ちょうど移動時間の長い出張があったため、
一気に読了、
はー面白かった。
(※私は結構なハルキストなので・・・)
ストーリーは省略。
読んでいると、
「これってノルウェイの森の
ワタナベと直子じゃん」
とか、
「また穴に落ちるのか」
とか、
「相変わらず主人公は
料理がうまいな」とか、
そういう既視感が複数あり、
デティールに村上さんっぽさ満載。
ファンとしては幸せ。
しびれるほどの
描写の上手さ。
物語に登場する、
とある架空の街の情景が
頭にありありと浮かぶ。
その架空の街の中で過ごす、
読書中の数時間がなんと幸せなことか。
これまでの長編、
たとえば「海辺のカフカ」とか、
「1Q84」なんかでは、
「・・・これはなんの暗喩??」
と、思わず止まってしまうところがあった。
今回の作品は、そういう箇所があまりなく、
なんだろう、すいすいすいっと読めてしまった。
そういう意味で、
たぶん、ここから何か深いものを読み取ろうとか、
そういうことを考えなくてよい、
純粋なエンタメ作品だという印象。
好きな作家の長編を読む時間って、
人生で一番幸せな時間だなと改めて思う。