『試練』の開幕「勝つ」!阪神・金本監督、敵地広島3連戦…若虎で突破 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 プロ野球は31日にセ、パ両リーグで同時開幕する。就任2年目の阪神・金本知憲監督(48)は30日、マツダでナイター練習を行い、昨季優勝の広島との敵地3連戦を「試練」と表現。その上で「勝つ」と6度繰り返して選手を鼓舞した。手塩にかけた若手プラス中堅ベテランの融合で鬼門を突破する。
 冷たい夜風が肌をなでる。柔らかな日差しが降り注いでいた昼間とは一変した。それが闘争心をかき立てる。いざ本番という空気を作り出す。もうやるしかない。さらに強くなった虎をみせる。開幕前夜、金本監督が力を込めた。
 「勝つために投手が投げて、勝つために抑える。勝つために守るし、勝つために打つ。勝つためにバントする、と。試合でのプレーはすべて勝つためですから」
 自分自身とナインに言い聞かせるように「勝つ」というフレーズを6度も繰り返した。巨人・長嶋茂雄終身名誉監督ばりに勝利へのこだわりを強調した。広島入りしたチームは午後6時からナイター練習を組み、シートノックや打撃練習など2時間半、たっぷりと汗を流した。昨季のセ・リーグ覇者との対戦に備えた。
 相手は昨季7勝18敗と大苦戦した広島。5連敗したマツダスタジアム(昨季通算では5勝8敗)からシーズンが始まる。しかも相手は昨季3勝を献上し、対戦防御率1・91だった沢村賞左腕のジョンソンだ。指揮官は「悲観しているところはない」と容易ならざる戦いを楽しみにしているようだった。
 「今年はアウェーでね。昨年のチャンピオンチームで。それも試練でね。それも今年チームがたくましくなったことをみせるのにはいいかな、と。何とか打ち勝っていきたい」
 就任2年目。手塩にかけた後、ふるいにかけて選別した若虎たちが力をつけてきた。2年目を迎えた1番高山は充実一途。育成選手から発掘した8年目原口はクリーンアップの一角に座る。5年目北條は鳥谷から遊撃の座を奪った。
 「若いんだから、怖いもん知らずでいっていいと思いますよ。どこの球場だって、どこの相手だって一緒という感覚でね。俺、そうだったから。先発が誰でもベストを尽くすだけ。勝つためにやるだけという感覚でいたしね」
 とにかく目の前の戦いに集中すればいい。現役時代の経験も踏まえ、若虎たちの背中を押した。
 「必要な人材を結果重視も入れながら選んだ。現時点では最高のメンバーがそろいました。(若手は)昨年よりはひと周り、ふた周り、体も技術もレベルアップしていると思う」
 12年ぶりのリーグ優勝に向けての戦いが始まる。福留、鳥谷、FA加入の糸井らベテランの働きは絶対条件。若虎の勢いをミックスできれば、恐れるものはない。
 「いいときも悪いときもあると思いますが、どんな状態でも全力を尽くす。勝ってもおごらず、負けているときもくじけず、とにかくチャレンジ精神を持ってどんどん向かっていきたい」
 しぶとく、強くなった虎をみせつける。★同率決戦制しV
 ミスターの口から名言が飛び出したのは「国民的行事」と名付けた94年10月8日、敵地での中日との一戦。両チームが69勝60敗の同率で並び、勝った方が優勝となる大一番を前に長嶋監督は試合前のミーティングで「勝つ! 勝つ! 勝つ!!」と3度連呼し、選手を鼓舞。槙原-斎藤-桑田のリレーで6-3で勝ち、36度目のリーグ優勝を果たした。現在でも、激励に訪れた際に巨人ナインに向かって発言することもある。
阪神の2016年開幕戦VTR 金本新監督の下、3月25日の中日戦(京セラ)で開幕を迎えた。2-5で敗れたが、1、2番にはルーキー・高山とプロ初出場の横田を起用して機動力を生かしたほか、投手のメッセンジャーが来日初盗塁を決めるなど、攻める姿勢を示した。