12月24日 クリスマスイブ (木)
解散から4年「SMAP」を求める声が止まない理由
https://news.yahoo.co.jp/articles/421e43b7c56283aa8c2f66e8d0f65c9e6395f289
2016年末の解散から4年が過ぎようとしているSMAP。
いまはご存じのように、それぞれの道を歩んでいる。
だがこの間、折に触れて「SMAP」という言葉が
世をにぎわすのを私たちは目にしてきた。
むろんそれは彼らが残してきた並外れた実績に
よるものだろうが、同時に「いまここに彼らがいてくれたら」
という願いの表れでもあるはずだ。
その背景には、日本人がSMAPと共に歩んできた
30年に及ぶ長い歴史がある。
私たちが、SMAPという存在を忘れられない理由も、
きっとそこにあるだろう。
では、それはどんな歴史だったのか?
今回は “SMAPと日本人”の関係性を探ってみたい。
■さまざまな危機を乗り越えてきたSMAP
最近、SMAPの名が世をにぎわせた出来事と言えば、
なんと言っても元メンバーである森且行の
オートレース優勝のニュースだろう。
1997年のオートレーサーデビュー以来、24年目にして
初の日本選手権優勝を飾った森に、
5人全員が祝福のメッセージを寄せ、大きな話題になった。
森がSMAPを脱退したのは、1996年5月のことである。
そのとき、子どもの頃からの夢であったオートレーサー試験を
受けられるぎりぎりの年齢だったということがあった。
ただ、その頃、SMAPも大事な時期を迎えていた。
その1カ月前にプライムタイムでグループの
冠バラエティー番組となる「SMAP×SMAP」が
スタートしていたからである。
バラエティーに定評のあるフジテレビの番組ということで
SMAPにとっては大きなチャンスだったが、森且行が
脱退することになったのは、番組が始まった矢先のことであった。
このとき、中居正広などは解散を考えたことが後になって
明らかにされてもいる。
森の最後の「SMAP×SMAP」出演となった回では、
森自身の選曲によるSMAPメドレーがあった。
そのなかの1曲「BEST FRIEND」は、中居正広が
泣きじゃくるといったシーンもあり、SMAPやファンにとっても
深く記憶に刻まれるものになった。
そして「SMAP×SMAP」は、アイドルが本格的バラエティーに
挑戦した画期的な試みとして、テレビ史に残る
人気番組に成長していく。
とはいえ森且行の脱退の後も、グループの存続が
危機に瀕するような事態はあった。
2001年に稲垣吾郎、2009年に草彅剛が
それぞれ不祥事を起こし、芸能活動を自粛した。
ただそうしたときも、彼らは「SMAP×SMAP」という
テレビ番組を通して直接私たちにそのときのリアルな
表情を見せ、思いを吐露した。
謝罪するとともに再出発の決意を語った。
ファンだけでなく、多くの視聴者が“SMAPという歴史”の
節目節目に立ち会い、彼らと思いを共有することに
なったのは間違いない。
さらにSMAPが総合司会を務めた2014年の「FNS27時間テレビ」
(フジテレビ系)では、5人に向けて宛てた森且行の
手紙が読まれる場面もあった。
2017年に香取慎吾、草彅剛、稲垣吾郎が司会を務めた
「72時間ホンネテレビ」(AbemaTV)の中で3人は
森且行と21年ぶりに共演、そして今回の念願の森の優勝となった。そのように、解散後も「新たな歴史」は紡がれ続けている。
■平成の日本人にとってのSMAP
だが、SMAPの存在感が日本人の中でこうも大きい理由は、
彼らがこれまで「日本が抱える悩み」に彼ら自身、
真剣に向き合ってきたからだろう。
1995年1月に発生した阪神・淡路大震災発生直後の
「ミュージックステーション」に出演したときのこと。
被災者に向けてメッセージを送るとともに、
急遽予定された曲目を変更し「がんばりましょう」を歌った。
そして、2011年の東日本大震災のときにも、
彼らは「SMAP×SMAP」の緊急生放送を行い、
視聴者から寄せられたFAXなどと共に自分たちに
いまできること、こういうときのエンターテインメントの
意味について語り合った。
