またまた原画展にお出かけ。

「出久根育展」武蔵野市立吉祥寺美術館。

 

 

 

 

よくわからないけど魅かれてしまう世界、というのがあると思うが、私にとって出久根さんの世界はまさにそれ。ちょっとくすんでいて深い色づかい、ディティールが凝っている、一服の毒がある、ユーモアがある…などなど。こういう画風がどんぴしゃに好きなので、私が富豪なら(笑)作品買って帰って飾りたい!

なんでこういう画風が好きなんだろう?どこで刷り込まれた??とか考えながら鑑賞するもの楽しい。

 

 

出久根育さんは、現在チェコ在住の画家で、初期のころは銅版画でグリム童話をテーマにした作品などを制作。その後テンペラ画、ガッシュ(不透明水彩絵の具だそう)などで作品を手掛けている。

 

…と絵画について全然詳しくないのだけれど、テンペラ画は数世紀前からの技法だとかで、たしかにそのおかげで絵に深みや凄みや重厚感が出ている気がする。「宗教画のような」という解説文もあり、そうそう、そんな厳粛な雰囲気も持ち合わせている。

 

出久根さんの代表作はこちら、「マーシャと白い鳥」。原画が素晴らしくて、何時間でも見ていたいくらいだったので、絵本をお買い上げ~。完全に自分用だわ。ロシアの昔話と出久根さんの画風がマッチしてる。絵本の原画だけれど1作1作が完璧な作品として仕上がってる。

 

 

 

 

 

私が出久根さんを知るきっかけとなった「こうさぎシリーズ」。

文はわたりむつこさん。

そもそもわたりむつこさんの大ファンなので(私が小学生の頃からなので筋金入り!!)、わたりさんきっかけで出久根さんを知った。

 

 

このうさぎ町の世界が好きで好きで。

「こうさぎとおちばおくりうた」出版に際して、銀座の書店で原画展があった際も行ったわ…。

 

おうちのインテリアや洋服の素材感まで美しく描き込まれているのが大好き。マフラーなんてずっと眺めていられるくらい!

道具だけでなく、自然の描き方、森の木々や落ち葉の色あい、空の色なんかもぜ~んぶ素敵。

 

 

今回の原画展では、

えんぴつのみでうさぎたちをスケッチしたものや、

「こういう2パターン用意したけどこっちはボツ」みたいな貴重な作品があって、ファン感涙。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図録と絵葉書もお買い上げ~。

 

 

 

展覧会の入り口に掲示してあった出久根さんからのメッセージ。

 

絵本を通じて、私は様々な人に励まされたり助けられたりしながら一緒に歩いてきました。なんて素晴らしい人生なのだろうとあらためて思います。

 

みずからの人生を肯定して生きている、こんな素敵なことがあるだろうか。

そんな方の作品が見られて、幸せ。