ハンスは前線に行きたかったけど、
建築の才能があるからと父に説得され、
親子関係を隠して同じ所に配属に。

そしてアウシュヴィッツ収容所の
ガス室の建設に携わることになった。

前線は危ないけどアウシュヴィッツなら
ドイツ人のハンスは
命令に逆らわなければ生き残れる。
息子を守りたい父としての気持ち。

だけど青酸カリを飲もうとするほど
ハンスは精神的に追い詰められる。


《※ネタバレもある感想》

大佐だけ自由に振る舞って騒がしく、
ドイツ人もユダヤ人もみんな静かで
ひたすら死を受け入れていた驚き恐怖


ハンスは大佐に殴られたヘレナを
新しいガス室を作る作業員に選んだけど、
大佐はガス室が完成したら
この作業員達から先に始末するとか。

それにヘレナは妊娠していて、
無事出産したけど助からないと悟り、
ハンスが持つ青酸カリを貰った。
結局ハンスは誰も助けられなかった。

それどころかソ連が迫って来る中で、
撤退の前の刑の執行を任されたハンスは、
ユダヤ人達にチクロンBを落とす。

命令に逆らえば自分が殺されてしまうから
ハンスは撃てと言われれば撃つし、
チクロンBを落として大量虐殺もする。
逆らったヘレナの夫達とは真逆だった。


こんなハンスだけど、
生き延びてほしいという父の願いと、
生き抜いてこの悲劇や自分の行いを
忘れるなというヘレナの思いを受ける。

大量虐殺をしても、生きのびてほしいと
二人に言ってもらえる贅沢者のハンス…

ハンスは老人になるまで生きていた。
檻の中で絵を描き続けるハンスは、
ずっとあの悲劇を忘れないで
生きてきたのが分かるラストだった。



うーん…無言になってしまう凝視タラー
大事にしようとしないと、
人の命ってとても軽いんだなとか思った。

見始めてからあっという間に終わった。
途中から舞台を見てる感じになって
なんか違和感もあった。

でも場所がアウシュヴィッツなので
ずっとハラハラしっぱなしだったあせる

生き残れば檻の中でも勝ちなのか、
誇らしい生き方をするのか、
自分ならどうしようと考える映画だった。