もう10年以上前に、坂東玉三郎丈の公式サイトで公開されていた、玉さまの昔の対談。
いろんなジャンルで活躍している女性たちとの対談のバックナンバーで、それがとても面白かったんだけれど、中でも染織家の志村ふくみさんとの対談が忘れられなくて、すぐに志村さんが書かれた「一色一生」という本を買って読んだ。
その美しい文章が好きで、それからずっと文筆家としての志村さんのファンなのである。

着物の知識はまったく無いのだけれど、植物で糸を染めて機を織るということを志村さんの文章で知って、憧れ続けてきたんだ。

この土日に、「ほぼ日」こと「ほぼ日刊イトイ新聞」が、志村ふくみさんと長女の洋子さんの染織の世界を体験できるイベントを開催。

http://www.1101.com/shimuranoiro/index.html

「染め」のワークショップは抽選で当選した人しか参加できないけれど、「織り」のほうは誰でも無料で体験できる。

わー、やってみたい!
機織りなんて初めて!
この不器用な私にもできるのだろうかとワクワクドキドキしながら行って来た。

ほぼ日のイベントスペース「TOBICHI」に着いたのが14時少し前。
中に入ってみると、2台の機にそれぞれ参加者が向かっていて、1人のスタッフの方が丁寧に指導されている。
ほかに、もう1人待っている方がいたので自分はその次だなと思いながら、スタッフさんの話に聞き耳を立ててみたりしたんだけれど、聞いているだけじゃ何が何だかさっぱりわからないね、こういうのは実際にやってみないとね。

順番が回って来て、いよいよ機に向かう。
靴を脱いで、足で踏む板に両足を乗せ、右足を踏むと機がこう動く、左を踏むとこうなると説明を聞きながら動かしてみると、仕組みがわかって(わかったような気持ちになって?笑)面白い。
右足で踏んで糸の間をあけて、そこに緯糸を通して左足を踏みこんで糸を止め、手でトントンと糸を引き寄せる感じ。
これで織れるのね。
面白い!楽しい!
「きれいに織れてますね」と褒めていただいて調子に乗り、次の参加者が来るまでトントン織った。

楽しかった。
想像以上に楽しかった。
手仕事の世界ってやっぱり素敵だなぁ。

実際に機織りを体験してみて、久し振りに「一色一生」を読み返したくなった。











昨日の晩ごはん。
鶏のしそ焼き。レタスのスープ煮。焼き空豆。きゃらぶき。

1505101