これほど悲しく切ない映画があるだろうか。この映画を見終わった感想だ。
30歳の父親(離婚している)と11歳の娘がトルコへ一週間のバカンスに出かける。
ただそれだけのストーリーだ。退屈な映画だと捉える人もいるだろう。
しかしこの物語には父親の死への願望が色濃くある。それに気づけばトーンは一変する。たぶん父親は鬱病だろう。
父親と同じ年齢になった娘のソフィが父と過ごしたビデオを観る。
最後の空港での別れ、ソフィは何度も手を振る。
ソフィの姿は消え、画面はビデオ撮影をしている父親に切り替わる。そして…
自分自身の娘のことや子どもを残して自死したカート・コバーンを思い出さずにはいられない。
いつまでも心に残る映画だ。そう、いつまでも。現に私はこの映画のことが頭から離れない。
