あの江戸川乱歩が、19 世紀半ば~20 世紀半ばまでの短編推理小説から 36 編ほど
傑作を選んだそうです。欧米ではときどきベスト集が選ばれており、それに倣った
もののようですが、さすが乱歩といえる傑作が集まっています。
この「世界推理短編傑作集」シリーズは乱歩をベースにしつつ、有名すぎて乱歩が
あえて選ばなかった作家からも何編か選んで 47 編にしたもののようです。1では
・「盗まれた手紙」エドガー・アラン・ポオ
・「人を呪わば」ウィルキー・コリンズ
・「安全マッチ」アントン・チェーホフ
・「赤毛組合」アーサー・コナン・ドイル
・「レントン館盗難事件」アーサー・モリスン
・「医師とその妻と時計」アンナ・キャサリン・グリーン
・「ダブリン事件」バロネス・オルツィ
・「13号独房の問題」ジャック・フットレル
の 8 編が収められています。
ポオは有名なので盗まれた手紙は読んだことありましたが、ほかは読んだことない
人ばかりでした。今まで出会ったことのない傑作に出会うという意味では思いの外
役に立ったと言えます。8 編のいずれも面白かったのですが、面白くないとしても
短編なのでそこまで無駄にしなくてよいというのがいいところです。
今となってはトリックや犯人がすぐわかってしまう作品も多いですが、個人的には
・「人を呪わば」
・「医師とその妻と時計」
・「13号独房の問題」
がかなり面白いと思いました。今度は2も読んでみたいと思います。