こんばんは、広報タカッチです。
冒頭。
みなさまご承知の通り、5年前の今日、東日本大震災が発生。
なないろベースでは、これまでメンバーが東北を訪問し現地の方と交流、ドキュメント映画を見て学習、ふるさとまつりで東北を知る・つながる活動を行ってまいりました。
主な関係記事をご紹介しながら、今一度、震災のことに考えてみませんか。
・2012東北気仙沼旅行(きよぴ編、liang編:1~4まであり。リンク先は1記事目)
・2013東日本大震災から2年が経って思うこと。(メンバーの思い)
・2013福島フィールドワーク
・2013災害に負けない地域づくり 知って活かせる知活フォーラム
・2014気仙沼への旅(1~6まであり。リンク先は1記事目)
・2014豊後大野市ふるさとまつり~つながろう!豊後大野と気仙沼~
・2015フタバから遠く離れて 第二部上映会
さて、本日夕方は、急きょメンバーみかんと一緒に緒方へ!
ジオめぐりを行いました♪
私自身は初級ジオガイドの資格持ち(今回は非公式=私人としての案内)ですし、市外出身のみかんもジオや豊後大野に興味を抱いておりましたので
まずは、緒方特有の(!?)生活ジオサイト。
☆「辻河原の石風呂」(※今年3月31日まで改修工事中!)
原尻の滝から滞迫・尾平方面へ車で進むこと数分。
川沿いにひっそりとあるジオサイト。
▽屏風のようにそびえる岩肌に穴が掘られております。
何の穴だと思いますか??
▽工事中のため、中には入らず(工事中だとは、現地にて初めて知りました)。
…実はこれ、石風呂なのです!
石風呂とは、まさに岩窟に彫られて造られたお風呂(浴室)…そのまんまだね!(笑)
蒸し風呂・サウナのイメージだとお考えくださいませ。
室内は、焚口・浴室とに敷石にて分かれます。
焚口では薪を燃やす→敷石が熱くなったら、石菖と呼ばれる薬草を敷き、蒸気浴をいたします。
▽石菖。画像の中心部に群生している植物です(見づらく失礼)。
清川宇田姫神社にて撮影。希少らしく、ゆえに石風呂をする機会も今では希少のようです。
石風呂の文化は、瀬戸内沿岸発祥のようです。
内陸部の豊後大野緒方地域には12か所の石風呂がございます。
同じ市内でも、なぜ緒方地域に集中しているのかは不明なのだとか。
(私自身は市内東部の人間ですが、地元に石風呂文化なし。)
なお、緒方の石風呂の起源は16世紀ではないかとのこと。
さて、今一度石風呂の画像を紹介。
今度は、岩そのものにチューモーーク!
…ん、なにか岩の形状の特徴に気付かれましたか??
豊後大野の岩・地質といえば、次の形状を連想されませんか??
鉛筆を束ねたような、凹凸・ヒビのある形状。
このような岩の状態を何と呼ぶでしょうか??
…そうだね、「柱状節理」だね!(パッション屋良さん風(笑))
詳しくは、ジオおおのがたりその1&その2を見てね♪(笑)
9万年前の、阿蘇の4回目の噴火(Aso-4火砕流)による溶結凝灰岩は、おおいた豊後大野ジオパークの特徴ですね。
しかし、今一度、辻河原の石風呂の岩肌を確認。
柱状節理ではなく、一枚岩のようですね!
実は、この辻河原の溶岩は、Aso-4ではございません。
27万年前のAso-3(阿蘇の3回目噴火)の溶結凝灰岩なのです!
Aso-4に比べ、溶結(自らの熱や重さで一度溶け周囲の石などを巻き込み再び固まる現象)が弱いのが特徴。
ゆえに、柱状節理のような凹凸はなく、一枚岩のようになっております。
市内、同じAso-3火砕流によるジオサイトがほかにもあり!
▽某磨崖仏ジオサイト。さあ、どこでしょうか??(あえての正答発表なしといたします(笑))
こちらの岩肌もよく見ると、一枚岩のようですね!
このように、一口に阿蘇溶結凝灰岩とはいえ、年代(何回目の噴火か)によって、性質や形状が異なります。
そこを知っていると、よりジオパークを楽しめることでしょう♪
そして、辻河原の石風呂の岩壁は、曲線美(ひょうたんのよう)も特徴!
どうしてこのような曲線美となったの??
…実は、近くを流れている緒方川がポイント!
川が流れる際、Aso-3溶結凝灰岩の側面を削ります(側方侵食)。
自然の芸術といったところでしょうか☆
▽辻河原の石風呂については、下記説明板もご参照くださいませm(__)m
おんせん県おおいた
しかし、温泉のない豊後大野…。
…でも、石風呂がある!
さて、辻河原近くには、「長瀬橋」という歴史ある石橋あり!
大正末に完成。6連アーチで、橋長78.4m。緒方では一番長いアーチ式石橋のようです。
現在も、生活道路として現役。
石橋の素材も、おそらく阿蘇溶結凝灰岩でしょう。
そして、最後にはおなじみの「原尻の滝」。
詳細は、過去記事にてたっぷりと♪(笑)
昨年は、AKB48のまゆゆ・いずりーな・まりんちゃんのみなさまがいらっしゃいましたよ♪(笑)
本日は水量がやや少なめか??でも、やはりダイナミックな滝!
なにせ、滝の上を車が走るんだぜぇ~ワイルドだろう~?(笑)
上記3か所を周りました。
みかんの感想は、「豊後大野はまさに石の文化だね!」、「あらためて地質(ジオ)に注目すると興味深い土地だ☆」と、生粋の豊後大野市民である私にはありがたい言葉を頂きました♪
まさに、ジオパークは、地質と人間生活とのつながりを感じる場。
石橋は、豊後大野の人間生活の中に当たり前のようにございます。
石風呂も、特定の地域ながらも生活の一部となっている、れっきとした文化です♪
滝や地質という自然そのものも、よく観察するとそれぞれに個性があり、面白い☆
東日本大震災に関連付けるとすれば、「自分たちの暮らす足元・地形を知ろう」というところでしょう。
「自分たちの住んでいる地域で起こりうる災害って??(Ex;地震、洪水、噴火etc...)」と考えてみる。
「川の形状はどうなっているのだろう?」、「近くの高台はどこかな??アクセス方法は?」など、リスクに備えた興味を持つなど。
再三伝えておりますが、ジオパークでは素晴らしい面(自然の恩恵など)だけでなく、いわば課題面(災害など)についても学ぶことが大切です。
今一度、私のふるさと豊後大野の足元を知ることが大切だなと感じました。
そしてもちろん、ふるさとの素晴らしい魅力にも目をむけ、ふるさとを大切に愛せるよう、今一度豊後大野を周りたいと感じました☆
長くなりましたが、本日のテーマは以上です!
明日は、おおいた青年交流祭!
今年も、なないろベースから複数名参加予定!大分県に縁のある青年たちとたくさん交流してまいります☆
以上です!最後まで読んでくださりありがとうございました。
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<大分県豊後大野市青年団なないろベース>
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