お金を配っても貯蓄に回るだけだから無駄!という意見に反論する意見がないのが残念なので、反論します。
経済活動の目的はGDP増加ではなく、
国民の安心の生活を守るために、国民の貯蓄を増やし、財の供給不足に陥らないようにするためです。
財とは経済学用語では、商品とか生産物とかを指します。お金のことではありません。
経済学では「貨幣と財の関係」というように、貨幣(お金)と財(商品)というように区別して考えます。
このように経済学も正しいことを言っている部分もあるのですが、残念なことに、GDP増加を経済成長と言い換えるように、間違えた考え方がそのほとんどを占めています。
また経済学ではGDPを国内総生産であり、国民の国内での総所得であるというようにしていますが、一般の国民では「所得=お金」を得ることと理解していますので、経済学が定義するものと食い違い錯覚を招いています。
経済学の言うGDPとは国内で生まれた付加価値の総額であり、最終消費財の総額でもあります。
つまりGDPとは、消費額の総額であり、生産された財の消費額の総額なのです。
決して、生産されたお金の総額ではありません。
従って、我々国民は、国民の経済活動ではお金が生産されていないことを知る必要があります。
これがわかれば「GDPが増加しないならば、お金を配っても無駄」という論理が生まれないことになります。
即ち、我々国民の経済活動の核心は、財を得ることのできるお金の貯蓄だということなのです。
従って、お金を貯蓄することが正しいのであって、無駄なお金は使わないと考えることのほうが正しいことになります。
貯蓄(お金)は増えてもGDPは増えなくていいのです。
上記は、GDPは増えるが、お金は増えないことを示した図です。