10年前、とある派遣会社に登録に行った際、ワード、エクセル、パワポのスキルテストがあったが、ワードでは入力スピードの記録を更新したといってスタッフを驚かせた。
当時は、入力が速かったとも思うが、それまでにそれなりには練習をした。
なにしろ、ブラインドタッチができるのに10年かかった。
10年もあきらめずにやっていると、自信がついてくる。
今はそんなに速度にこだわっていない。
自分の中での速打ちはあるが、どちらかというと、緩急をつけて打つ方が好きだ。
日本語を打っても、英語を打っても辞書を引くことはほとんどしない。
頭の中で構成要素が浮かんできて、それを出力するような感覚に近い。
経験があると、すんなりと体の中に浸透し、呼吸をする感じで自然にタイピングが行うことができる、ということかもしれない。
一方、それらを入力するためのガジェットに関してだが、昔のワード、95の頃はCPUにその性能が追いついておらず、ときおり、フリーズしていた。
だから、Ctrl+Sの上書き保存が指ぐせになっている。フリーズのリスクを最小限に減らすためである。
私が最初にワード初心者に教えるときは、まず覚えてほしいショートカットがCtrl+Sである。
あまりにもフリーズしまくるのだから、秀丸エディタを導入した。富士通かどこかの技術者が福井で起業して、究極のエディタを開発した。それが秀丸エディタである。
エディタは、本来はプログラミング用のソフトなのだが、動作が軽いことから一部のライターのマストアイテムになった。超整理法の野口先生も薦めているし、秀丸に特化した書籍も出版されている。
秀丸の実力の真骨頂はマクロにある。ここから左を一気に削除とか、検索置換機能とかいろいろなマクロがあったが、今はほとんど覚えていない。20以上マクロを組み込んだと思うが、もうほとんどすべて忘れてしまっている。
ワード2003になったころ、ワードの性能やそれを動かすOSないしハードウェアの性能があがり、突然フリーズするという経験はほとんどなくなった。
今は秀丸はインストールしておらず、ワードで十分である。
秀丸には8年お世話になった。
秀丸に不満足というわけではない。ワードの性能があがったから、秀丸をインストールする理由がなくなっただけに過ぎない。
さようなら、秀丸。