東北の宝逃さん!楽天・石井GM、就任会見で金足農・吉田にラブコール | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 楽天のゼネラルマネジャー(GM)に9月1日に就任する石井一久氏(44)が27日、楽天生命パークで就任会見。その席で、今夏の甲子園で準優勝した金足農高(秋田)の吉田輝星(こうせい)投手(3年)へ“ラブコール”を送った。10月25日に行われる「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」でのくじ引き役にも内定。日米で活躍した元投手でもあるGMが、スター獲得へと動き出す。
 就任会見の場が、笑いと驚きに包まれた。石井GMが独特な言い回しで、吉田のドラフト1位指名をにおわせた。
 「秋田から東京に行く前に、仙台の駅に立ち寄ってほしい。こればかりはご縁。そのまま通過して東京へ行ってしまうかもしれないけど、ぜひ東北でプレーをしていただきたいと思います」 「東京」とはもちろん、吉田が好きな球団と公言した巨人だ。夏の甲子園を沸かせた右腕は22日、凱旋帰郷した秋田で「(進路は)全く考えていない」としながらも、「好きなチームは」との質問に「巨人です」と明かし、「巨人に行きたいか」との問いにも「はい、行きたいです」と明確に答えていた。
 この日、球団に新たに創設されたGM職に就いた石井氏は、約2時間のスカウト会議にも出席。吉田が“ドライチ”指名候補の1人に挙がったという。その印象について問われると、「素晴らしい投手。甲子園で飛躍して輝いた。1つ勝つごとに、球の質、マウンドの立ち姿が良くなった」と高い評価を明かした。さらに会見に同席した立花球団社長から、競合の際のくじ引き役にも指名された。現役時代に日米通算182勝を挙げた“左腕”にも注目が集まる。
 吉田は甲子園開幕前の時点で、卒業後は大学に進学する方向性を定めていた。だが聖地での躍動で注目は高まるばかり。プロ球団はその動向を注視する。本人がプロ志望届を出せば、上位指名に動く球団が出ることは確実。そんな中、東北を本拠地とする楽天の幹部が、隠すことなく、吉田を照準の1人に定めていることを口にした。
 愛されるチームづくりを目指すという石井GM。「育成が大切。ステップアップできる環境があるからこそ、毎年優勝争いができる」と2軍などの施設改善を訴え、「生え抜きのスーパースターを育てたい」と掲げた。その候補生、東北出身の吉田を視野に入れて、編成作業に入る。 (広岡浩二)
石井 一久(いしい・かずひさ) 1973(昭和48)年9月9日生まれ、44歳。千葉県出身。東京学館浦安高から92年ドラフト1位でヤクルト入団。4度の日本一(リーグ優勝5度)に貢献。2002年にポスティングシステムで米大リーグ、ドジャース移籍。メッツを経て06年にヤクルト復帰。08年にFAで西武へ移籍して13年に現役を引退。日米通算524試合登板、182勝137敗1S、防御率3.80。タイトルは2度の最多奪三振(98、00年)、最優秀防御率(00年)、最高勝率(95年)。