その際、歌われた曲の中にも「がんばりましょう」はあった。
その後「SMAP×SMAP」では、番組が終了するまで
毎回支援金の呼びかけが続けられた。
図らずも「がんばりましょう」という表現には、
「頑張れ」とは違った「一緒に」「ともに」というニュアンスがある。
平成は、災害に限らず、それまで確かだと思っていた
日常が脅かされ始めた不安な時代だった。
バブル崩壊以後、長く続いた経済的停滞とそれに伴う
就職難などもあり、それまでは見えていなかった
社会の基盤のほころびもさまざまな形で出てきた。
家庭、学校、地域といった私たちがともに生きる場である
共同体が揺らぎ始めたのである。
その中でSMAPは、さまざまな苦難がありながらも、
それぞれが自立したエンターテインメント集団として
私たちに理想の共同体を見せてくれた。
と同時に、不安を深くする日本社会に寄り添うように、
私たちにメッセージを送り続けた。
かくしてSMAPは、平成の日本社会の希望の光として輝き、
導く役割を担っていった。
それは、アイドルにもかかわらず、というよりも私たちに
身近なアイドルという存在に彼らが徹したからこそ
生まれえた役割であっただろう。
私たちと「ともに」あろうとする彼らのそうした姿勢は、
「NHKのど自慢」に出演して東日本大震災の被災地を訪れ、
パラスポーツの応援に精力的だった最後まで
変わることはなかった。
■SMAPはテレビエンタメの開拓者だった
また、SMAPがこうも社会での存在感を高めた背景には、
後に続くアイドルたちの「ひな型」となったことも関係している。
ここまでみてきてわかるように、“SMAPの歴史”の
中心にはテレビがあった。
先述のSMAPが総合司会を務めた「FNS27時間テレビ」の
サブタイトルに掲げられたのが、
「武器はテレビ。」というフレーズ。
まさにそれを体現していたのが、彼らであった。
実際、SMAPは、ジャニーズにおけるテレビエンターテインメントの
開拓者であったと言っても過言ではない。
もちろん、それまでもジャニーズのタレントは
テレビで活躍していた。
だがSMAPは、従来とは違う新たな道を切り拓いた存在だった。
例えば、歌手としてのSMAPは、2003年の
「NHK紅白歌合戦」において「世界に一つだけの花」で
初のトリ(大トリ)を務めたが、実はグループ歌手の
トリは紅白史上初のことだった。
そこには、グループでの活動が中心のジャニーズにとって、
嵐など後輩グループに道を開く意味合いがあったと言える。
また、ジャニーズがバラエティー番組に出ること
自体は珍しいことではなかったが、
「SMAP×SMAP」のように従来のアイドルのイメージを
覆す本格コントに取り組み、さらに歌やトークも楽しめる
総合バラエティーのメインを務めて成功させたのは
画期的なことだった。
またメンバーのソロ活動を通じ、音楽番組、バラエティーや
ドラマはもちろん、ニュース番組や教養番組など
それまでジャニーズにとって縁遠いと思われていた
ジャンルの番組に進出する道筋をつけたのも彼らだった。
こうして確立された、歌手を基本にしつつ、
テレビで冠バラエティー番組を持ち、
個々のメンバーが個性や才能に応じて
多彩なジャンルの番組で活躍するスタイルは、
後に続くジャニーズグループにとってのモデルになった。
TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐など同じ1990年代に
CDデビューしたグループだけでなく、現在に至るまで
そのスタイルは受け継がれている。
しかし、2016年いっぱいでSMAPは解散。
その後メンバーは、それぞれの活動を始めている。
木村拓哉はジャニーズ事務所にとどまり、俳優として
映画にドラマにとコンスタントに出演を重ねてきた。
「教場」(フジテレビ系、2020年放送)では、
冷徹な警察学校の教官役を白髪姿で演じ、
新境地として話題になった。
また今年1月にはソロアルバム『Go with the Flow』を
リリースするなど歌手活動を再開、初のソロライブツアーも行った。
■風向きが変わってきたジャニーズ事務所との関係
2017年に「新しい地図」として活動を開始。
