「風営法に関係する営業なら、全部許可が必要なの?」
「ライブチャットやアダルト配信も、風俗営業の許可を取るの?」
このような疑問を持つ方は少なくありません。
実は、同じ風営法で規制されている営業でも、許可が必要な業態と、届出が必要な業態があります。
例えば、接待を伴う飲食店などの風俗営業は許可制です。
一方、映像送信型性風俗特殊営業は届出制です。
ただし、性風俗関連特殊営業がすべて届出制というわけではなく、営業の種類によって規制の内容も異なります。
今回は、許可が必要な業態と映像送信型性風俗特殊営業の違いを、分かりやすく整理します。
同じ風営法でも営業の種類が違う
風営法には、さまざまな営業が定められています。
代表的なものには、
・接待を伴う飲食店などの風俗営業 ・店舗型性風俗特殊営業 ・無店舗型性風俗特殊営業 ・映像送信型性風俗特殊営業 ・深夜酒類提供飲食店営業
などがあります。
これらは同じ風営法に関係する営業ですが、すべて同じ手続きではありません。
営業内容によって、許可制なのか、届出制なのかが決まります。
そのため、「風営法の手続き」と一括りにせず、まず自分が行う営業の種類を確認する必要があります。
許可が必要な代表例は接待を伴う飲食店
例えば、キャバクラやホストクラブなど、客への接待を伴って飲食させる営業は、風営法上の風俗営業に該当する場合があります。
風俗営業を営むには、公安委員会の許可が必要です。
許可申請では、営業所の構造や設備、営業場所、人的要件など、法令で定められた基準について審査が行われます。
基本的な流れは、
許可申請 → 審査 → 許可 → 営業開始
です。
申請書を提出しただけでは営業を開始できません。
映像送信型性風俗特殊営業は届出制
一方、映像送信型性風俗特殊営業は、公安委員会への届出が必要な営業です。
例えば、インターネットを通じて、性的な映像を有料で視聴させる営業などが該当する場合があります。
この営業については、風営法第31条の7に基づく届出制度が設けられています。
基本的には、
営業内容の整理 → 届出書類の準備 → 届出 → 法定の期間を経て営業開始
という流れになります。
営業開始届出書は、原則として営業開始予定日の10日前までに提出する必要があります。
許可制の風俗営業とは、手続きの仕組みが異なります。
許可制と届出制の違いを比較
|
比較項目 |
風俗営業(許可制) |
映像送信型性風俗特殊営業(届出制) |
|---|---|---|
|
手続き |
許可申請 |
営業開始届出 |
|
行政の判断 |
許可基準に基づく審査 |
法定事項の届出 |
|
営業開始 |
許可後 |
原則10日前までに届出 |
|
主な確認事項 |
営業場所・構造設備・人的要件など |
営業者・事務所・営業方法・URL等 |
|
交付される書類 |
許可証 |
届出確認書 |
同じ風営法の手続きでも、これだけの違いがあります。
特に重要なのは、届出確認書は営業許可証ではないという点です。
性風俗関連特殊営業はすべて許可制なの?
ここは誤解されやすい部分です。
例えば、店舗型性風俗特殊営業や無店舗型性風俗特殊営業にも、届出制度が設けられています。
ただし、届出制だからといって、どこでも自由に営業できるわけではありません。
店舗型性風俗特殊営業では、営業できる地域などについて厳しい制限があります。
一方、映像送信型性風俗特殊営業は、インターネットを通じて映像を伝達する営業です。
同じ性風俗関連特殊営業でも、店舗を利用する営業とオンラインで映像を提供する営業では、規制の内容が異なります。
オンライン配信でも事務所の届出が必要
「お店を構えていないから、事務所の届出は必要ないのでは?」
そう思われる方もいるでしょう。
しかし、映像送信型性風俗特殊営業では、営業の本拠となる事務所の所在地が重要な届出事項です。
自宅で営業する場合も、賃貸事務所を利用する場合も、実際の営業形態に合わせて確認する必要があります。
また、インターネット上で使用するURL等も届出事項になります。
オンライン営業だから、場所に関する確認が不要になるわけではありません。
届出をすれば何でもできるわけではない
許可制と届出制では、行政手続きの仕組みが違います。
しかし、どちらにも共通することがあります。
それは、営業開始後も法律を守らなければならないということです。
映像送信型性風俗特殊営業では、届出確認書を受け取ったとしても、すべての営業方法について適法性が保証されるわけではありません。
営業内容が変わった場合には、変更届が必要になることもあります。
最初の手続きだけでなく、営業開始後の管理も大切です。
まず自分の営業がどの業態に当たるかを確認する
風営法の手続きを考えるとき、最初から「許可が必要か」「届出が必要か」だけを調べるのではなく、実際の営業内容を整理することが重要です。
例えば、
・客への接待を伴う飲食店なのか ・店舗で性的サービスを提供する営業なのか ・インターネットで性的な映像を提供する営業なのか ・それ以外の営業形態なのか
によって、適用される制度が変わります。
また、一つの事業で複数の営業形態を組み合わせる場合には、それぞれについて確認が必要になることもあります。
営業の名称ではなく、実際に何をするのか。
そこから判断することが大切です。
まとめ
風営法には、許可が必要な営業と届出が必要な営業があります。
接待を伴う飲食店などの風俗営業は、原則として公安委員会の許可が必要です。
一方、映像送信型性風俗特殊営業は、公安委員会への届出によって営業を開始する制度です。
ただし、届出制だから規制がないという意味ではありません。
許可と届出の違いを理解することは、自分の営業に必要な手続きを正しく選ぶための第一歩です。
これから事業を始める方は、営業内容を整理したうえで、どの制度に該当するのかを確認しておきましょう。
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