小林美佳
著者はある日、道を尋ねたフリをする男たちに車に連れ込まれ、性犯罪被害にあう。
強姦に遭った被害者は一生苦しむ。忌まわしい記憶に加え、自分が汚れた存在だという意識に苛まれる。例えば以下のような著者の意識、
「一人でいる時間は、事件のこと以外、考えた記憶がない。取り憑かれたようにいつも事件のことばかり考え、汚らしいと感じる自分をどうしたらよいのか解らなかった。」
自ら命を絶つ被害者も少なくない。
そう考えれば、強姦は殺人以上に重い罪だと言える。
しかも加害者が検挙される割合は非常に小さく、その場合でも無罪になることが多々あるのだ。
著者は顔と名前を現したことを両親に激しくなじられるのだが、周囲の理解が得られないことも著者を苦しめる。