今夜は、ゲスト一人のレッスンだけで、ハロウィンなので、ゲストとスタッフはパーティ会場へ。チューターは残って少し打ち合わせ。ま、ほぼほぼ順調だね☆彡、と言いあって、僕は帰ろうとしたところ、サブリーダーが手を叩いた。「ひとつ忘れていることがありました。ごめんなさい。コンチェルト(協奏曲)の担当です。まだ決めていませんでした」。決めてないって、何を?と思ったのは僕だけで、他のメンバーはわかったらしく、天井を見ていました。両手広げて。
ショパンのピアノ協奏曲は第1番ホ短調作品12(1830年作曲)と第2番へ短調作品21(1829年作曲)があります。作曲年は間違いじゃないですよ。作品12の方が後に作られて、出来がいいので、第1番に繰り上がったらしい。第2番は、ワルシャワでの自らのデビューコンサートで初演。そしてパリへ。パリデビューに尽力してくれた尊敬するカルクブレンナーに献呈した。第1番の特徴は楽曲の構成力だ。土台がしっかりしている。そのうえでピアノが持つ表現演出を引き出している。
ピアノ協奏曲第2番へ短調は、カルクブレンナーのピアノ協奏曲の影響ありとの小林秀雄の指摘通りだ。ピアノを全面に押し出した楽曲になっている。
などとかるーく考えていたら、「オーケストラ伴奏をそれぞれ決めましょう」と言うサブリーダー。意味がまったくわからない。僕は嫌だ。その輪の中には入りたくない。そっと出ていこうとすると「カズ~、チョットマッテ」と変な日本語、聞こえなかったことにしようとしたが、スタッフに取り押さえられた。ゲスト(学生)は15人、チューターは7人なので、均等に割り振ったとして、チューター1人にゲスト2~3人。現在1枠90分で回しているが、1枠100分で20分休憩で回さないとできなさそう、というのが最初の問題。とりあえず、現在の課題をあと3週間で終わらせて、最後の2週間で第1番、第2番をものにさせる。(無理だって、できないって)ともう嫌々病が発生。
結局平等にということで、いつもあるチューターが持っているトランプを15枚用意して裏にして、2枚選ぶ。ここでサブリーダーは割り当てに入らないから、と高々に宣言。「なぜに?」と誰かが聞いた、「みんなのサポートに回るから」。がっかりである。3人目(ゲスト残り3名)をだれが引き受けるか、これもトランプで決めて、僕は3人目の割り当てを防いだ。といっても、次の問題は、楽譜だ。コンチェルトはどうもオーケストラ部分はショパンが構成していないのではないか、という説が有力で、2台のピアノ用の楽譜(フォンタナ版)を元にした「コンサート版」と出版された楽譜を校訂した「ヒストリカル版」がある。それで「ヒストリカル版」のオーケストラ部をピアノにしたものもある。どの楽譜でレッスンするのか。雑に考えると、どの版でもピアノ部については大きく変化があるわけではないので、オーケストラ部を担当するチューターの選定に任せればいいじゃないか?という意見もでた。でも同じ楽譜使った方がいいよ、という人もいる。もっともだ。僕は、どうでもいいから帰りたい。と思っていた。
結論から言うと第1番はフランショーム版、第2番はフォンタナ版で決まり。でもね、決まりと言ってもね、大変なんですよ。もう愚痴だらけで申し訳ないけど、ピアノ部よりオーケストラ部の方が圧倒的に弾く数が多いの。休めるのはピアノソロのところだけ。第1番で演奏時間40分、第2番演奏時間32分。遠し(第1楽章から第3楽章まで続けて演奏)なんて、1回しかできないよ、きっと。どっちもオーケストラ部なんか弾いたことないし。無理、嫌っ。中年の駄々っ子である。もう一人駄々っ子がいた。同類だ。まぁ、そんな駄々っ子は通用しない。むしろ3人割り当てられた人はもっと悲惨なのだ。ただな~分析(アナリーゼ)はオーケストラ譜でやって、おかないとピアノ伴奏がおろそかになるし、そのアナリーゼの時間がとれない。日曜日まるまる勉強するか!という前向きな気持ちになって、帰ってきたのだが、あわててPCを開き、神のIMSLPの扉を開いたのだが、第1番のフランショーム版が無い。しょうがないので、メルツケ編曲版を眺めてみることにする。第2番もフォンタナ版が無いので、ショパン自身がピアノ独奏曲にした楽譜があり、これとジョセフィ編曲版と見比べてみるか。楽譜の選定に苦労するのだが、明後日には楽譜がそろっていることを祈りつつ、ハロウィン夜の眠りつこう。12月になってマスターにやさしく、きつく、大阪弁で叱られるのかと思うと、や・る・・・・気・・・が・・・・で・・・・ま・・・・す・・・・・・。
第1番ホ短調 天才キーシンの演奏 録音いまいち。オケもいまいち。リズムがあっていない。
第2番へ短調 三重野奈緒さん PTNA2017コンペ特級 銀賞(2位) オケいまいち。ピアノの良いところをオケがつぶしている。可哀想に。
毒吐きましたが、見過ごしてください。何しろハロウィンの夜は不安しかないので。