タイの子どもの本日記 -2ページ目

タイの子どもの本日記

タイの絵本や子どもの本、タイの文化などについてぽちぽちと書いていきます。もと日本人会バンコク子ども図書館ボランティア。ご質問などはメッセージにお寄せください。

 

以前、坂東玉三郎丈の『鷺娘』を歌舞伎座で観たことがあります。

 

今大ヒット公開中の映画『国宝』。

締めはこの『鷺娘』だと聞きました

 

これは絶対に大画面で観たい。

しかも、演じるのは吉沢亮さんと、横浜流星さんという、2人ともNHK大河ドラマの主演もつとめた、今花の盛りの両名です。

 

それがいろいろと予定を合わせることができず、6月6日の公開から遅れること2か月近く、やっと観に行けました。

それでも大ヒットということで、まだ最寄りの映画館は1日何度も上映されていましたし、予約して入ってみると、ほぼ満席!

おどろきながら席につきました。

 

「歌舞伎役者でない俳優が歌舞伎役者を演じる」というハードルの高さ。

生まれた時から歌舞伎に染まる生活をしている御曹司たちでさえ、何才になっても日々精進している世界です。

 

しかし、この映画を観て納得しました。

彼らはたしかに「歌舞伎役者」を演じる「俳優」さんでした。

そこには、血と泥と汗のしぶきがありました。

必死にもがきながらも、芸に魅せられとらえられた生身の姿がありました。

それももちろん、舞台の上での歌舞伎役者としての姿をしっかりと見せているからこその説得力です。

 

「芸」と「業」。

歌舞伎の演目で見せるのでなく、それを映画として見せるのはこういうことかと思いました。

 

また、少年時代を演じる、黒川想矢さんと越山敬達さん。

くしくも2人とも2009年生まれです。

しかもその若さでありながら、2人とも日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞する姿を見たことがありました。

(越山さんはCSで『ぼくのお日さま』も観ていました。)

同じ年齢で同じくらい才能のある2人が、少年時代を演じた、というのも奇跡だなあと思いましたおねがい

 

『国宝』公式サイトはこちら

 

吉沢亮さんと横浜流星さんは、テレビデビュー共演作から観ていて応援していたので、二人並んでこのようなすばらしい作品ですばらしい演技をされたことはほんとうに感慨深いです。

 

2024年の9月23日、タイで活動する教育支援NGOマレットファンさんとバンコク・プロンポンにて在タイ日本人の方対象に音楽や読書活動の場を提供されている団体サロンオドゥタンさんの主催で、タイの代表的絵本作家のおひとり、チーワン・ウィサーサ先生(このブログでもカテゴリーをつくっています)の日本人向け講演会がバンコクで開催されましたニコニコ

 

そのときのお話はこのブログのこちらに書いています。

 

この時チーワン先生が紹介れた本に、

 

『アーン・プア・・・(・・・のために読む อ่าน เพื่อ・・・)』

 

というものがありました。

 

この本は、以前日本で書かれた絵本のすすめのような本をタイ語に翻訳されたものがあったのですが、中に出てくる絵本が、

タイでは読めないものが多かった、そこで、タイのおとなに向けて、タイで出版された絵本を紹介したものというのですおねがい

 

チーワン先生は、40年前の学生時代から、シーナカリンウィロート大学の移動図書館活動に参加され、現在また「お話の旅ニターン・ダーンターンนิทานเดินทาง」という移動図書館活動を主宰されていて、絵本創作でも毎回のように良書賞を受賞されている、タイ絵本界の第一人者です。キラキラ

 

その先生おすすめの絵本がどのようなものか、ぜひ知りたい!おねがい

 

と、おうかがいすると、この本は出版社から出ているのでなく、「お話の旅」活動が出しているもので、お話の旅の会場か、もしくはマレットファンさんの会場で発売しているものとのことでした。

 

最初、バンコク子ども図書館のボランティアさんで在タイされている方に無理をおねがいしてさがしてもらったのですが、やはり紀伊国屋書店などでも見つからず、とうとうマレットファンさんに連絡して、お願いしたら、なんと送ってくださったのです。

ほんとうにありがとうございます。お願い

 

5~6月はいろいろとお出かけした報告が多かったので、やっとブログに書けました。

 

