【THE 核心】ソフトバンク、12球団唯一の補強ゼロも「自信ある」 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 気になる人物、話題に切り込む「THE 核心」。今回はこのオフ、12球団で唯一、戦力補強がなかったソフトバンクに迫る。フリーエージェント(FA)で獲得を狙った浅村栄斗内野手(28、西武から楽天)と西勇輝投手(28、オリックスから阪神)の“W失敗”の持つ意味は? 補強戦略の真意、チームへの影響について直撃した。
 ドラフト以外の新戦力はいない。FAでは、浅村と西にダブル失恋。痛恨だったのか? 交渉役も務めた三笠球団統括本部長は分析した。
 「中長期的なチーム作りという意味合いで、28歳の2人が来てくれたら非常に大きかった」
 補強の狙いを振り返ってみる。編成育成本部は「今後数年の軸になれる選手を」という前提で構想を練った。来季のための“穴埋め”には、当初から興味が薄かった。
 「短期的に考えても、もちろんほしかった選手。でも、いないから来季はもうダメだという状況ではない、十分に戦える。その自信もある」
 鷹は2010年オフに内川を補強した。主軸に君臨してきた数年間で松田宣が成長し、柳田らが飛躍。“脇役”から、必要以上の責任と重圧を背負うことなく前進した。獲得を狙った2人、特に浅村に期待したのは内川のような存在感だった。
 強い枝が育つための新しい幹が必要な時期を迎えた。だが、大黒柱の柳田はまだ30歳。主力級の実力を持つ7人の外国人はお釣りがくるほど。世代交代に差し掛かったのは事実だが、来季がリミットだとは考えにくい。調査や交渉についての反省は必要だが、それよりも「若手の出場機会が増え、新しい選手が伸びて優勝できるチームになるという期待もある」と強調した。
 その土台は作った。今季中に満席になった70人の支配下登録枠を65人まで減らした。育成出身の選手の活躍も鷹の特徴。25日にプエルトリコのウインターリーグから帰国した育成選手の周東は目をぎらつかせた。
 「5つも空いたので、これから誰かとらない限り、確実に(育成から)誰かが上がると思う。その枠をつかみたいです。来季は特にチャンス。本当に勝負だと思います」
 ウエスタン盗塁王で、プエルトリコでも打率・304を残した。今季中に「周東の枠も空けないと」と囁かれていた有望株。さらに、大型補強に動いた事実が主力になろうという中堅に刺激を与えた。昨季最多勝で今季は故障に泣いた東浜は西と同じ28歳。「獲りにいったのをみて(自分が)情けないと思った」。動き、失敗したオフの意味。答えが出るのは来季よりも数年先だろう。
★今季13勝・石川、虎移籍・飯田も
 育成出身選手が飛躍するソフトバンク。千賀や甲斐の他にも、今季13勝を挙げた石川、35試合に登板した二保、59試合で打率・317を残した牧原、49試合登板のモイネロも育成からはい上がった。また今季途中にトレード移籍した飯田(阪神)や曽根(広島)も育成出身だ。