『無限の住人』 23巻
『無限の住人 (23)』 沙村 広明/著、 講談社アフタヌーンKC (2008)
スーパー時代劇マンガも23巻目。
因縁で結ばれた人物達のあらかたが登場する本巻。だが、それは最初の2話だけ。
残りの5話は、逸刀流の独断場゙だ。
天津影久(あのつ かげひさ)率いる逸刀流の精鋭4人が、大手門から江戸城に押し入り、斬って斬って斬りまくる大乱闘を繰り広げる。
やはり、沙村氏の画力はアクションシーンにこそ生きる!
静止画、ストップモーションの羅列で構成されるマンガ。であるにも拘らず、その前後の動きを想像させる沙村画伯の画。確か、誰かが云ってた、“画の慣性力”がこのマンガには働いている。
1コマ1コマの構図・アングルや陰影の付け方は映画にも比肩するし、人体の動き、特に四肢の動かし方については、もう、スゴイの一言だ。俯瞰のモブシーンにも目を見張ってしまう。
イマイチ、マイナー感が漂うこのマンガ。
だが、目の肥えたマンガ読みなら、この圧倒するチャンバラシーンには瞠目するはず!
毎度まいど、シツコイですが、お薦めです。
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