そこで、どんな絵本があがっているか順を追ってご紹介しますね。

 

中はかんたんなタイ語文になった絵本です。

保護者や大人の方がすぐ読めるように。

いえ、小さいお子さんでも読めます。

 

こんな感じです。左ページに文字が書いてあります。

 

「めんどりさんは、こどもたちに本を読むのが好きแม่ไก่ชอบอา่นหนังสือให้ลูกฟัง(あるいはよく本を読んであげる、という意味ともとれます)、

めんどりさんは大きな声で読みます、

こっこ、こっこ」

 

 

右ページはひよこたちをおひざにかかえて絵本を開いているめんどりさんの絵です。

絵本はその描かれた書影であらわされています。

めんどりさんの読んでいる絵本は、

 

 

『コケコッコー 朝だよ 起きよう』文と絵 ウィーパーウィー・チャカートソンサック

 

本の題名と作者、出版社が最後のページに全部書いてあります。

 

次のぺ―ジ、あひるのおかあさんが読んでいるのは、

 

 

『ボール 海岸に遊びに行く』 文と絵『ウィーパーウィー・チャカートソンサック』

 

つづいて ネコのおかあさんが読んでいるのは、

 

 

『ぼく、グジグジ』チェン・チーユエン

 

つづいて、ネズミのおかあさんが読んであげるのは、

 

 

『ライオンとねずみ』ブライアン・ワイルドスミス

 

ゾウのおかあさんがゾウのこどもとサルとカメとカタツムリに読んであげるのはこれです、

 

 

『ぞうくんのさんぽ』なかのひろたか

 

そして人間のおとうさんが読んであげるのは、

 

『イーレーンケーンコーン』チーワン・ウィサーサ

 

そのまわりには、ほかに3冊の絵本が置かれて、出番を待っています。

 

 

『せんろはつづく』 竹下文子 文 鈴木まもる 絵

 

 

『こりゃ まてまて』 中脇初枝 文 酒井駒子 絵

 

『あおくんときいろちゃん』レオ・レオ―ニ

 

おかあさんも読んであげています。

 

 

『はみがきやのフォーンくん』チーワン・ウィサーサ

 

そのまわりには3冊の絵本。

 

『どうやっておりようか』 ワチラワン・タップスアとクリッサナー・ガーンチャナーパー 文と絵

 

 

『さんびきのやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン

 

 

『とどくかな』三浦太郎

 

そして最後のページは大きい文字が。

 

「こどもたちに本を読み聞かせると

 

子どもたちはほんとうにしあわせ そしてよいこになります」

 

最後の「よいこになります」は、タイの保護者向けです。

タイの保護者たちは、絵本というものに「よいこ」になる教えをもとめているんですね。

だから、それを書いています(タイの絵本は大人に買ってもらうためにあえてあとがきにそういう説明を書いているものが多いです)。

 

最初にあげた表紙ですが、ここにチーワン先生の文が書いてあります。

 

「この本は

おとうさんおかあさんみなさんを

こどもたちに絵本を読み聞かせするようにおすすめする取扱書です

読むということを理解してもらうという目的のために

愛するこどもたちからの幸せにふれてもらいながら

こどもたちがしあわせなのは、見て聴くからです

おとうさんとおかあさんが読んでくれるのを

・・・こどもたちのために」

 

とあります。

 

短いことばで、絵本を読んであげることを伝えようとされていますね。

あげている絵本も、国内外をふくめ、内容もバランスよくとりあげていますねラブラブ

 

マレットファンさん、お忙しい中、ほんとうにありがとうございました。

 

マレットファンさんに関する本はこちらです。

 

 

 

絵本の日本語版の詳細はこちらをごらんください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真提供・コーンケーン大学移動図書館プロジェクト)

 

「2024年の調査によると、タイ人の平均読書時間は1人1日あたり113分」

 

昔は本を読まないと言われていたタイ人ですが、タイ出版者・書籍販売業者協会(PUBAT)とチュラーロンコーン大学心理学部の調査結果をタイの日刊紙『タイラット』誌に書いてあったとのことです。

このことをタイと関係ない絵本関係者のある方にお伝えすると、

「ええっ?1日2時間ってすごいね!日本人の青少年よりずっと多いじゃない」

 

とのおことばに、私も「たしかに、タイの人ってそんなに本に向かっているかしら・・・?

