「やるしかない」阪神・大山、宣誓1号!2年連続サク越え一番乗り | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 決意の一発! 阪神・大山悠輔内野手(23)が30日、「かりゆしホテルズボールパーク宜野座」で行われた先乗り合同自主トレで、今年初の屋外フリー打撃を敢行。2年連続となる“宜野座1号”を放ち、「やるしかない」と武者震いした。二塁でレギュラー獲りに挑む2年目。悲壮感すら漂う強い覚悟で、キャンプインする。
 いよいよ始まるという覚悟、絶対に勝ち抜くという決意。取り組んできたことすべてを、沖縄の空へ解き放った。イの一番にアーチを架けたのは大山だ。気温16・5度。南国の太陽の下、2年目のキャンプへ自ら号砲を鳴らし、腹を決めた。
 「楽しみではないですね。そんなに甘いものではない。1日1日の勝負ですし、不安しかないですけど…。でも、やるしかないので。自分でしっかりやっていきたいと思います」
 言葉には悲壮感すら漂う。ルーキーだった去年とは何もかも変わった。レギュラーへ成長を期待される今季。「2・1」までの1分1秒も無駄にせず過ごしたが、目の前に迫る勝負へ「不安」もある。自分を信じて、振り払うしかなかった。
 午前11時50分。天気に恵まれ、先乗り自主トレ2日目でようやく屋外フリー打撃が実現した。北條とともに真っ先にケージへ。23スイング目。高めのボールを振り抜き、左翼芝生席へチームの“宜野座1号”。スタンドに陣取った琉球マダムたちも「ワァー!!」と声を上げて拍手するほど、美しい軌道を描いた。
 昨年も1月29日に1発目をさらったが、あれは言うなれば名刺代わりの「ハイサイ(あいさつ)弾」。今年の1号は違う。広角に鋭くライナーを飛ばして計49スイングで安打性17、サク越えは「1」だったが、覚悟と決意の一発だった。
 この2月に、自分の生きる場所を必ず勝ち取る-。守備でも、その意志が強くにじんだ。午前中に若手野手で行ったシートノック。迷いなく駆けていったポジションは「二塁」だった。二塁は1人。北條、植田、糸原の3人は遊撃へ回った。
 「どうなるか分からないので、しっかり(二塁の)準備をしていかないといけない」と大山。久慈内野守備走塁コーチが26日のテレビ出演で発した「セカンドで勝負させたい」という言葉に発奮したかのように、軽快な身のこなしとグラブさばきを見せた。西岡が遊撃でスタートする方向だけに金本監督ら首脳陣の期待は「二塁・大山」だ。昨季の二塁レギュラー・上本は昨年11月に右足首の手術を受けた影響もあり、2軍(高知・安芸)スタート。ここで一気にモノにしてみせる。
 「外で打つのは今年初めてだったので。ここからしっかり上げていかないといけない。(右方向へも)すごくいい感じで打てるときがあったので、よかったときのことはしっかりと継続しつつ、また新しい方法を見つけていきます」
 自らを奮い立たせるような一発で、2カ月間のオフを締めくくった。31日の休日を挟み、キャンプへ。必ずやる-。武者震いしながら、大山は今年も宜野座の中心になる。 (長友孝輔)
★昨年の大山
 ドラフト1位として春季キャンプは1軍スタート。実戦16打席ノーヒットと苦しんだが、22日の紅白戦で藤川から17打席目で初安打。三塁手候補だったキャンベルが故障離脱し、オープン戦は9試合に出場。打率・333を残したが、大きく育てたいチーム方針で3月中旬から2軍へ。6月下旬に昇格し、「5番・一塁」で出場した7月1日のヤクルト戦(甲子園)でプロ初安打となる決勝本塁打を放った。75試合で打率・237、7本塁打、38打点を残し、DeNAとのCSファーストステージでは全3試合に一塁で出場。打率・538(13打数7安打)、1本塁打、4打点だった。
★二塁手のライバルは…
 昨季もっとも二塁で出場したのは115試合の上本(48試合の大和はDeNAへFA移籍)。西岡(12試合)、糸原(16試合)、植田海(4試合)らはキャンプは遊撃で練習する方向のため、2軍キャンプスタートの上本が最大のライバルといえる。ただ遊撃争いが二塁争いよりもハイレベルとなった場合、敗れた選手が二塁にまわってくる可能性も十分にある。