:財務省“日本の財政を考える”http://www.zaisei.mof.go.jp/ より下記にまとめ(拙記事95より)
<財政赤字の問題点>
①公的サービス水準の低下
国債の利払いが増加し、政策経費が圧迫されると、社会保障、文教、防衛、インフラ整備の水準の低下など国民生活に必要不可欠な公的サービスの水準の低下。また災害や経済危機等に対して、政府が本来果たすべき財政機能を発揮することが出来なくなる。
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“国債の利払いが増加し、政策経費が圧迫される”との書き出しですが、これは決めつけで、
たとえ財務省という権威による見解であろうと、決めつけから始まる見解というのは肯定できない人も多かろう、です。
私もその口です。たまるか、いいかげんにしてくれ。
歳入が一定であるなら、確かに国債の利払いが増加すれば、政策経費は圧迫されます。
しかし、歳入は、税収+国債発行で賄われており、国債発行を増加させれば歳入も簡単に増えるわけですから、何の問題もないと考えるのが普通です。
問題点は、国債発行を増加させても問題ないのかという点にあるはずです。
つまり“国債発行増加の是非”を問うべきであるはずです。
この論点をすっ飛ばしていきなり政策経費が圧迫されるというのは頂けない論理展開でしょう。
・なぜ国債発行の増加がいけないのですか?
・ずっと国債発行を続けられないメカニズム的な理由があるのですか?
あっ、書いてありました。④ですね。
④財政への信認低下による金利上昇
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・・・・・・・・・・・・・・・国債の買い手がいなくなり、政府の資金調達が困難となる。
・しかしまたここでも決めつけですね。
・“国債の買い手として日銀がいるじゃない”との疑問が普通だと思いますよ。
・それをなぜすっ飛ばすのですか?
・“決め付けて→すっ飛ばす”何故こんな非論理的なことをして平気に思えるのですかと問いたい気持ちになります。
・それに、日銀以外は買わないと思うのも実は決め付けです。
・何故民間銀行が買いたくないと思ってしまうのか疑問です。
・何故なら民間銀行も、保有MBが潤沢であればそれを運用したいですから、発行される国債に対して買う意欲満々になるからです。
・だから日銀が買わなくとも先に民間銀行が買ってくれることになり、買い手に困るなどはなく、
・そのように思われるのは、現代金融システムを理解していないことによる杞憂としかいえません。
・つまり結論は、国債消化に困るメカニズムは存在しないといえます。幾らでも好きなだけ民間の経済活動を阻害させることなく、政府は国債を発行できるということなのです。