この調査結果、1年とかに見まちがえたかな?」キョロキョロ

 

と疑問に思っていましたが、それについて、

 

『タイ国情報 2025年5月 第59巻 第3号』という公益財団法人 日本タイ協会の出版物に

JETROアジア経済研究所図書館 司書 小林磨理恵さん、という方が

 

「タイの本をめぐる旅 第2回

『「読書離れ」は進んでいる?」

 

という報告を書いている、とXでタイ文学研究者福冨渉先生が書いていらっしゃって、内山書店さんという中国アジア専門書店が通販していたので、さっそく取り寄せてみました。

 

 

読んでみると、2024年の調査は、

 

「本または何らかの文字情報を読む時間」と、

「本を読む時間」に分けて調査していると。

 

「本または何らかの文字情報を読む時間」は1日平均92.8分

そして、「本を読む時間」の定義としては、

 

「単行本や連載小説(章単位で購入するオンライン小説)を、勉強や仕事で必要だから読むのではなく、自発的に読む時間」

 

としていて、これが平均59.9分であったと。

つまり最初の2時間近い数字はちょっと「盛ってあった」っぽいそうなんですニヤリ

 

ここで注意したいのは、前述の福冨先生が教えてくださったことですが、タイでは現在、日本のような新人作家がデビューするための文芸誌などがないので、かわりにFacebookでの投稿や、オンライン小説投稿サイトに投稿するそうです。

オンライン小説は現在たいへん隆盛していて、プロアマジャンルを問わずたくさんの読み物がウェブで見られるようになっています。

ですから、電子による読書層もふえているということです。

 

小林さんのこの報告でも、

「ソーシャルメディアやデジタルコンテンツの拡大により、文字情報がぐっと身近になったことで、読むことへの障壁が低くなったことが考えられる。紙書籍に縛られない多様な「読書」のありようが、「読書離れ」を食い止め、タイの新たな読書習慣を形作っている」

と考察されています。

 

ふんふん、うなづける・・・と思いました。

タイドラマを観ていても、とにかくタイの方はSNS好き照れ

いつもスマホを手放しません。

文字やテキストを読むことになじんでいる感じですおねがい

 

それとともに、気がつきました。

私がタイに赴任して日本人会バンコク子ども図書館ボランティア活動をしていた1995~2002年、タイ人の読書時間は「年間8行」と言われていましたが、そもそも地方では、書店も図書館も無かったのです。

しかも、スマホも無い時代です。

 

タイのシーナカリンウィロート大学に児童文学科を創設したソンブーン・シーカマナーン先生は、

 

2000年5月8日

『国際子ども図書館開館記念国際シンポジウム 抄録』で(現在このページは見られませんが、プリントアウトしています)

 

「一般的にタイの子どもは郊外や地方においては就学前に読書をする機会はほとんどありません。そして就学してからも読み物としては、唯一、教科書だとか、補助用の教材しかないのです」

 

と述べておられますし、、また自著『ポータブル・ライブラリー』では、

 

幼少期、子どものための本といえば、教科書しかなく、もし物語の本を読んでいるところを見つかったら、「歓楽小説」と言われ、ぶたれたことがつらい思い出だったとあります。

 

(ポータブル・ライブラリーとソンブーン先生についてはカテゴリー「ポータブル・ライブラリー」に詳述しています)

 

そして現在のThaBBY財団会長で、タイの絵本を日本語に翻訳したり創作もされているポンアノン・ニヨムカー先生は、

 

『母の友』2010年8月号のインタビュー記事で、

 

「六十年前、村では本を読む人がほとんどいませんでした。新聞をとっている家も、うちと学校の先生の二軒だけだったんですよ」

 

と述べられ

 

「私は幸運でした。なぜって家に本があったのですから」」

「ポンアノンさんは家にある本をかたっぱしから読み進めた。タイ語に訳された『三国志』や『西遊記』、父親の新聞や難しい政治の本まで」

 

