単純なルールで複雑な図形を生み出せるということで一昔前に流行った
フラクタルに関する本です。今ではコンピュータゲームで木々、雲や山を
自動生成するのに使われたりしているようです。
この本はフラクタルを全く知らない人向けらしく、自己相似性や次元とは
何かというかなり基本的なところからスタートします。そのあとアトラクタの
話やジュリア集合・マンデルブロ集合の話があり、ブラウン運動との関連
などが語られます。
数学書ではありますが、あまり高度な数学が扱われているわけではない
ので、かなり気軽に読めます。複素数を扱うところでも複素数についての
詳しい説明があるので数学に弱い人でも読めるでしょう。ただあくまでも
入門書のためフラクタルの高度な話題は載っていないので、興味がある
人は参考文献に挙げられているほかの本を読むほうがよいでしょう。