」なんて思いもあって
久しぶりにクローゼットから取り出したのに
色々と思い出してるうちに
もったいなくて使えなくなりましたよ
私にとって
これは手を拭くために使用するより
持っている事に価値がある気がします