とあります。

つまり、当時は本のある家も少なく、勉強以外の本を読むととがめられることさえあったのです。

本を見たこともない子どもたちに、読書教育をしようという活動が、当時コーンケーン大学社会学部と日本の方が協力して行っていて、私たちの子ども図書館にも説明に来られました。

写真はそのとき、「ご自由に使ってください、この活動を知ってもらうために持ってきましたから」

と提供してくださったものです。

 

この活動は1校2年かけて、絵本というものに慣れてもらって、自分の力で読めるようにする、そうしてから、村の学校に図書室を作る、というものです。

 

そのときいただいた写真です。

 

子どもたちが絵本の箱から本をとっています。

貴重な蔵書ですので、貸し出しはできず、その場で読むことになります。


 

読んだ本については読書ノートに記録してもらいます。

 

 

この少年はことに読書好きだったそうですが、役にたてるならと、日本人スタッフさんにノートをくださったそうです。

それをまた私にくださったということで、まだ持っていますし、いつか何かの形で研究報告できないかと思っています。

 

そしていよいよ図書室がつくられます。

 

村長さんも視察にかけつけました。

 

はじめて見るきれいな絵本に村の大人たちも大喜びです。

 

土日は村の大人たちにむけての識字教育も行われる予定です。

 

五味太郎も大人気です。(ポンアノン先生たちがタイ語に翻訳して出版されたものです)

 

 

しかしこの活動にも弱点があって、学校の先生が絵本や図書室に関心がなければ、本も増えず、だんだんと荒れ果てていき、ついには使われなくなることもあるそうです。

 

とこのように、そもそも本もスマホも無ければ、どうして読書時間があがるでしょう。

 

スマホは今や地方でも持っている人が多いと思います。

(タイのスマホ普及率はすごく高いという統計も以前見たのですが、ちょっとすぐさがせずすみません)

 

スマホによって、タイ全土で読書する時間が増えたのではないでしょうか。

 

コーンケーン移動図書館活動については、このブログのこちらなどに書いてあります。

 

また福冨渉先生も『ゲンロン 2025年MAY 18号』で、

「読書大国?タイ」

という記事を書いていらっしゃいますので、ぜひ。

 

 

 

 

29日、東京大手町三井ホールで、タイの俳優Upくん(Poompat Iam-samang)と、Poomくん(Phuripan Sapsangsawat)の初めてのふたりでのファンミーティングが開催されました。

私は第1部に行ってきました。

 

UpPoom Fan Meeting in Tokyo~Destiny~ 第1部キラキラキラキラキラキラ

 

というのも、UpくんとPoomくん主演の昨年観たタイドラマ『My Stand In』が衝撃的に良いドラマだったからです。

(昨年完走したドラマについてこちらのブログに記録しています、現在楽天TVとTELASAで配信中です)

 

 

それと、Upくんは昨年日本で公開されたタイ映画『フンパヨン』に出演され、その舞台挨拶に登壇されたのを観に行って、そのお人柄にうたれたからですおねがい(その時のブログはこちらです)

 

またそのお人柄にふれられたらなあと思いましたニコニコ

PoomくんもかわいそうすぎるJoeの役が良かったので生で拝見したいなあと。

ただし、遠い席から・・・照れ

私はUpくんの作品はほかに『Lovely Writer』、Poomくんの作品はSingtoさんと共演した『JennyAM/PM』を観ていましたがファンダムのメンバーではないので、ちょっとえんりょして、ベネフィット無しで席をとったからです。

ただ、ハイタッチは全席についているので、その時近くでお顔見られるかなあと楽しみにしていました。

ハイタッチは片手でスマホ撮影OKだそうですし・・・

 

第1部について印象的だったことを以下書いていきますね。

メモをとってはいないので、不完全だし、すべてを詳細に書いているわけではないのですみません。

 

会場に入ると・・・

 

 

寝室のような舞台セットです。

 

そして客席が待ちかねているとついに照明が落ちて・・・急にふりかえる人々、え、どこから・・・?

と思ったら!

遠い席のはずがすぐ近くの通用口から登場!

そのまま通路を通って入場です。

近い、近いよ!!

顔を上げればそこにはUpくん、Poomくん!

衝撃~~~星星星

Poomくん彫りが深い!Upくん前髪おろしてくるくるヘアアレンジかわいい!

