「さしすせそ」と調味料を入れる順の言葉を聞いた事がある方も多いでしょう。
七志でも研修でしっかり教える基本です。
この順番を守って調味料を使う理由をお話しましょう。
「さしすせそ」の「さ」は、砂糖または酒ののことです。
どちらも食材を柔らかくする性質があるので、最初に入れます。
酒は肉や魚の臭みを消す効果もあります。塩・胡椒する前に酒を使いますよね。
「し」は塩のことです。塩は食材の細胞組織を締めて硬くする働きがあります。ですから砂糖や酒の後で使います。
「す」は酢のことです。酢は塩味をまるくする作用があります。
加熱調理に使う場合は、調理の中ほど入れる場合が多いです。
加熱によって酸味が飛んでいくので、最初に入れると酸味がなくなり、最後に入れると酸味が強くまろやかな味にならないからです。
「せ」は醤油のことです。昔は「せうゆ」と言ったことからきているそうです。
醤油は塩味以外に、うま味や酸味、甘味と独特な香りを持ちます。
加熱と共に酸味や香りは抜けていくので、その特徴を生かすためには仕上げに使います。
「そ」は味噌のことです。
醤油同様独特の香りや風味を持つのでこれも最後のほうで使います。
調味料の順番の「さしすせそ」はこのような意味で使われているのです。