勝つことが一番の弁護士・重盛が、
殺人犯の三隅を知ろうとして翻弄され、
沼に落ちる感じ。

被害者が実は性的虐待をしていた悪魔で
被害に遭ってた咲江が重盛に話をして、
重盛の三隅への見方が変わるから、
三隅は本当は良い人なのかと思った。


だけど三隅は、あくまでも自分のみ。
自分をクビにした奴が性的虐待もしてる、
殺していい理由しかない。
自分を傷つける不都合な存在を消す三隅。

そこで出てくる死刑制度の話。
社会の不都合な存在を死刑という形で消すのと似てるとか何とか。
社会は良くて個人でやるのはダメとか。
でもこれも三隅には関係のないこと。

三隅は空っぽの器と表現される。
人間の形をしてるけど、
自分が分からない男。

一見憎しみもない不気味さがあり、
言うことにも一貫性がなく、
何事にも自分にも向き合わない。

傷つくのが極度に怖いから逃げていて、
何も考えない選択をしてるのかなと思う。

三隅は自分の憎しみすら認識しないで、
でも湧き上がってくる憎悪に我慢ならず、
相手を殺して解決する感じ。


自分にはないモノを持ってるから、
重盛はどんどん三隅にハマっていった。
最後は正気に戻った感じだけど、
何が真実か分からない重盛ができあがる。

一度目と二度目は三隅が殺人をして、
三度目の殺人は死刑で三隅が死ぬことかな。
きっと死刑制度のこととか
考えなきゃならないのかもだけど、
三隅がやばい人すぎて…うーん…うーんタラー


↑この母、気持ち悪かった…
娘への性的虐待を見てみぬふりをして、
傷ついてる娘に誰にも言うなと
そっと寄りかかって来る…不安ギャー


重盛も実の娘のことを全然考えてない。
仕事で強気な弁護士が揺らいだ今、
自分の家族に少し向き合う方が良さそう。
ここがたぶん分岐点というやつ。


この映画、面白いかというと、
暗い話だったし、まあまあ。
でも一気に見れた。

人間て何考えてるのか分からんね。
雪の風景は良かった雪の結晶キラキラ