「本屋大賞」ノミネートシリーズ!

ノミネート作品は間違いなく面白い。

この作品も予想を裏切らない面白さで一気読み。

 

そして、ノミネート作品を読破して自分なりに受賞作品を予想したい!!

いまのところ10作品中まだ4作品だけどw

 

 

「イン・ザ・メガチャーチ」は、熱狂的、信仰的な「推し活」がテーマ。

とある男性アイドルにはまった契約社員の絢子、

新たに男性アイドルグループを売り出すために、熱狂的なファンを生み出すべく「中の人」として画策するレコード会社勤務の久保田、

そして久保田が売り出すアイドルの熱狂的ファンとなってしまう女子大生澄香の3人が主人公。

 

推し活って・・・・もっとゆるく考えてたんだけど、

アイドルの人気を押し上げるために、CDを数十枚単位で購入したり、

グッズを数十万円くらい買ったり、

ハッシュタグをつけて一斉に推しに関する話題をアップしたり・・・

とにかくそんなハードな熱い世界、「ファンダム」が一部にはあるって

この作品で実は初めて知った。

新興宗教みたいだ。

 

現実世界が辛く厳しい分、

「推し」に「課金」しまくり、推しに活躍してもらうことで自分自身の境遇をひととき忘れる。

自分にはかなえられそうもない夢を、推しに代理でかなえてもらう。

主人公の絢子や澄香のように、

決して金銭的に豊かではないファンが、数十万円単位でお金をつぎこみ、

動画再生回数をかせぐために何度も動画をみたりと時間もつぎこむ。

 

「ふわっとした100万人のファンよりも、

熱狂的な1万人を作ることが重要、

なぜならその1万人は、

みずから“布教”(そのアイドルの良さを広める活動)してくれるし、

とんでもない額の課金もしてくれるから」

 

中の人である久保田は、

こうした考えに基づきアイドルの売り出し方を画策するのだけれど。。。。

 

これって。。。

昨今の選挙、つまり、

今回の衆院選、そして前回の参院選のことを言っているようで、

背筋が寒くなった。

熱狂的なある政治家のファンが、

切り抜き動画を勝手にどんどん広めてくれる=布教してくれる、というアレだ。

 

この作品によると、

推し活の楽しさは、

「コミュニティー」にもあるそうだ。

ファン同士でグループをつくって、

「みんなであの動画を再生しまくって応援しよう」

「あの街のショップに行けばCDが●枚くらいあるから

みんなで買いに行って売上に貢献しよう」など

ある目標をもって情報交換を密に行う。

 

これと同じことを、参院選の際の、中年の参政党支持者が言っていたと聞いたことがある。

「参政党を応援するのはサークル活動と同じなんだ」と。

 

選挙が「推し活」と完全に同化している。

そういう世の中になっちゃったんだな。。。

ということをこの作品を読んで強く感じた。

 

と、暗澹たる気持ちになったのだけれど。。。

それでも作品の中では、

こうした集団真理を社会的課題の解決に役立てようという

アメリカでの運動も紹介されていて、

少しだけ希望が抱けなくもなかった。