週に一度、高血圧と糖尿病のある両親に三食分の食事を作っています。
父と母とでは体質がかなり違うので食材選びもなかなか悩ましく、基本、カロリーと塩分計算をメインにしたメニューになることが多いです。
季節の旬のものや2人の好みを反映した、中医学でいう「食用」に近いものになるのかな。
「食用」とは、健康な人、病気の人両方に向けて作られるもので、食材を時間・場所・人物によって量・回数・季節などそれぞれの場合に応じて選択することをいいます。
まだまだ「薬膳」には遠く及ばぬ段階ですね
で、まあ、先日も父と母に食べてもらおうと、高血圧や糖尿病にも良いとされるにんじんを使ってサラダを作っていたわけなのです。傍らで、同じく高血圧、そして心臓病に良いとされるレーズンを、ぬるま湯に浸けながら。
で、思ったわけなんです。あー、これは「血虚の人向けのレシピだなぁ」と。にんじんも、レーズンも、「血」を補う食材。
「血」とは、いわゆる血液ですね。人体の構成と生命活動を維持し、精神活動にも関わるとされています。
その「血」のが減退したり血量が減少した状態を「血虚」といいます。
ニンジンの千切りに、酢、塩、マーマレード、オリーブオイルで作ったドレッシングをかけ、レーズンを混ぜ合わせ、仕上げにくるみの砕いたものをのせたものなのですが、くるみをピーナッツにすれば、補血力もさらにアップ。くるみはくるみで健脳作用もあるのでオススメですが。
味や食感、季節に合わせた献立もそれはそれで十分に楽しめるものですが、ここに体質改善を目指す要素も加えられたら、これほど満足度の高い食事もないかなと思うのです(*^^*)
貧血気味の方、妊娠中、出産直後の方はもちろん、生理中などにも、このニンジンサラダ(キャロットラペ)はオススメです。
食材にはそれぞれがいろいろな効能があります。白いお薬は単一の効果しか期待できないことが多いですが、おいしく食べて、しかも優しい作用で様々な効能が期待できるのは、嬉しいですよね。
献立に迷った時の道標にもなってくれますよ(*^^*)
ワークショップではテーマに合わせた食材選びや、生薬のご紹介もしていこうと思っています。もしご興味をお持ちいただけましたらいつでもお問い合わせ下さいね。