と目がチカチカしている間に2人は舞台へ。

MCのヘンセさんも登場。

日本語からタイ語への通訳は影通訳さん、タイ語から日本語への通訳は、Upくん担当は高杉美和さん、Poomくん担当は福冨渉先生という安心の布陣です。

 

そしてなぜか2人でセットのベッドを調えるところからスタート。

会場から「寝てもいいよー!」との声に笑い。寝ませんでしたニヤリ

なお、前半部分は撮影禁止でした。

このセットのギターは実際にPoomくんがタイから持ってきた私物だそうです。

ひまなとき、弾いて遊ぶんだそうです。

Upくんに「今ヒマなの?」とつっこまれていました。

 

日本に前日着いたそうですが、おいしいものを食べましたか?と聞かれ、Upくんは「焼肉」。先に来ていたPoomくんはおすしと、そして「やきにくってなに?」と日本語をUpくんに尋ねる初々しいシーンも。

Poomくんはホテルのまわりをランニングしたそうで(Upくんにえらい、と言われていました)、コンビニを見つけ、日本のコンビニが大すきなので固形スープを買って、朝食にお湯を入れて二杯も食べたそうです。

Upくんが「ハンバーグのはいったごはんもおいしいよ」って教えてあげてました。ハンバーグ弁当のことかな照れ

 

最初のあいさつで、ふたりの日本語。Upさんは日本語勉強中ということで発音がとても自然。Poomくんにも教えてあげます。

日本語であいさつしたPoomくんですが、続けて、

「新芽ちょうだい!」

と発言。MCのヘンセさんにも会場の方にもわからなかっったようで、みなさん??の会場に、

「日本語じゃなかった?あおむしの出てくるCMなんだけど・・・ああーカットしてくださいー」とPoomくん。

しかし・・・私は知っていたのだ!

その青虫が出て来て「新芽ちょうだい」っていうタイのCMを!

 

なんとかして、知っている人がいるということを伝えたい・・・と思うまに、トークコーナーにうつりました。

ここで、おもしろいと思ったことを少し書きます。

 

最初に会ったのはオーディションの現場で、「第一印象は?」と聞かれて、Upくん、それぞれ朝と夕方のオーディションで会えないところだったけれど、最後に会えて、相性が良さそうだと思った、と。

そして、「今日のFMのタイトルどおり?そう、ディスティニーだったんですねー」とうまいこと言うと、ヘンセさんにPoomくんはUpさんとの第一印象は?と聞かれて、すかさず、

「でぃすてぃにーーー!」

 

Poomくんおもしろいやん!キラキラ

 

それから、ドラマ「My Stand In」で1番好きなシーンを一つあげてください、と言われたPoomくん、ぺらぺらと

 

「EP4のジョーがミンとほんとうに別れるところ、そしてEP7の、ミンが自分が好きな背中はトンでなくてジョーだと気がついて泣くとおころ、そしてEP12の・・・」と言いかけたところで、「待て待てひとつじゃないじゃん!」とつっこまれてしまいました。

でもEPまで覚えてるなんて、Poomくんの作品愛が伝わりましたおねがいラブラブ

Upくんはジョーの家で撮ったところすべてということ。

あの家は空き家を借りて全部こしらえた部屋だそうで、いごこちがよかったと。

そこで衝撃の事実をPoomくんが発表。実は下の階では、ジョーが刀をふるうアクションシーンが撮影されていたと!

そして、クランクアップしてすべてが片づけられた時。

「こんなに広い部屋だったんだ・・・」と思ったそうです。

 

順不同ですが、Poomくんは、スタントをするトンを演じるP’Mekと背中の大きさも合わせて体をつくらねばならずたいへんだったそう。

それで、アクションを少ししてほしいと言われ、Upくんに、背筋をむんと見せるシーンがいいんじゃない?

と言われ、後を向いて服を着たままですが、三角の背筋をむん!と見せてくれました。

そうしたらヘンセさんが、「Upさん、自分はないとゆだんしていませんか?モデルとしても活躍中のUpさん、モデル歩きを見せてください!」

「ええーリハーサルでやらなかったじゃない!」と驚くUpくんですが、ならPoomくんと、と、かっこいいモデル歩きを披露してくれました。

 

それから、いよいよ「ドラマ再現コーナー」です!

