四柱推命で鑑定している方の多くは、


 木 1

 火 1 

 土 2

 金 0

 水 4


などと、命式中の五行の星の数を書いて鑑定されているのではないでしょうか?


そして、


「あなたは 「金」 が一つもないから、「金」が巡ってきたときが良いですよ」


などと鑑定してはいませんか?


恐ろしい話です・・・


確かに、五行全てが揃って「五気周流」といって高命式となる場合もあります。

でも、そうでない場合も大いにあるのです。


たとえば・・・


上記のようなバランスの命式だったと仮定して・・・


日干 「丁(火)」 の場合、「甲(木)」 「壬(水)」 「戊(土)」 が天干に顕れたとすれば、地支には 「水」 「土」 があることになります。


この日干 「丁」 は通根なく、燃料となる 「甲」 がありますがこの木にも通根はありません。

つまり、この 「丁」 は、非常に身弱であるとわかります。


せっかくの 「甲」 も、周りの大水のせいで湿ってしまい、薪になりにくく、下手をすれば流れてしまいかねません。


「丁」 という星はろうそくの火ですから、燃え続けるには絶対に燃料が必要なのです。

そして、ろうそくの火は、たった一滴の水でも消えてしまう小さな火です。



「甲」 があるのが唯一の救いだと言えます。


それなのに・・・


「あなたは「金」が巡ればなんでも好きなことができますよ」


「「金」が来れば開運しますから、転職も結婚もこのときがオススメ」


なんていう鑑定をしてしまっては、

お客様を奈落の底に突き落とすことになりますあせる


この命式が男性の場合、


もしも 「庚申」 なんかが巡ってくれば、当然財の件でもトラブルは避けられませんが、


   金生水


となり、さらに水が旺じますから、仕事上の大きな損失、失脚が起こりえます。



私たち鑑定師は、お客様の人生を背負って鑑定を行わなければなりません。

責任重大なのです。


丁 だけではなく、己以外の陰干の星は剋されることを嫌いますから、身弱であればなおさらのこと、官星など命式中にない方が良いのです。


したがって、


五行全てが揃っている命式が良いなんて大嘘です!!


正しい四柱推命が世に広まるのを、ただただ願う今日この頃です・・・