
今回は、ロボット編のブログ更新が2か月間滞った間にやっていたことをお話しするつもり。
ラズパイにひとまず区切りをつけ、ふたたびロボットに集中することになった。
ちょうどその頃、作ってきたロボットがなかなかうまく前に進んでくれない。困った!という状態になった。厄介なことに、プレゼンの為にロボット製作を急いだため、満足に動画や画像を撮っていない。これではブログUPできない。文章だけでUPするのもやや気がひける。
「仕方がない!もう1回作り直すか!」
・・・というわけで、もう一度ロボットを作り直すことにした。
ロボットが動かない理由を探したが、あらゆることが疑わしい。
・電池のパワーが足りない?
・電池ケースの線が切れてたりする?
・脚のリンクが悪いから動かないのか?
・ボルトやナットの締め具合が悪いのか?
・・・でも結局、すべてロボットが動かない直接の原因ではなさそうだった。
最も疑ったのは、モータードライバユニットのMaplesyrupだった。何度も動かしたので、石がしょっちゅう熱くなってる。焦げちゃってモータードライバのICチップを買い替え、はんだづけしたが、結局動かず、それでもあきらめず、Maplesyrupそのものを買い替え(出費・・・)、それでもうまくいかず。やれやれ・・・と最後に「まあ、改造でもしてみっか!」と開き直っていじってみたのが、ギアボックスだった。そしてそれが、決定的な解決策となった。
ギアボックス。今回のロボットではシングルモーターギアボックスを使っているが、実際のところ、あまりシングルやらダブルやら、意味がよくわかってなかった。いや、ギアボックスそのものをよくわかっていなかった、と言っていい。
ネットでギア(歯車)について調べていると、かならず出てくるのが、「回転数」と「トルク」、それに「ギア比」という言葉だ。それぞれ、
回転数:ギアが回った回数
トルク:ギアの軸にはたらく力の強さ
ギア比:ピニオンギアと作用するファイナルギアの比
を意味する(なお、回転数とトルクに関しては、マブチ社のサイトがわかりやすい→こちら)。
要は、変速つきの自転車こぐとき発進時はたくさんこぎながらゆっくり後輪をまわし、スピードがついてきたら少なくこいではやく後輪をまわす、っていう、アレのこと。このことは逆に言えば、ゆっくりまわすためにはギアを大きくしないといけないということで、ゆっくりまわしたりはやくまわしたりして効率的にパワーを得ることができる、ということを意味する。そのパワーのことをトルクといい、ギア比をあげることによってトルクもあがる。
タミヤのシングルギアボックスのパッケージには、ギア比が載っている。冒頭の画像がそれ。ちなみにギア比12.7:1の計算式は、
36/12*34/8=12.75(12.75:1と表記されることもある)
から求められる。36はファイナルギアの数で、12は2段クラウンギアの小さいほう、34はその大きいほうで、8はピニオンギアの数だ。なお、36T/12Tのギアとは、ギアが1回転するたびに36と12まわるという意味だから、ギアを1つ増やすたびに×3ギア比が増すことになる。
ギア比を上げると、ゆっくり動くがパワーが増す--ギアボックスを組みなおし、ロボットを組み立てなおす。するとロボットは、ゆっくり確実に、確かに動いてくれたのだ!それが7月4日UPした記事の動画になる。
・・・おっと、再び同じ動画を載せてしまった!でも、何度見てもいい!やっぱり、きちんと理解しないと機械は動いてくれないのだ!
* * *
さて、次回のロボット編はモータードライバユニット自作の予定。
(つづく)