待ってました!おねがい

ヘンセさんが「舞台『My Stand In』ですね」というように、プロの俳優さんたちなら感情を入れてやってくれること知ってましたから。

 

最初はEP1から、トンのスタントとなるべくお化粧をされているジョー、それを恋するトンと見間違えて後から抱き着くミン、人違いとわかって、あやまりもせずにぷいっと去っていくあのシーンです。

そしたらUpくん、メイクアップアーティストの役もやるね、と最初Poomくんの顔にパウダーをはたくまねとかして、そこから急いでミンになって、ドラマどおりバックハグ!

会場もう阿鼻叫喚!

ぷいっと去って行くところまでやってくれましたおねがい

 

続いては、EP12から、入院したミンに、ジョーがお世話をして、ミンがジョーの鼻ちょんをやったり、おかゆを食べさせてもらうシーンです。

おかゆの器まで小道具として用意されていました。

鼻ちょんシーンのあと、ジョーが小道具のおかゆのうつわを持ってきてれんげをふーふーしてあげるかと思ったら自分で食べちゃったり、鶏肉入れてっていうのにぐるぐるかきまわしたり、アドリブ入れてきたら、ミンも、

「パクチーも入れて」

に、ジョーが架空のパクチーをぱらぱら入れたり、追加したりの小芝居に熱中していて、Upくんに「セリフは?」

と言われて「なんだっけ?」と聞いてしまうありさま。

そして終了で、器を片づけ、架空のパクチーの見えない器まで片づけていくPoomくんでした。

 

 

いやもうー感動しました!ラブラブラブ

 

それだけではありませんでした。

続いてはクッキングコーナーということで、あのドラマにはかかせない、サバ缶と温泉たまごを使ったラーメン作りコーナーです!ラーメン

ラーメンはあらかじめできていて、トッピングなどが用意されていました。

なるとやメンマ、れいのパクチー(笑)

2人はどんどん入れていき、Upくんが温泉たまごを割り入れようと手にとると、Poomくんがノーノーノーと自分が手にします。

わきたつ会場!

そうですよね、たまごを入れるのはジョーの役割ですもんね!

こうして完成したラーメンを実食!

Poomくん本気で食べています・・・がそこでヘンセさんの待ったがかかります。

EP2の、ラーメンキスのシーンを再現してくださいね~と。グラサン

 

わーわーきゃーきゃーの中、困り顔ながら再現しようとする2人、でも最後にラーメンが切れてしまってUpくんがふき出して終わり、チッスにはいたりませんでした~~~。爆  笑

 

っといろいろあったかと思いますが、はしょりまして、少し休憩のあと歌のコーナーです。

まずUpくんのソロ曲โสดทำไม (WHY SINGLE?)です。

 

 

続いてPoomくんのソロ曲เธอจะเชื่อไหม (TRUST ME) |

 

 

ですよね・・・?まちがってたら教えてください!

 

歌のあとから、撮影OKになりました!

 

歌の前かあとか忘れましたが、事前にXで集めたファンからの質問に答えたりして、そのあと

巨大ジェンガゲーム。

 

巨大!

 

なお、古いスマホを最大に拡大して撮ってるので画質荒いしヘタクソですみません・・・雰囲気だけでも。

 

このぬいたジェンガに、いろいろと指示があって、それをやらなければいけないルールです。

 

バックハグとか。

 

 

あと、おはようコール、おやすみコール(しっかり録画させていただきました)、TikTokをやるというのでは「イイじゃん」をやってくれてとてもかっこよかったです!にらめっこもあり、さらに2人で場内散歩、というのがあり、またまた近くに来てくれました!

 

近すぎて動揺して動画とかことごとく失敗しました・・・

 

Upくん

Poomくん

ニヤニヤニヤニヤニヤニヤ

 

あとは、ポッキーゲームもありました!

(録画しました)

 

そしてフォトタイムも。

 

いろいろかわいいポーズをとってくれましたが、何しろ私の腕とスマホですから・・・

心に記録したのでいいのです。

 

最後にあいさつと2人で、『My Stand In』のostを歌ってくれました。

 

 

そしてそのあと、ハイタッチです。

待っている間・・・私の心には・・・

 

「新芽ちょうだい」を知っている、ともしひとことでも言えそうなら言ってあげたい!

