学歴についてもやもやするので、そのものずばりなタイトルの本を読んでみた。
結果的に、本文を読むともっともやもやした…
そもそも、この本の作者、小田嶋隆はどのような学歴なのか?
都立小石川高校、早稲田大学。
うーむ。
さらに、この本、広末涼子が早稲田に行ってどうのこうの、とあるので、
ん?結構古くないか?と思って読み進めると、
2000年に書かれたものに、
2005年、内田樹氏の解説などを加えて文庫本として出版され、
2022年に再編集されて出版されている。
これはこの年に作者が逝去したからか。
近所の書店で平積みされていたので購読したが、
なんで平積みされてたんだろう??
(でもこの書店の平積みのセレクト、
面白い本に出会うこともあるので好き)
そして。
いまから20年前にも、学歴社会はどうなのか?というものが書かれ、
いまだに何ら解決されていない。
これから先もずっと、
学歴社会は残り続けるんだろうなと思わざるを得ない。
ああ、自分の子どもたちも学歴社会に飲み込まれるのか。
非常にもやもやした本だったけど、内田樹氏の解説だけは良かった。
学歴の話題を私たちがはばかるのは、どのような論点から学歴を論じようと、
それは結局学歴の社会的意味を増大することにしかならないからである。
学歴について誰が何を言おうと、私たちは必ず
「で、そうおっしゃるあなたの学歴は?」という問いを
さしはさむことを止められない。
(中略)
小田嶋隆が、この宿命的なループからどのように脱出してみせるのか。
私はその力業を見たいと思った。(内田樹氏による巻末の解説より)
ははは。そのとおり、私も小田嶋隆の学歴調べちゃったもの。
結果的に、本書では小田嶋隆はそのループから抜け出せていない。
そして内田氏によると、
本書は、宿命的なループからは脱出していないが、
「どうして学歴へのこだわりが解消されないのか、
その構造を解き明かしている」のだそう。
学歴なんて意味がなくなる、
AIに勝つのは学歴ではなく、
「面白くて役に立たないもの」
なんて言われて、
うちの息子はまさにいまの時代ぴったり、
とか思ってたけど、
たぶんまだまだ学歴は必要。
と思い知らされた。