お遍路 の記憶

お遍路 の記憶

大好きな四国八十八ヶ所参りの、写真や日記を整理していきます。

その先生は、、『霊』?と呼ぶのが正しいのか、、この地にいる

苦しんでいるであろう存在に、語り掛けた。

 

僕はただ、、御真言を、、合わせて唱え、、唱え続けた。

続く。からです。

 

横の3人は、胸の前の手を、頭の上の方に上げる動作を、繰り返し

行われていた。

1人は、、はらわたの底から、、何か吐き出すような、、見るからに

苦しい御姿になった。

この地で、苦しんでいる大勢の人々の声なのだと思った。

先生は、、語り掛けて続けていた。

 

僕は、目の前で起こる出来事を見続け、、

ただただ、お地蔵様の御真言を唱え、印を結び続けた。。

 

やがて、、、結びの祈りとなった。

 

本堂での成仏への祈りは終わり、下の水場の方へ場所が移る。

 

先生方は、ここに来て、1時間半も2時間も、きれいに掃除をして、

花やお供えをして、準備されていたという。

ことを行うに、、先ず行うことがあるのだろう。

この場が、きれいになっていることに、気が付いた。

掃除、、花を飾り、お供えをし、線香、、蝋燭、、

長い間、、この地にいたであろう存在に、語り掛けるために、この

方々の、心を込めたお参りに、、感じ、思う事があった。

 

語りかけるには、、祈るには、、

『気持ち』が大切だと言う事。

 

、、、そうだよな、、。

きれいになって、気持ちよくなって、心づくしのおもてなしもあって、、

、、、そして優しく語り掛ける。

 

聞く耳を持ってもらえるように、、心を開いてもらえるように。

 

きっと、苦しんでおられる存在に、成仏してもらえるように、ここに

来られたんだ。

あぁ、、先生は、なんて素敵なことをされているんだ。

、、、こちらも、参加を願った。

見えない、わからない僕だけど、祈りたい、力になりたい、、

僕にわからなくても、仏様の言葉には力がある。

一緒に祈りたかった。

 

先生は、参加させてくださった。

 

下の水場の方でも、線香、蝋燭を灯し、

成仏への祈りが始まった。

 

何もかも、僕の知らない、、見えない世界の時になった。。

上の本堂の方に40、、下に20、、、

この地に、大勢の苦しむ方がいたようだった。

 

上では、お地蔵様の御経を中心に祈り、

下に下りてきて、こちらでは、観音経が中心の祈りとなっていた。

 

僕は、、驚いた。

先生は、、聖書を取り出し、、御言葉を引用し、、

見えない存在に、、語り掛けた。

 

かつて、隠れキリシタンの方々がおられ、、

時が不幸な時代だったのか、人柱のように、、命を奪われるような

、、、そのような出来事があったようだった。

 

僕の横では、、はらわたの、、底の底から、、吐き出すように、、

、、とりなし?、受け止め?をされている女性。

若い2人は、力強い観音経の祈りの後、両手を胸から上に上げ、霊、、

存在を、、上に、、と、繰り返し行われていた。

 

「なんの神を信じてもいいが、、日本の地に生まれたんだ、、、

 神では、成仏できない、、だから仏が来てくださったんだ

 還るんだ、、

 死ぬことがあったが、、キリストは来てくれたのか、、

 来なかった、、

 だから、私が来たんだ」

 

先生の語り掛けの祈りは、続いた、、、。

 

「今、成仏しなければ、、いつまでも苦しいままだ、、

 死ぬんだ、、死にきるんだ、、、成仏するんだ!!!」

 

先生は、、、僕の錫杖を持ってくるように言い、

お大師様の赤い杖を振っていた。