そしてすべったわけでないことを伝えたい・・・

という気持ちでした~~

いつものハイタッチではそんなことしませんよ!

流れを止めないように、せいぜいコップンカーを言うだけですが・・・

そして、お二人が見えてくると、なんかひとこと大丈夫そうだったので、スマホ撮影はあきらめて(どうせヘタ)

Poomくんに伝えることに集中!

来た!にこやかだ!

ひとこと、

「チャン・ルー・シンメチョウダイ・カー」(私は新芽ちょうだいを知っています)

日本人のタイ語発音を聴きとって理解してくれるのか?

そしたらPoomくん、

「おーシンメチョウダイ!」

・・・伝わったのか?

と確かめるひまもなく、スタッフさんにやさしく肩をおされたので、おとなりのUpくんにはコップンカーだけでハイタッチして急いで場をあとにしました。

 

ちなみに・・・帰宅してさがしたらありました!これです!

 

 

タイランドハイパーリンクスでも紹介されていました(こちらをクリック)

 

というわけで、Upさん、Poomさん、ヘンセさん、通訳のみなさま、楽しいファンミーティングありがとうございました。

また日本に来てくださいねニコニコ

 

 

26日に、東京外大で、タイの現代文学作家さんおふたりと、タイ文学研究者で翻訳や通訳もされている福冨渉先生のトークイベントがある、しかも予約不要、無料、ということで、こんな良い機会無い!びっくり

と満を持して行ってきました。

 

「世界の読者がみるタイの物語」です。

 

 

東京外大は、タイから本帰国後運が良く、タイ文学そのほかの単位をとったり市民聴講できたので、知っている場所です。

そして私はタイの絵本についてはちょっと知っていますが、タイ文学については知らないんです。

 

登壇する作家さんおふたりは、サムット・ティータットสมุด ทีทรรศน์さん(1984~)(これはペンネームで、最初は本名チラット・チャルームセーンヤーコーンจิรัฏฐ์ เฉลิมแสนยากร名義での作品を発表していたそうです)。

チュラーロンコン大学で比較文学も教えてられるそうです。

それから、ナリッサポン・ラックワッタナーノン:นริศพงศ์ รักวัฒนานนท์(1991~)さん。

2023年に東南アジア文学賞を受賞されていますが、3年前から日本に在住されてられるそうです。

福冨先生のことはみなさんよくご存知と思います。

 

東京外大の入口には、TUFSのエントランスモニュメント、その横に今回のイベントの掲示が。

 

 

しばらくぶりの訪問ですが、緑が濃くて、芝生の匂いが濃く立ち上がっていて、わあーひさしぶりに緑の匂いかぐ!と気分が上がりましたラブ

 

ホールに入ると、もう人がぎっしりであせりました。

そして、ほぼ満席の中開始になると、司会の方が・・・

 

タイ語でぺらぺら!

 

ええええこのトーク、タイ語でやるんですか?!ガーンとまたあせりました。

これは・・・タイ語脳を全開にしなければ!とびびりましたが、すぐに日本語通訳が。

よかった・・・タイ語脳は半開きにしました(笑)滝汗←全開にするとめっちゃHPけずられるから・・・

というか、MCの先生はタイ文学のタイ人の先生だそうで、しかもイベントは学生さんの授業でもあるそうなんです。

そ、それはおじゃまします・・・

入口の出席表にチェックする学生さんたち・・・新鮮だ!おねがい

 

そして、タイ文学の先生と福冨先生の通訳ありながら、貴重なお話がうかがえました。

このお話については、詳述はひかえますが(タイ文学についての知識が生半可なので)・・・とりあげられた本と、印象的だった

おことばだけ書いていきますね。

 

それぞれの先生の著作がテーブルの前に置かれ、後のスクリーンにも映し出されましたので、それをご紹介します。

 

まず、サムットさん。

 


『意味が消える前に』

 

この本については、帰宅してから調べたらなんと福冨先生が以前紹介してらしたブログがありました。

 

こちらです
 

これを読むととてもおもしろいです。

独立系書店Bookmobyで長い間ベストセリングにランキングしていたとか。

 

2023年に私が訪問したBookmobyです。

 

サムットさんは最初映画の方が好きで、映画監督などのインタビューを読むうちに、文学も知っておかなければならないと説く方が多いので文学に進まれたそうです。

 

もう一冊はこの本でした。『まだふつうの状況』というような題名でしょうか?

