小説が好みの作家さんのエッセイはやっぱり好みだなあ~。

そんな風に思った一冊。

 

垣谷さんの小説は、テーマが「家計のやりくり」「片づけ」「子どもの婚活」

「親の老い」「ダイエット」「墓じまい」「断捨離」など、身近で、中高年女性なら誰もが共感する話題が多い。

 

そして登場人物の描かれ方がリアルで、

すぐお隣に住んでそうな印象。なんなら親戚にもいそう。

 

そう思っていたら、このエッセイで、

わりと実体験とか身近に起きたことを交えて書いていることがわかった。

(ただし、すべてが実体験じゃないと憤慨しているくだりもあった)

 

作者自身、男女2人を育て上げた経験があったり

SEとして長年働き、ワーキングマザーの大変さだったり、

同僚、上司との付き合い方の「妙」がわかっていたり。

田舎のまち出身で、近所の人同士の距離感が妙に近かったり。

 

エッセイで語られるご自身のキャラと登場人物、おもに主人公のキャラがすごく似ている、というのも面白かった。

 

垣谷さんの作品、たぶんほとんど読んだんじゃないかな・・・読みやすくて。

 

私的ベスト3をあげるとすると・・・

 

1位 老後の資金がありません

 

 

2位 あなたの人生、片づけます

 

 

 
 

 

3位 七十歳死亡法案、可決

 

 

 

 

とりあえず3作品を選んだけど、これ以外も読みやすくて

どれもはずれなし。

 

 

さてエッセイでは、垣谷さんの日頃気づいたことなども書かれていて、

その中でびっくりしたことが1点。

 

漢字はそもそも中国から伝わってきたものだけれど、

日本で生まれ中国に「逆輸入」されている熟語がたいへん多く、

なんと現在中国で使われている熟語のうち7割が日本からの「輸入」なんだそう!!

そして国名の中華人民共和国、のうち、人民、共和国、も

日本が西洋から取り入れて熟語にした概念であり言葉で、それを輸入したんだって!!

垣谷さん的には「みなさんご存知でしょうけど」という書きぶりだったが、

初めて知った!!

 

あんまりエッセイの本質とは関係ないけど、驚いたので紹介しました・・・。