解説

18世紀フランスで59年間にわたり在位した国王ルイ15世の最後の公妾ジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を映画化。

貧しいお針子の私生児として生まれたジャンヌは、類まれな美貌と知性で貴族の男たちを虜にし、社交界で注目を集めるように。ついにベルサイユ宮殿に足を踏み入れた彼女は、国王ルイ15世とまたたく間に恋に落ちる。生きる活力を失っていた国王の希望の光となり、彼の公妾の座に就いたジャンヌ。しかし労働者階級の庶民が国王の愛人となるのはタブーであり、さらに堅苦しいマナーやルールを平然と無視するジャンヌは宮廷内で嫌われ者となってしまう。王太子妃マリー・アントワネットも、そんな彼女を疎ましく思っていた。

「パリ警視庁 未成年保護特別部隊」「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由」の監督としても知られる俳優マイウェンが監督・脚本・主演を務め、ジョニー・デップがルイ15世を全編フランス語で演じた。シャネルによる衣装提供やベルサイユ宮殿での大規模撮影により、豪華絢爛なフランス宮廷を再現。

2023年製作/116分/G/フランス
原題:Jeanne du Barry
配給:ロングライド
劇場公開日:2024年2月2日 eiga.comより

 

ジャンヌ・デュ・バリーって、日本じゃマイナーなのじゃないかなと思って一人で観て来ました。

意外にも男性、女性一人ずつで来ている人多し。

女性はベルバラとかで知ったのでしょうか。

かくいう私は、舞台「サンソン」

 

この中でサンソンとデュバリー侯爵夫人は知り合いなのです。

確か若い女性で、サンソンが出入りしているカフェかなんかで知り合い

かなり懇意だったという設定で、いつか上を目指すと言っていたのがのちに

ルイ15世に認められ宮殿に入るという話だったようで、その後ギロチンで処刑されるという事を知っていたので、どういう経緯でそうなったのかを知りたくて観て来ました。

 

この映画では小さい頃から美少女で機転が利くのでお客様の前にも出されていたのだが、男性受けはいいものの女性からは疎まれ、居場所を転々とする。

見るからに美しい少女なのですが、デュバリーから見初められた場面で急に大人になるのですが、20代かと思っていた女性がいきなりおばさんになってしまい、

もうここで帰ろうかとさえ思いました。歳を取ってからの厚化粧はいけません。

もう少しメイクを工夫してほしかった。

そのうちにハンサムだという王に出会うシーンですが、ルイ15世は、50歳くらいの設定かと思うので、まあギリ大丈夫かなというくらいですが、ジャンヌが老けていますので、バランスが難しいですね。

やっていることが若い子風なので、若いのだろうと思いながら観ましたが、

のちのち若いぴちぴちとしたマリーアントワネットが出て来てホッとしました。

こういう無邪気な可愛らしい人だったのではないかと思います。

ルイ16世とか、ジャンヌの義理の息子とかは若いので、若い時期は、やっぱりある程度若い俳優さんか、思いっきり若作りをしてほしかったです。

 

とにかく頭の中で今は〇〇歳くらいだろうと観ている方が考えながら観ていました。彼女を世話をしてくれる召使のラ・ボルドとかはうまく歳を取っていたので、もう少し何とかしてほしかったなあ。ジャンヌ役のマイウェンの実年齢くらいになるとようやくしっくりなりましたけれど。

 

これを観ると「ナポレオン」なんて、メイクさん頑張っていたなと思います。

史実に忠実なのかどうかは解りませんが、男性も化粧をしていたり、ジャンヌの装いに影響されて、ベルサイユの中で彼女のファッションなどをマネするのが流行ったりと女性ならではの目線なのでしょうね。

そのあたりは面白かったです。

マイウェン監督は、公妾とはいえ、お妾さんの話だし、回り方の反発も半端ないしと言う事で自分でやられたようですが、そこまでやってくれる女優さんがいなかったのでしょうか。やっぱりちょっと残念ではあります。

 

あとルイ15世が病気になるのですが、今じゃ考えられない瀉血なんてするのですね。ウィルスだったら抗生物質を打てばいいのじゃないかと思うのですが、医学の進歩は目覚ましいですね。

ジョニー・デップは、「リバティーン」でも顔が溶けて行きましたけれど、今回もすごい顔になっていきます。この時代の人は大変でした。