 

 

続いて、ナリッサポン(チュー・レンはミン)さん。

東南アジア文学賞受賞作の『Family Comes First』です。

 

これも短編集です。

中華系タイ人の生活と愛と崩壊の物語集だそうです。

学生さんからの質問で、実体験かインタビューか、と問われたお答がおもしろかったです。

たくさんの家庭を描くので、実体験ではもちろん足らないので、Facebookで、中華系あるあるを教えてほしいと書いて、

たくさんレスポンスが来た中から選んで直接連絡をとって聴いたそうです。

すごい現代的ですよね!ニヤリ

 

なお、ミンさんは、高校三年生のとき村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』を読んでとてもおもしろいと思ったことも作家になった動機のおひとつだそうです。

日本に来られてからも改めて『神の子どもたちはみな踊る』を読まれたそうです。

実は私も村上春樹さん大好きなんです!

 

そして福冨先生は、

 

 

この二冊です。

 

そして、司会のタイ文学の先生(お名前を失念してごめんなさい)の前にはなぜか・・・

 

われらが『SOTUS』(しかもコミカライズ版)が!!びっくりびっくりびっくり

残念ですが、この本については全く言及がなく、この講義室内で何人の方が『SOTUS』だ!って興奮したのかわかりません・・・

 

質問で、今のタイ文学の主流は、と尋ねられたとき、大学の先生でもあるサムットさんが

「Yシリーズ(BL,GL)ですね」

とすぐお答えになられたのは、

「そんなに?!」と印象的でしたびっくり

 

ほかに印象的だったのは、福冨先生がおっしゃった、タイの作家さんの特徴として、作家専業でなくいろいろなことをされているとか。

これ、タイの若手俳優さんたちもそうですよね。

 

さて、生の俳優さんたちを目にしてとても刺激を受けて帰宅したのですが、ブログを書くためにいろいろ調べていたら、私サムットさんの短編以前読んでいました・・・

 

この昔無料でいただいた『東南アジア文学』、今はPDFで無料で読めたと思いますが・・・
 

 

 

これ!福冨先生の翻訳で、チラットさん名義とサムットさん名義の二つの短編があるではないですか。

 

 

 

読んでみますと・・・

 

『ほんとうの死』のほうはメタファーにみちみちていて、何か近未来ディストピアを批判してるっぽいですが、よくわからない!

しかし最後の部分の疾走感がすごいです。

実験文学とかSFとかそういう感じです。

『古い家』のほうがもっと土着的で、死と生のあわいをこん然と描いたところがちょっとアピチャッポン監督の映画みたいです。

 

サムットさんは質問で、タイ文学が海外に向けて翻訳されることを意識して書くかと尋ねられ、

 

「全く意識していない」

 

ということで、なぜなら以前編集者のスチャート・サワッシーさんに言われたのが

 

Go Interするなら

Go Inside(Insight?)しろ、

 

人の内面は世界共通だから。

ということだそう。

たしかに、この二つの作品は、すごく内面にもぐった作品という感じでした。

 

スチャート・サワッシーさんは『タイ国現代短編集』の編集をされている方で、お名前だけは聞き覚えがありました)

 

ミンさんも、家族や人間の不完全性は万国共通で理解できるだろう、とおっしゃいました。

 

そして、サムットさんいわく、理想は「一人の作家に一人の翻訳家がずっとついていること」だそうですが、

それを聞いたMCの先生が、「今は100人のタイ人作家に一人の福冨先生しかいない」

とか・・・

出でよ、タイ文学翻訳者!っていう感じですね。

 

そんな福冨先生ですが、シラスというチャンネルをもってらっしゃるのですが、その中で、サムットさんの小説の翻訳実況というのをやってらっしゃるので、購入しました・・・これから視聴しようと思います。

 

こちらです。

 

ひさしぶりにふれたタイ文学の世界、またお話うかがいたいですニコニコ
 

ご紹介した本の詳細はこちらをごらんください。