あっけなく「起こす」ことに成功したLive Dio SRだが、前オーナーさんは余程おとなしく走っていたのか、フルスロットルで派手な飛行機雲を放出。
トップで「50」止まりなのでマフラー交換も考えたが、本人さんの意向でここはそのままで。
それでは、駆動系のファインチューンに取り掛かります。
若き頃(?)は腰をかがめて長時間作業するのは全然平気だったが、車体を右に傾けて少しでも楽な体勢に。
Live Dioでケースを何度も開けてセットアップするので、取り外しにやや手間のかかるダクトを取っ払うケースもあるが、これが無いと冬場にエンストを起こしやすくなる。
外したボルトはマグネットトレー等に入れるのでなく、順番が分かるように整列させておく。
やはりKIJIMAのプーリー固定のSSTは重宝する。
ノーマルDioでだいたい黒いラインまでベルトがせり上がる感じ。
今回はプーリー外周いっぱいまでベルトが上がります。
続いて、クラッチスプリング取り付けのため分解。
HONDAのセンタースプリングは強いテンションなので飛び出さないように慎重に・・
クラッチスプリングの入れ替えにはちょっとしたコツがある。
説明すると長くなるので、次に進めます。
ローラーにグリスを「薄く塗る派」。
ローラーの向きと重さの違う2種の配列は適正に合わす。
KITACOの「パワーアッププーリーボス」の補用部品のシム0.3mmを噛ます。
これによって数km/hドロップしてしまうが、ベルトの外周がケースに接触するのを少しでも抑えるのが目的。
固いクラッチ側のフェイスを力ずくで握ってベルトを落とし込み、プーリー側のドライブフェイスが完全に挿せる位置までもってくる。
一応、撮影したがこんな程度ではドライブフェイスは挿せない。
てな感じで「太ベルトチューン」が完了です。
結果は「65」、マフラーの詰まりを考慮しても中々いい結果なのでは。
これに限らず、HONDA車で社外のハイスピードプーリーを組んだ仕様はベルトの外周がケースに接触する傾向がある。
乗りっぱなしは厳禁。
最低でも5.000km毎にケースを開けて点検・ベルト交換を強く推奨します。
洗車し乾燥後、グレーに変色した無塗装樹脂パーツにタイヤワックス(泡タイプじゃない方)をスプレーし、往年の輝きを取り戻す。
足を置くフロア部には絶対吹かないでね。
先週に納車。
本人さんの意向でパーツの移植を行ったが、せっかくなのでスマート Dio Z4の足回りを移植しようと私から提案し実行に。
それが簡単ではなかった。
結局、2週に渡って暑い中トライ&エラーと部品の加工を行い、無事移植。
FホイールとメーターギアがLive Dio ZXと別部番が原因でした。
本人さんはこの結果に十分満足な様子。
規制前のスクーターの面白さに少しでも触れ合えたならと思います。