今日は調性にフォーカスして
ハ短調のカルテットをご紹介します。
29歳の頃の作品で、
ハイドンから学んだカルテットの技術で
作曲したカルテット第4番作品18-4
このブログでも何度か書きましたが、
カルテットは作曲家の才覚が試される
(つまりは実力が顕になる)
分野で、作曲家たちは
大抵晩年になって発表する事が多いジャンル。
ベートーヴェンも慎重に取り組んだ作品です。
まずは第1楽章をお聴き下さい。
アレグロ マ ノン トロッポ
(快速に でもあまり早過ぎずに)
この作品が作られた頃のベートーヴェンは
難聴が悪化して絶望と不安の只中、
そして貴族の令嬢に恋をして
身分違いから実らず💔
感情の起伏が激しい第1楽章で
突然圧力がかかった様な⇨スフォルツァンドが
(⇨特に1つの音を強く演奏する記号)
所々に使われています。
悲しみ、不安、やるせなさ、激情、
嵐の様な起伏が
基本に忠実な設計図の中から
(ソナタ形式)
はみ出しそうに訴えてきます。
その中でも前を向こうと己を奮い立たせる
そんな希望も垣間見えて
結果コントラストが魅力になっている、
豪華な第1楽章です。
続きはまたの機会に
🎻今日もお気をつけて豊かな1日を🍁