CBR400RR(NC23)のオーナーさん。

 

車庫には2000年代初頭に流行った「1/32mile レース」の影響を受け、車両を購入し私がチューニングしたスクーターを未だに所有していて、せっかくなので起こしてみようとの流れに・・

 

 

 

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YAMAHA  JOG(CY50) 1992年式

 

最高出力 6.8ps 車両重量 66kg

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1989年発売のCY型。

後にYG型→YJ型→YV型とJOGはモデルチェンジしているが、CY型の生産は続けられ、その中で最もキャブ口径の大きな1992年式。

 

 

恐らく乗らなくなってから、11年は経過しているとのこと。

 

 

 

パワーを司るチャンバーは私が勧める南大阪のレッドモール製。

(現在は廃業)

 

他のメーカーより厚めの鉄板で巻くことで、チャンバー特有の耳をつんざく音は控えめ。

 

 

 

メーターはKITACOの120km/h仕様に換装。

 

ピストンとヘッドでハイコンプ化。

このセットアップだと「85」は十分クリアできるだろう。

 

 

懐かしい話を交えながら整備に着手しましょうか。

 

 

 

まずは、燃料タンクの状態の確認から。

 

キーも簡単に回る。

幸い錆の発生は皆無でした。

 

燃料キャップむき出しのJOGなどの個体は、大体はタンクがやられている例が多いが、やはり木造の車庫で眠らせていたことで難を逃れる。

 

 

 

と、なれば割に簡単に起こせる予感がする。

 

燃料を一度空にする。

 

 

 

エアクリーナはノーマル。

ただ、簡単にキャブから分離できないほど硬直していることもあるが、その心配はない。

 

キャブとエンジンを繋ぐインマニのヒビはなく、思いのほかしなやかさが残っている。

 

 

キャブのすべての導通を確認。

 

 

元に戻そうとするが、YAMAHAは何故この位置にキャブを置くのかいつも想う。

 

エンジンのできるだけそばにキャブを置くことでパワーの向上(チューニングした際)を狙っているとも考えられる。

 

 

 

キックを蹴り落とし、11年ぶりのエンジンスタート!

 

やはり2ストロークスクーターらしい、力みなぎるエキゾーストが心を揺さぶる。

 

 

 

普段使いをするため、ベルトは新品に。

 

開ければ懐かしさを漂わせるパーツの内容。

 

プーリーはローラーの移動量に勝るDAYTONAの「パワーアドバンス」。

クラッチスプリングは色からして同じくDAYTONA。

 

センタースプリングは、当時イケイケだった「零 ZERO」。

 

そのスプリングを受ける箇所をボールベアリング化した「カメレオンファクトリー」製のシーブ。

 

 

 

ドライブベルトはいつしかからか、純正か画像の「グロンドマン」に限ると思うようになっていた。

 

社外の製品より、しなやかさがあるのも勧める理由。

 

 

 

オーナーさんを用品店に招き入れ、パーツを選定。

 

通販だと、とてつもなく安い商品もあるが取付時の満足感が違います。

 

 

オーナーさん自ら洗車。

 

 

 

今や稀有な存在となった2ストスクーター。

 

熱くなってたあの頃を思い起こさせます・・