こんばんは。

この記事では自分が人生で1番好きな漫画・アニメのハンターハンターで、その作者の冨樫義博が演出する「強さ」の魅せ方が上手過ぎる!と感じるシーンを紹介します。

 

ドラゴンボールみたいな、シンプルに「戦闘力が高過ぎる!」とかじゃなくて、回りくどいけど格好良い魅せ方って事ね。

 

そうですよ!

ドラゴンボールはドラゴンボールで凄過ぎるんですが、冨樫義博の魅せ方は演出からそれに至るまでの過程を読み解く事で、よりそのキャラが際立つので「凄い」の次元が桁違いです。

 

どのシーン?

 

それは・・・これ!!

 

●ゼノ=ゾルディックVSネフェルピトー!

この2人は直接戦闘した訳ではないのですが、キメラアント編のゼノ=ゾルディックの凄さを魅せる演出が神掛かっています。

ただ単にネテロとゼノが不意打ち気味に出てきたから興奮する!!!

・・・それだけじゃ勿体ないんですよ、このシーンは。

そのシーンとは、ゼノのドラゴンとネフェルピトーの円がぶつかり合うシーンです!

 

ネフェルピトーといえばハンターハンターに登場するキャラクターの中でも恐ろしく禍々しいオーラを放っており、プロハンターでベテランのカイトでさえオーラを感じ取った時には冷や汗を流し、即座にゴンとキルアへ撤退を促しています。

結局ゴンとキルアが離脱するまでの刹那にネフェルピトーがカイトを強襲するのですが、この時にネフェルピトーは極悪なオーラを放ち、ゴンとキルアに「底無しの恐怖心」を植え付けました。

ゴンはあまりの絶望から狂ってオーラを暴走させてしまい、キルアは即座に逃げる事に徹するしかないと判断したほど禍々しいオーラでしたね。

後にキルアはネフェルピトーのオーラを「ヒソカやイルミ」よりもヤバいといった評価を下していますが、これはイルミの針が脳に刺さった状態だったため、より過剰な表現をしたと判断しています。

そこにネテロとモラウ、ノヴが現れます。

ノヴもベテランハンターでしたが、ネフェルピトーと同じくキメラアント護衛軍の1人シャウアプフのオーラを視ただけで「この世の不吉全てを孕んでいるかのようなオーラ」といった旨の表現で恐怖し、戦わずして戦意を喪失してしまっております。

ノヴの場合は視ただけなのに対し、ゴンやキルアは直にネフェルピトーのオーラに触れているので、精神力に差が有り過ぎたのでしょう。

そして、上記で語った事が全てゼノの凄さを演出する事に直結するのです。

 

前述のようにこのシーンではゼノの念能力「竜頭戯画」(ドラゴンヘッド)とネフェルピトーのオーラが直に触れ合い、互いの力量を察知しています。

ネフェルピトー側の判断は正確で、ゼノのオーラに触れた瞬間「こいつを殺すには円を使用したままでは無理」と瞬時に円を解いています。

並みの使い手が相手だったら、ネフェルピトーも円は解かないでしょう。

ですが、ゼノの凄さを演出する最大の見せ場は、まだです。

これが前座です。

 

ここからが本当に魅せ方が凄過ぎるシーンとなります。

ゼノはネフェルピトーのオーラを直に感じ取っているんです。

なのに、全く同様する素振りすら見せず、ネテロの依頼を遂行しています。

強靭過ぎるメンタルと言えます。

人間の中ではかなり強い部類であると想定できるノヴでさえ視ただけで戦意を喪失したオーラに匹敵、またはそれ以上の禍々しさを持つネフェルピトーのオーラを直に感じ取ってもゼノの精神に微塵も乱れは無く、「龍星群」(ドラゴンダイブ)を発動。

並みの能力者がネフェルピトーのオーラを直に喰らえば、即座に「死」をイメージする事は想像に容易く、相当な手練れでもあまりの禍々しさから平常心のままで居られるかは怪しい。

それに対し、ゼノは眉1つ動かさずにネフェルピトーと対峙。

ここでゼノという男が、どれだけの死線を潜ってきたのか、どこまで修羅場な人生を歩んできたのか、全てを想像させてくれる訳だ。

 

このゼノの強さの魅せ方はハンターハンターの中でも屈指といえます。

 

そして、この流れでゼノ絡みで強さが際立ったキャラを紹介しよう。

 

●クロロVSゼノ&シルバ!

そんな圧倒的な百戦錬磨ゼノがヨークシン編で幻影旅団リーダーのクロロと対峙しています。

ゼノとシルバは世界を裏から牛耳る最大のマフィア十老頭の依頼で幻影旅団の抹殺を依頼されていました。

ゼノは仕事に真面目なのでクロロの事を本気で殺すつもりで戦っていました。

 

しかし、クロロは・・・

ここでネフェルピトーとゼノの所で見せた演出が効いているんですよね。

クロロVSゼノ&シルバはネフェルピトーとゼノが対峙するよりも、はるか以前のエピソードです。

なので、後からこの戦闘が凄いレベルだったと再確認できるシーンとなる。

この勝負、ゼノとシルバはクロロを殺す気満々で戦っているんですよね。

ですが、クロロは本気すら出しておりませんでした。

何故なら、クロロはゼノの念能力を盗もうと、殺すつもりが無かったため手加減しているのです。

結果的にこの勝負は決着が付きませんでしたが、勝負を終えた後にクロロがゼノに質問してましたね。

 

クロロ「オレとあんた、サシでやったらどっちが勝つ?」

ゼノ「そりゃ十中八九ワシじゃろ」

ゼノ「お主が本気でワシを殺すつもりなら、話は別じゃがの」

ゼノ「まったく 舐めたガキじゃ!」

 

ゼノは自分の方がクロロより強いと言っているのですが、ここでゼノは意味深なセリフを吐いています。

「お主が本気でワシを殺すつもりなら、話は別じゃがの」

このセリフはクロロの本気を伏線にしたものとなっており、このエピソードから20年くらいして描かれたクロロVSヒソカ戦で回収されています。

その本気とは、「盗賊の極意」の性質上、相手をメタれる念能力を集めれば条件次第で100%勝てるというものでした。

つまり、ゼノはここで「お主がワシを殺すつもりなら、ワシを封じれる念能力をいくらでも集めてくるじゃろ?」と言っているのです。

そんなクロロですら、相手の能力を警戒して絶対に勝てる条件下で挑んだ相手がヒソカなんです!

ヒソカ弱いとか言ってるやつ、マジでハンターハンターなんか見てないで一生ドラゴンボール視てるといいですよ(笑)

 

このように、じわじわ効いてくる強さの表現方法が異次元レベル過ぎるからハンターハンターは読むのが辞められないんですよ・・・(笑)

 

確かに滅茶苦茶回りくどいけど、強さの表現において説得力の持たせ方が異常ね。

 

ワクワクのレベルが異次元過ぎて、手に負えないですね、この冨樫義博という男!

まさに天才と称するに相応しい人です。

こんな強さの魅せ方してくれる作家さんなんて他に居ませんよ

戦闘力高過ぎる!

惑星吹っ飛んだ!

時間止めて攻撃だと!?

相手に攻撃が届かない!

 

そんなもんじゃない

強さの表現ってのは、冨樫義博こそが大正義なのだ。

すいません

信者です。

 

別に他の作家さんや、ファンを否定している訳ではありません!

 

といったように、みんなもハンターハンターの魅力をもっともっと深堀してみて下さい!!

ではこの記事はこの辺で終わりにするぜ!