個人としても多方面で活動しつつ、
先述の「72時間ホンネテレビ」、3人による
レギュラー番組「7.2 新しい別の窓」(AbemaTV)や
YouTubeなど、「新しい地図」としてはSMAP時代には
なかったネットに比重を置いたものになっている。
中居正広は、長年在籍したジャニーズ事務所を
今年の3月いっぱいで退所。
個人事務所・のんびりなかいを設立した。
ただ活動としては、これまでと変わらず
バラエティー番組などのMCの仕事が中心である。
その中で2019年4月から始まった
「中居正広のニュースな会」(テレビ朝日系)は、
彼ならではのニュース番組という点で注目すべきだろう。
テレビの開拓者・SMAPという観点から言えば、
この中で「新しい地図」の3人は、かつてに比べ
テレビでの露出が減っている印象は否めない。
ただ最近は、風向きが少しずつ変わってきた感もある。
稲垣吾郎は今年NHKの連続テレビ小説「スカーレット」に出演、
社会派の教養番組「不可避研究中」
(NHK、2019年11月放送開始)ではMCを務めている。
また草彅剛は来年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」に
徳川慶喜役で出演、香取慎吾も来年1月から
放送予定の「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」
(テレビ東京系)で5年ぶりの民放連続ドラマ主演が決まっている。
また別の意味で風向きの変化を感じさせるのは、
中居正広がMCの番組で現役ジャニーズとの共演が
普通に見られるようになっていることだ。
ジャニーズ事務所から離れた中居とジャニーズの
現役アイドルたちがごく当たり前に絡む姿には、
これまでジャニーズと元ジャニーズの間にあった壁が
なくなってきていることを感じさせる。
こうしたそれぞれの活動があるなかで、年号が令和に変わっても
世の中のSMAPを求める気持ちは変わっていないように見える。
■令和のいま、再びSMAPが求められる
例えば、今年4月、ツイッターの日本のトレンドで
「#SMAP完全版」というハッシュタグがトップになったことがあった。 NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」から「過去の傑作を放送するなら?」というリクエストの
呼びかけがあり、「いま、日本に元気をくれるのはSMAPです
SMAPに会いたいのです」といった多数の熱烈な
ツイートとともに、SMAPが出演した回の完全版再放送を
求める声が殺到したのである。
それはきっといまも、先述したような平成の不安な
社会状況が続いているからだろう。
いや、むしろその不安は、今年のコロナ禍によって
一層深刻になっているとさえ言える。
まだ誰にも出口の見えないコロナ禍の中で、
私たちの不安は募り続けている。
そして終息を迎えたとしても、元からあった私たちの不安が
すべて解消される保証もない。
こうした状況において、どんな困難に直面しても
アイドルとして、そしてエンターテイナーとしての
生き方を貫いたSMAPの存在が思い出されるのは、
ある意味必然的なことだろう。
私たちは、心のどこかで「まだ“SMAPの歴史”は終わっていない」
と知っているのである。
太田 省一 :社会学者、文筆家
太田さん、素晴らしいコラム、記事を
ありがとうございます。
「まだ“SMAPの歴史”は終わっていない」
と知っているのである。
誰もメンバーでさえ、納得してない終わり方だと
思います。
ただ、『誰も悪くない 』終り方を
選んだメンバーは 正しいのか?
今も答えは出てないままのような。。。。
少なくとも、スマヲタさんたちは どこにも
持ってきようのないこの気持ちかかえたままでは
終わらせようがないと思ってるはず。。。。
ちょっと、熱く語りすぎちゃいましたかね
ところでーーーー!
今週土曜日の「ニュースな会」の録画予約しようとしたら
無い!じゃないですか・・・・・・
生放送なのに、今年最後の放送になるのに・・・・
何故??
ショックです
もえあずちゃんtwitterに中居くんの差し入れ~
超豪華なお寿司
本当に美味しそう~