「映像送信型性風俗特殊営業の許可を取りたいです。」
ご相談の際、このような言い方をされることがあります。
ところが、映像送信型性風俗特殊営業は、風営法上の**「許可営業」ではなく「届出営業」**です。
実際に風営法第31条の7では、営業を始めようとする者は、事務所所在地を管轄する公安委員会へ届出書を提出しなければならないと定められています。
「許可」と「届出」。
似ているように見えますが、制度の考え方は違います。
今回は、この違いを映像送信型性風俗特殊営業をこれから始める方にも分かりやすく整理します。
「許可」は審査を受けて営業する仕組み
一般に許可制の営業では、営業を始めるために行政へ申請を行い、法律で定められた基準を満たしているか審査を受けます。
風営法でも、いわゆる接待を伴う飲食店などの「風俗営業」については許可制度が設けられています。
つまり、
申請 → 審査 → 許可 → 営業
という流れになります。
行政へ書類を出しただけで営業できるわけではありません。
映像送信型性風俗特殊営業は「届出」
一方、映像送信型性風俗特殊営業について、法律が求めているのは「許可申請」ではなく営業開始の届出です。
風営法では、氏名・名称、事務所の所在地、営業に使用する映像伝達用設備などを記載した届出書を提出する仕組みになっています。
さらに施行規則では、営業開始届出書は営業を開始しようとする日の10日前までに提出することが定められています。
そのため、
「許可が下りてから営業する」制度ではありません。
ここが大きな違いです。
「届出だから簡単」とは限らない
ここで注意したいのが、
「許可じゃないなら、紙を出すだけでいいんだ」
という考え方です。
映像送信型性風俗特殊営業では、届出書だけではなく、営業方法を記載した書類なども制度上予定されています。
また、事務所や営業方法、映像伝達用設備など、自分が実際に行う営業内容を整理したうえで届出を作成する必要があります。
届出制=何を書いても受け付けてもらえば終わり
という意味ではありません。
「届出確認書」は営業許可証ではない
届出を行うと、「映像送信型性風俗特殊営業届出確認書」が交付されます。
この名称からも分かるように、これは「営業許可証」ではありません。
公式様式にも、その営業について届出書を提出したことを確認する書面として記載されています。
つまり、
届出確認書がある=営業内容のすべてについて行政が許可した
という意味ではありません。
ここは非常に重要なポイントです。
届出後も守らなければならないルールがある
届出を済ませれば、その後は自由に営業できるわけでもありません。
風営法では、映像送信型性風俗特殊営業について、18歳未満の者を客としてはならないことなど、営業開始後にも守らなければならない規制を定めています。
つまり、
届出はゴールではなく、適切に営業を始めるためのスタートです。
営業開始後も、事業者自身が法令を守って営業を続ける必要があります。
「許可を取ったから大丈夫」という誤解に注意
映像送信型性風俗特殊営業について、
「警察から許可をもらった」
「許可証があるから大丈夫」
と理解してしまうと、その後の判断を誤る可能性があります。
そもそも、この営業について行うのは「許可申請」ではなく「届出」です。
届出を行ったことと、その後の営業方法すべてが適法であることは別に考える必要があります。
名前より「どの制度なのか」を確認する
インターネットでは、
「風営許可」
「風俗営業許可」
「映像送信型の許可」
など、さまざまな表現が使われています。
しかし、同じ風営法の中でも営業の種類によって、許可が必要なものと届出が必要なものがあります。
映像送信型性風俗特殊営業について法律が定めているのは、公安委員会への届出です。
言葉だけで判断せず、自分が行う営業にどの制度が適用されるのかを確認することが大切です。
まとめ
「許可」と「届出」は、同じものではありません。
許可は、行政へ申請し、法律上の基準について審査を受けて営業する仕組み。
一方、映像送信型性風俗特殊営業は、風営法に基づいて必要事項を届け出る届出制の営業です。
ただし、
「届出だから簡単」
「届出確認書をもらえば何をしても大丈夫」
という意味ではありません。
自分の営業内容を整理し、必要な届出を適切に行い、営業開始後もルールを守る。
まずはこの違いを理解することが、安心して営業を始めるための第一歩です。
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