『本好きの下剋上』とタイの紙事情 | タイの子どもの本日記

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タイの絵本や子どもの本、タイの文化などについてぽちぽちと書いていきます。もと日本人会バンコク子ども図書館ボランティア。ご質問などはメッセージにお寄せください。

 

タイトル、韻を踏んでいることに気づいていただけました?ウインクなーんて・・・

 

前の記事(『だるまちゃんとキジムナちゃん』タイと沖縄文化の共通点発見)で、タイでは長く紙が自国でできなかった、そのために、本が作られず、口承文化になった、とちらっと書きました。

日本など、江戸時代には、もう子どものための本(寺子屋の教科書から、紙細工で遊べるものまで)が出ていましたが、そこが違いますね。

 

そんな中、ラーマ9世前国王陛下は、ロイヤルプロジェクトで自国で紙を作る研究までされていました!

最初の写真は、ロイヤルプロジェクトの見学施設で、その紙をすいているところです。

 

紙の原料になる木は「サー」というそうで、見学施設に展示してありました。

 

 

この紙は、ちょっと分厚い「和紙」のような感じです。

 

この紙を使って、子どもたちが、恵まれない子どもたちの施設のための募金のカードを手作りしたものがあります。

ちょっと厚手ででこぼこしていますね。

 

日本でも、ダイソーで、たまに紙バッグで売られているのを見ることがありますニコニコ

 

こちらを見学したのはもう8年くらい前なので、今はもっと進化しているかもしれませんね!

 

ところで、おもしろい本を見つけたんですよ。

 

『本好きの下剋上』

 

っていいます。

 

 

 

 

「このライトノベルがすごい2018」一位になったそうですが、ライトノベル文体でなく、素直な読みやすい文章ですらすら読めます。

 

お話は・・・超本好きの女子大生麗乃(うらの)が、突然目覚めたら、異世界のマインという幼女になってしまっています。

しかし、記憶は麗乃のまま。

そして、マインの世界では、本は貴族階級だけが持っている羊皮紙に描かれた高価なもの・・・

と知ってから、なんとか自分で本を作ろうと、麗乃時代の記憶を思い出し、試行錯誤、奮闘努力するというもの。

 

マインちゃんがいるのが、タイみたいに紙にする木がなかなか見つからないところだったら、たいへんでしたね~~~。

 

なお、江戸時代の子どものための紙文化についてわかりやすく書いた本に、

 

『江戸児童図書へのいざない』があります。こちらもおすすめです。